飼育しているレオパードゲッコーがフンをしない、餌を食べないにも関わらずお腹が膨れているという場合は、腸閉塞の可能性が高いです。
レオパードゲッコーの腸閉塞は命に関わる危険な病気のため、すぐに治療しなければなりません。
レオパードゲッコーの腸閉塞の原因や、治療方法、対処法を紹介します。
レオパードゲッコーの閉塞とは
腸閉塞とは「イレウス」とも言われており、腸管が塞がっている状態です。
レオパードゲッコーが腸閉塞になると、腸管の内容物が溜まってガスや便が腸管内に充満し、吐き戻しや腹痛により動かないといった症状がみられます。
すぐに腸閉塞が治れば良いですが、腸閉塞の状態が続くと腸の血管が圧迫されて、腸に穴があいたり出血したり、腸管が壊死したりと命に関わります。
フンをしない、吐き戻しをするといった症状に加えて少しお腹が膨れているというときには、早めに治療が必要です。
レオパードゲッコーが腸閉塞になる原因
レオパードゲッコーは腸閉塞になる主な原因を紹介します。
誤食をした
レオパードゲッコーの腸閉塞の原因で多いのは、誤食です。
砂やキッチンペーパーやペットシーツなどの床材や、水苔を誤って食べてしまうことで腸が詰まります。
特にベビーのレオパードゲッコーは食欲も好奇心も旺盛のため、誤食をするケースが多いです。
飼育しているレオパードゲッコーがフンをしない、餌も食べないときには誤食しそうな物がケージ内にあるかどうかをチェックしましょう。
誤食しそうな物があったら、誤食によって腸閉塞になっている可能性が高いため、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。
便利
便秘の期間が長く、フンで腸が詰まると腸閉塞を起こします。
便秘そのものはすぐに治療が必要な状態ではありませんが、硬い便が詰まっていると腸が壊死したり、潰瘍になったりするため注意が必要です。
便秘になりやすいレオパードゲッコーもいますが、基本的には餌の種類を変えたり、飼育環境を工夫したりすると予防できます。
腹水貯留
腸の外側から圧迫されて、腸閉塞を起こしている状態です。
お腹に水が溜まる腹水貯留の主な原因は腫瘍です。
また、血管が破れて、血液が腹部に溜まる症状もあります。
血液がお腹にたまるのは、外傷により内臓が傷つくことが原因です。
レオパードゲッコーのお腹が黒く見えるため、血液が腹部に溜まっているかどうかすぐに確認できるでしょう。
卵詰まり
レオパードゲッコーは、卵詰まりで腸閉塞になるケースが多いです。
卵詰まりよって腸の外側から圧迫され、腸管が詰まります。
レオパードゲッコーのお腹を見ると、円形の卵が透けて見えるため、卵詰まりをしているかどうかチェックしましょう。
ただし、卵が確認できないときにも、念のために動物病院で診てもらうと安心です。
レオパードゲッコーが腸閉塞を起こした時の対処法
レオパードゲッコーなぜ腸閉塞になったのか、原因ごとに対処法が異なります。
それぞれ対処法を詳しく見ていきましょう。
便秘が原因で腸閉塞になっている場合
レオパードゲッコーが便秘が原因で腸閉塞になったときには、便秘を解消しなければなりません。
整腸剤を食べさせる
レオパードゲッコーをはじめ、爬虫類専用の整腸剤は、細菌で腸内環境のバランスを取れます。
餌の吸収を促せるため、便秘をしやすいレオパードゲッコーは日頃から与えておくと良いでしょう。
フンをしなくなって数日以内であり、便秘しがちな個体だった場合は、最初に整腸剤を与えてみましょう。
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温浴をする
便秘が軽度の場合には、レオパードゲッコーを温浴させましょう。
容器にぬるま湯を入れて、ゆっくりとレオパードゲッコーを入れます。
レオパードゲッコーの体が、半分浸かる程度のぬるま湯を入れましょう。
ぬるま湯を入れ過ぎると、レオパードゲッコーが溺れたり、耳から水が入ったりするため、お湯を入れすぎないことが大切です。
温浴させるのは10分程度にして、ストレスがかからないようにしましょう。
温浴をした後は、濡れた状態のままゲージに戻しても問題ありません。
温浴をした後は、ケージの温度を30度と若干高く設定しておくことがポイントです。
誤食が原因で腸閉塞になっている場合
レオパードゲッコーが誤食をして腸閉塞になったときには、早めに動物病院に連れて行きましょう。
大人のレオパードゲッコーであれば若干の猶予があるため、便秘解消の対処法を行い、効果がないときにはすぐに病院に行きます。
ベビーのレオパードゲッコーは誤食や腸閉塞はもちろん、餌を食べないと命にかかるため、可能な限り早めに動物病院に連れて行くことが大切です。
腹水や卵詰まりが原因の場合
レオパードゲッコーが腹水や卵詰まりで腸閉塞を起こしている可能性がある時は、自宅で対処できることがありません。
命にかかわるため、すぐに動物病院に連れて行く必要があります。
レオパードゲッコーの腸閉塞を予防する方法
レオパードゲッコーの腸閉塞は、非常に危険な症状です。
腸閉塞は病気や事故が原因のとき以外は、飼育方法を工夫すれば予防できます。
そこで、レオパードゲッコーを腸閉塞にならないようにするための予防法を紹介します。
消化に良い餌を食べさせる
レオパードゲッコーの便秘予防になり、腸閉塞を予防することにもつながるため、消化に良い餌を食べさせましょう。
シルクワーム、デュビア、ヨーロッパイエコオロギ、人工餌などがおすすめです。
コオロギのなかでもヨーロッパイエコオロギは、サイズが小さく柔らかいため、消化しやすいです。
また、レオパードゲッコー用の人工餌は栄養面で優れているほか、消化にも良い成分が配合されている商品が多く柔らかいため、消化しやすいでしょう。
温度と湿度を一定に保つ
レオパードゲッコーの腸閉塞を予防するためには、ケージ内飼育環境の温度や湿度も大切です。
温度が低いと消化ができず、便秘になり、腸閉塞につながります。
さらに、湿度と飲み水を管理しないと便秘になりやすいです。
少し便秘気味だと感じる場合には、ケージ内の温度29~30度と高めに設定します。
また、レオパードゲッコーがいつも過ごしているところにパネルヒーターが当たっているかどうかもチェックしましょう。
誤食しやすいものを入れない
レオパードゲッコーの腸閉塞の原因として、最も多いのは誤食です。
誤食を防ぐためには、床材を見直しましょう。
床材はソイルがおすすめですが、ベビーのレオパードゲッコーは少しのソイルを誤食しただけでも腸閉塞を起こすことがあります。
ソイルといった床材は、大人になってから使いましょう。
砂やソイルの床材を使っていても、餌を与えるときにキッチンペーパーを使うと、誤食を予防できます。
ただし、レオパードゲッコーによっては、ペットシーツやキッチンペーパーも誤食することがあります。
ベッドシーツは誤食するとお腹の中ですぐに水分を吸収して膨らみ、危険なため、餌のときだけ別の素材を敷きたいのであればキッチンペーパーがおすすめです。
レオパードゲッコーの腸閉塞はすぐに対処しよう
レオパードゲッコーは腸閉塞になる原因は、便秘、誤食、腹水や卵詰まりが挙げられます。
腸閉塞の原因として多いのは、便秘と誤食です。
軽度の便秘は、温浴をしたり整腸剤を与えたりすることで対処できる可能性があります。
いつもの餌を突然食べなくなった、糞が出ないというときには、腸閉塞の可能性があります。
特にベビーのレオパードゲッコーが何度も吐き戻しをする、ぐったりしているというときには危険な状態です。
レオパードゲッコーが腸閉塞になった際には、手術で腸のつまりを取り除かなければなりません。
腸閉塞は放置すると命を落とすことがあり、非常に危険です。
少しでも様子がおかしいときは長期間様子を見ずに、レオパードゲッコーを診察できる動物病院で診てもらいましょう。
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