チンチラを飼っている人、これから飼おうとしている人は、ほかの動物・ペットと同居させたいと考える方も多いのではないでしょうか。
よく見かけるペットとして、
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- ウサギ
- ハムスター
- 犬
- 猫
- デグー
- モルモット
- 鳥(インコなど)
などが挙げられます。
動物をすでに飼っている方の悩みのひとつに「相性」があります。
チンチラと他の動物との相性、危険性はないのかなどを紹介します。
チンチラは他の動物と一緒に暮らせるの?
チンチラは「他の動物」=「敵」という感覚は少ないといえます。
しかし、一度でも傷つけられたり、怖い思いをさせられたりすると、たちまち「敵」と認識してしまうため注意が必要です。
一度崩れた信頼関係は、もう取り戻せないということを覚えておきましょう。
そのため、もし同居を考えているのであれば、なるべく穏やかな動物がおすすめです。
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チンチラが捕食される?一緒に飼うと危険なペット
チンチラはもともと食べられる(捕食される)動物なので、以下のような動物はまず避けるべきです。
・フェレット
・キツネ
・猛禽類(もうきんるい)
チンチラを飼う人が、部屋を別にする、チンチラに触れさせない、そもそも飼育しないなどの努力をしないと、チンチラがストレスで弱ってしまうことがあります。
チンチラはストレスを受けると、毛が抜ける、震えるなど様々な症状が現れます。
これを避けなければ、ショック死する子もいるため注意しましょう。
チンチラ×ハムスターやラットとの相性
チンチラよりはるかに小さいハムスターやラットとの相性はどうでしょうか。
ケージに入れて同じ部屋で暮らしていても、チンチラは基本的に気にしません。
同室であれば、相性が悪くても同居は難しくありません。
ただし、ハムスターやラット自身が興味を持ち、近寄ってくる(ケージを外から覗くなど)ことがあります。
好奇心旺盛なネズミやハムスターの場合、体が小さいのでケージの網目からこっそりとチンチラに近づいてくることがあります。
チンチラと同室だと、チンチラに興味を持ちすぎて追いかけてしまったり、背中に乗ろうとしてしまうこともあります。
そうなると、チンチラは見知らぬ動物に追いかけられているような気がして怖がるかもしれません。
尻尾を噛まれることもあるため、ハムスターやラットとの同居があまり良いとは言えないでしょう。
一方、チンチラ自身が気が強かったり、それほど臆病でなかったりすることもあります。
そうなると、ハムスターやラットに興味を持ちすぎて踏んでしまったり、口や手で傷つけてしまうこともあります。
チンチラの大きな体は力が強いので、ハムスターやラットに大怪我をさせてしまう可能性があり、大変危険です。
チンチラ×デグーとの相性
大きさはラットとあまり変わらない子もいますが、性格が少し違うので別枠で紹介します。
チンチラを飼育している人の中には、デグーを飼育している人も多いです。
デグーについては、実は昼行性の生き物(昼間に活動する)という誤解があるようです。
つまり、チンチラは夜行性の生き物であり、チンチラとは生活リズムが合いません。
デグーは人間と同じように日中活動します。
したがって、デグーとチンチラを同じ部屋に置くと、お互いの睡眠時間を邪魔しあう可能性があります。
ただし、相手の生活リズムに合わせるデグーもいるので、最初からチンチラと一緒の部屋で育てると、夜行性になることもあります。
最初からチンチラを飼うのが当たり前の環境であれば、デグーの負担も少ないでしょう。
チンチラの負担については、日中人間の動く音にあまりストレスを感じず、人間に合わせて昼行性であれば、いずれ慣れます。
デグーの方が体は小さいですが、手や爪が細かいので、怪我をさせる可能性が高いです。
一般的に、チンチラは猫のように気まぐれですが、デグーは飼い主にべったりで犬のような一面もあります。
そのため、性格が合わない可能性は高いでしょう。
ただし、同時に部屋から出さないようにしたり、同じ床でもケージをあまり近くに置かないようにすれば、同時飼育は可能といえます。
デグーは温度管理も必要で、砂浴びもします。
なお、仲の良い子もいるようですが、これは単なる偶然と考えた方がいいでしょう。
チンチラ×モルモットとの相性
モルモットに関しては、チンチラと同じくらいの大きさか少し小さいくらいです。
インスタグラムでも、一緒に暮らしていたり、同じ部屋で遊んでいるのを見かけます。
モルモットもチンチラ同様、臆病な動物で捕食される可能性が高いので、相性の良い子は(もしかしたら)いるのではないでしょうか。
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チンチラ×ウサギとの相性
ウサギは一般的にチンチラより大きいので、チンチラはよく驚いたり怖がったりします。
しかし、ウサギもストレスに強いとは言えません。
ウサギにもチンチラにも負担がかかる可能性が高いです。
同じ部屋で飼うことは物理的には可能ですが、同時に同じ部屋で飼うことは避けた方が無難です。
よくある事故は、ウサギ(またはチンチラ)同士が馬乗りになり、弱肉強食の上下関係ができてしまい、それがストレスになることです。
チンチラがストレスを感じるもう一つの理由は、ウサギのストンピング(ホッピングに似た動き)にあります。
ウサギは不満や危険を感じると、足で音を立てます。
これはチンチラを怖がらせます。
結果、チンチラは怖くなってケージの中で大きな音を立てて逃げ出し、それがまたうさぎの足踏みを誘発するという負のループに陥ってしまうのです。
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チンチラ×鳥との相性
チンチラが日中寝ているときに、鳥がピーピーと甲高い声で鳴き、かなりストレスになります。
また、フクロウやオウム、ハイイロインコなどの大型の鳥はチンチラよりも大きいため、敵です。
チンチラがストレスで死んでしまったり、脱毛症になってしまったりする可能性が高いです。
羽音もチンチラにとってはストレスになるため、できれば同じ家では飼わない方がよいでしょう。
チンチラ×犬や猫との相性
猫に関しては、ネズミを捕獲して食べることが多いので、チンチラにとっては怖い存在です!
また、猫は動くものを追いかけたがる性質があります。
犬や猫が理由もなく突然襲ってくることはないと思いたいですが、仲が良くても、からかおうとしているうちに怪我をしてしまうこともあります。
チンチラと他の動物の同居が難しい理由!病気と細菌の相性
ここまでは、性格の問題で同室飼育が可能かどうかという問題に触れてきましたが、ここで大きな問題があります。
それは病気と細菌の相性です。
問題になるのが“ボルデテラ属”と“ブロンキセプティカ菌”です。
簡単に言えば、感染症である気管支炎の原因菌であり、人間も経験する激しい咳を伴う気管支炎の原因菌です。
このウイルスは人間には感染しないですが、感染する可能性のある(ボルデテラ菌を保有している可能性のある)動物がいます。
「犬」、「猫」、「ウサギ」、「モルモット」、「チンチラ」、「ネズミ」、「ブタ」です。
ハムスターやマウスも感染するといわれています。
特に、「モルモットやウサギはチンチラと同居させるべきではない」とまで言う獣医師もいます。
ただし、「弱っている状態でなければ共存できる」という人もいるため、主治医に意見を聞くのが一番でしょう。
チンチラとほかのペットは同じ部屋で飼わない
結論としては、チンチラとほとんどの動物は一緒にしないほうがよいということです。
チンチラだけでなく、他の動物も快適に暮らしたいからです。
チンチラを別々の部屋で一緒に飼うことができたとしても、チンチラや他の動物の習性をよく理解し、不幸なことが起きないように対策しましょう。
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