ミズオオトカゲは体長2m以上になる個体もいて、背中の模様が魅力的な動物です。
ミズオオトカゲはどのような動物なのか知りたい、ペットとして飼いたいがどうすれば良いのか分からないという方もいるでしょう。
そこで、ミズオオトカゲを飼うために知っておきたい基本情報や、ミズオオトカゲの飼育方法を紹介します。
ミズオオトカゲとは
日本ではミズオオトカゲと呼ばれていますが、サルバトールモニターとも言われています。
外国のペットショップでは、サルバトールモニターと呼ぶことが多いです。
ミズオオトカゲの生息地は東南アジアを中心に、様々な国に国存在しています。
●インドネシア
●カンボジア
●シンガポール
●インド
●スリランカ
●タイランド
●ベトナム
●ミャンマー
●マレーシア
●ラオス
●中国南部
ミズオオトカゲは水中を泳ぐことが得意で、湖や川などに生息していることが一般的です。
しかし、都心でも生活できるため、野良猫や野良犬のように野良のミズオオトカゲが都心を歩いているケースもあります。
例えば、タイの公園ではたくさんの野良ミズオオトカゲがいます。
ミズオオトカゲの模様
ミズオオトカゲは、体に斑点状の模様があります。
色や模様は生息する地域によって異なり、珍しい色は値段が高いです。
ミズオオトカゲをはじめ、動物は遺伝子異常で体の色が黒や白になることがあります。
メラニスティックやアルビノと呼ばれています。
メラニスティック:メラニン色素過剰。体が黒い
アザンティック:黄色色素欠乏。体が白黒のモノトーン
珍しい色は値段が高く、数十万円で販売されていることもあります。
ミズオオトカゲをペットとして飼うのに必要なもの
ミズオオトカゲは、珍しい色や模様の答えは高いですが、ベビーの個体は数万円で購入できます。
しかし、ミズオオトカゲの生体よりも、飼育環境を整えたり維持したりするために費用が必要です。
ミズオオトカゲをペットとして飼うのに必要なものを紹介します。
大型のゲージもしくは大型の水槽
ミズオオトカゲのベビーであれば小さいゲージ・小さい水槽でも良いですが、すぐに成長するので買い換えなければ何にもなりません。
ベビーのミズオオトカゲをペットとして迎える場合でも、大きいゲージや大きい水槽を購入したほうが結果的に出費を抑えられます。
ミズオオトカゲの体が入るよう、90cm以上の水槽が必要です。
しかし、大人になったときのことを考慮し、幅は180cm以上のものを用意しておくと良いでしょう。
ただし、大きなゲージはペットショップで販売していないことが多く、自分で作ったりオーダーメイドをしたりといったことが必要です。
ミズオオトカゲは力が強く、頑丈に作っていなければ脱走する可能性があります。
自分で作る場合には、強度を重視して作りましょう。
なお、体長が2m以上になった場合は、ゲージではなく専用の部屋を用意します。
水場を作る
ミズオオトカゲは体が全身が入る程度の水が必要なため、大きな水槽・大きなケージが必要です。
基本的には水で過ごしている泳ぐのが得意な動物であり、ゲージのゲージや水槽の中の半分以上に水を入れます。
なお、排泄は水場ですることが多いため、こまめに水を交換しなければなりません。
床材
水槽に水を入れるため、床材を敷かなくても問題ありません。
成長すると排泄を水の中でするので、床材を敷かない方がメンテナンスが楽になります。
床材を使う場合にはヤシガラ土を使うか、掃除の時間を短縮するために人工芝を使うのもおすすめです。
バスキングライトと紫外線ライト
ミズオオトカゲには、バスキングライトと紫外線ライトが必須です。
直射日光で紫外線をあてても良いですが、基本的にはバスキングライトと紫外線ライトを使います。
大きく成長したら、全身に紫外線ライトが当たるように数個のライトを用意します。
日光浴は骨を形成するために重要で、ビタミンB3を体内で生成するためにも必要です。
ビタミンB3が不足すると、クル病になるため注意しましょう。
室温を維持する
熱帯に生息するミズオオトカゲはペットとして飼う場合、温度を高く設定しなければなりません。
バスキングスポットは40度以上にして、バスキングスポット以外は25~30度を維持しましょう。
ヒーターを使用して温めますが、部屋ごとエアコンで温める方法も有効です。
サーモスタットは自動で温度調整を行えるため、温度の管理に手間がかかりません。
年間通して同じ温度を維持しなければならないため電気代がかさみます。
ミズオオトカゲの餌
ミズオオトカゲは肉食で、卵や昆虫を食べます。
●ピンクマウス
●豚肉
●鶏肉
●ヒヨコ
●卵
●魚
●昆虫
好き嫌いで、特定の餌を食べないことがありますが、栄養バランスを重視しなければなりません。
そのため、嗜好性が高い餌だけではなく、栄養価が高いものを食べさせるようにしましょう。
また、ビタミンやカルシウムを補うために、サプリメントを混ぜて与えると良いでしょう。
ベビーから育てる場合は毎日餌をあげても良いですが、成体になったら1週間に1~2回餌を与えます。
ミズオオトカゲはなつく?飼う際の注意点
ミズオオトカゲは人間になつくのか、どのようにコミュニケーションを取れば良いのか、注意点を紹介します。
ハンドリングについて
ミズオオトカゲは、人間に触られることに慣れるケースはあります。
ミズオオトカゲは大人しい性格であり、人にも慣れやすいです。
そのため、爬虫類のなかでもハンドリングしやすいでしょう。
⇒⇒【関連記事:レオパードゲッコーのハンドリング方法を参考にできます】
レオパードゲッコーのハンドリングのやり方!愛情表現をする?正しい方法と注意点
怪我をしないように注意
餌を与える際に、誤って噛まれることがあります。
噛まれた場所は赤く腫れるケースがあるため、早めに病院に行きましょう。
また、ペットとして飼うときには、ミズオオトカゲの爪で怪我をすることもあります。
爪切りは1か月に1回は行いましょう。
犬猫用として販売されている爪切りを使用します。
ミズオオトカゲの世話をする際には、手袋をつけておくと安心でしょう。
サルモネラ菌を持っている
ミズオオトカゲはサルモネラ菌を持っているため、世話をした後はしっかりと手を洗いましょう。
サルモネラ菌でサルモネラ症になると、嘔吐や下痢、腹痛、発熱などの症状が出て、治るまでに最大で1週間程度かかることがあります。
ミズオオトカゲがかかりやすい病気
ミズオオトカゲは、犬や猫とは異なり、動物病院では対応していないことがあります。
そのため、ペットとして飼う前にはミズオオトカゲを診てもらえる動物病院を探しておくことも大切です。
ミズオオトカゲがかかりやすい病気と、主な症状を紹介します。
クル病
クル病は、ビタミンB3やカルシウム不足が原因で起こります。
骨が柔らかくなってしまい、背骨、足が変形する病気です。
⇒⇒【関連記事】
ヒョウモントカゲモドキがクル病?クル病の症状と原因・予防法
脱皮不全
脱皮ができず皮膚が引っかかり、脱皮不全を起こした場所が壊死することがあります。
紫外線を当てなかったことが原因で起こりやすいため、しっかりと飼育環境を揃えましょう。
⇒⇒【関連記事:脱皮不全についてはコチラの記事で紹介しています】
レオパードゲッコーの目が開かない!原因と治療法・対処法4つ
ミズオオトカゲは飼うことも!飼育環境はしっかり整えよう
ミズオオトカゲは非常に大きなトカゲであり、泳ぐのが得意な動物です。
ペットとして飼うのは可能ですが簡単ではなく、飼育環境を整えるのが難しいこともあります。
しかし、人に慣れることもあり、お世話をしやすいことが魅力です。
人に慣れてくれば、ハンドリングでコミュニケーションもとれます。
ミズオオトカゲに興味がある方は、ペットとしてお迎えするのを検討しましょう。