「チンチラとハムスターはどことなく似ている」「ハムスターの巨大版では」と思う方も多いのではないでしょうか。
また、チンチラとハムスターのどちらを飼うか迷っている方もいるでしょう。
そこで、チンチラとハムスターの違いを詳しく紹介します。
チンチラとはチンチラ属の一種
チンチラは、げっ歯目チンチラ科チンチラ属に分類されるげっ歯類です。
簡単に説明すると、齧歯目とは脊椎動物、哺乳類、げっ歯類に分けられます。
チンチラは齧歯目に属するため、大まかにはネズミに分類されますが、さらに枝分かれする前に”チンチラ”という独自の属に分離します。
チンチラの特徴は以下の通りです。
・10cm以上の長い尾を持つ
・毛が自分で乾かないほど密生
・前足と後ろ足にそれぞれ4本の指がある
・高く飛び、速く走る
・頬袋がない
軽やかな足さばき、ウサギのような大きな耳、長い尾、ふわふわの毛が特徴。
チンチラには1つの毛穴から50~60本の毛が生えています。
ラッコの毛は地球上の生き物の中で最も厚いと言われているが、チンチラもそれに劣らず、体が濡れると乾かないほど密生し、手触りは最高です。
ハムスターは、ハムスター亜科の24種の総称です。
ハムスターはげっ歯目、カヤツリグサ亜科の生き物です。
ハムスターの種類は24種類あり、最も一般的なハムスターはゴールデンハムスターです。
ハムスターの主な特徴は以下の通りです。
・手足も尻尾も短く進化している(尻尾があるものもいる)
・ゴールデンハムスターやドワーフハムスターには臭腺がある
・雑食性、草食性に近い
・頬袋がある
ハムスターは視力が低く、色盲です。
嗅覚と聴覚を頼りに生きています。
超音波を使ってコミュニケーションをとっているともいわれています。
また、喧嘩をすると共食いをして死に至ることもあります。
・観賞用の生き物(馴れるより慣れやすい)
・走り回るのが好きなため、車輪は必須
・足が速いがジャンプ力はイマイチ(でも隙間には簡単に入り込む)
・ハムスターはほとんど目が見えない
チンチラとハムスターの食事(餌)の違い
チンチラとハムスターの食事に大きな違いはあるのでしょうか?
しかし、実はハムスターは完全な草食動物ではありません。
チンチラは義務的草食動物
チンチラの場合、主食はチモシー、副食はペレット。
まれにおやつを与えるのが適切とされています。
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比較的粗食なため、おやつを与えすぎるとすぐに太ってしまいます。
ハムスターは雑食性の草食動物
野生のハムスターはミールワームのような小さな昆虫を食べて生き延びているという報告もあります。
また、動物性タンパク質も想像以上に摂取しています。
飼育下のハムスターの食事は以下のとおりです。
・野菜や果物(甘いものの与えすぎに注意)
・少量の植物の種(与えすぎるとカロリーオーバーになる)
・昆虫(ミールワームなど)
妊娠中や冬前の活動量が減る時期には、ゆで卵の白身、切り身、小動物用の煮干しなどタンパク質を摂取します。
チンチラとは大違いですね。
チンチラとハムスター値段の違い
ペットショップで気になるのが、お迎え時の値段。
ハムスターのケージはチンチラのライトキャリアと同じくらいの大きさで飼えることもあります。
また、エサ代も比較的安いため、予算があまりない方でも飼いやすいと思います。
それぞれの個体の値段は?
チンチラはウサギとは外見が異なり、種類も多くはありません。
選択交配によって長毛種も登場しているが、非常に希少で、40万円以上することもあります。
レアカラーや長毛種は10万円以上することもあります。
ハムスターやウサギと違い、色の違いほど種類は多くないですが、現在、研究により巻き毛タイプが誕生しているようです。
人気が出てきた、スタンダードやシナモンなどは3万円から5万円程度、バイオレットなどは10万円以上することもあります。
ブラックパールやホワイトはスタンダードの倍以上の値段になることが多いです。
40万円を超える長毛種もいます。
どの色もかわいいため、予算や運命に合わせて素敵な家族を迎えてください。
ハムスターはチンチラより安い
ハムスターはペットショップやホームセンターで以下のような値段で売られていることが多いです。
ジュンガリアンハムスターは1,000円前後
ロボロフスキーハムスターは2,000円から4,000円程度
珍しい色や柄、種類だと5,000円近くする子も
ハムスターは種類によって大きく異なります。
一番手頃なのはジュンガリアンハムスター。
どこのペットショップにもたくさん置いてあり、手に取りやすい種類のひとつです。
ハムスターとチンチラ生活リズムの違い
チンチラとハムスターの生活リズムの違いはあるのでしょうか?
チンチラは夜行性
チンチラは夜行性である(有鱗目という説もあるが、正直なところ、夕方から早朝にかけて眠るという方が多いため、ここでは夜行性とする)。
夜間は活発に餌を食べ、車輪を回し、部屋で寝るというわかりやすいリズムで生活しています。
朝から昼までは寝ているか、くつろいでいる時間が多いです。
ただし、飼い主の生活リズムによって、昼行性の行動をとるチンチラもいるし、昼間にお腹が空くため、昼間も同じ時間に起きるチンチラもいます。
チンチラは人間が夕食を食べた後、餌の交換や片付けをすることが多いのですが、その時間に同室にしてあげるとストレスが軽減されるかもしれません。
ハムスターは夜行性
ハムスターは文献によって表現が異なりますが、一般的に夜行性で、昼間は寝ていると言われています。
野生のハムスターは一日のほとんどを巣穴の中で過ごし、捕食者(鳥やキツネなど)を避け、夜明けと夕暮れの短い時間だけ餌を求めて外に出ます。
つまり、チンチラとハムスターの活動時間は似ているといえます。
チンチラとハムスターの寿命の違い!どっちが長く生きる?
チンチラとハムスターの寿命には大きな差があります。
20年生きるチンチラもいる
ここ数年、日本でもチンチラの飼育方法が普及してきました。
そのため、適切な餌を与え、運動させ、体に触れさせ、ある程度の体力まで育てれば、10年以上生きる仔も普通にいる世の中になってきました。
15年前後生きる子も急増しています。
ちなみに、ギネス記録は29年と229日(ドイツ)。
チンチラは小動物の中でも、長生きする可能性を秘めていると考えた方がよいでしょう。
犬や猫を飼うのと同じように、最後まで面倒を見る覚悟が必要です。
ハムスターの平均寿命は2~3年
なかには4年生きた個体もいます。
しかし、チンチラなどのげっ歯類の寿命は極めて短く、ペットに慣れてしまうと別れが辛いと考える飼い主も多いです。
ハムスターのギネス世界記録は4歳半(人間の年齢に換算すると約100歳から130歳)と言われています。
通常の寿命の2倍という、驚異的な記録です。
ハムスターとチンチラ性格や鳴き声の違い
性格や鳴き声には大きな個体差があるが、ここでは一般的と言われるものを紹介します。
チンチラの性格は、実は甘えん坊
チンチラは非常に知能の高い動物と言われており、人間の3歳児並みの知能を持っていると発表した研究者もいます。
名前を覚え、芸をします。
まれに危険を感じると「ギャー!」「ギャー!」と大きな鳴き声を出すこともあるが、普段は静かに暮らしています。
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ハムスターの性格は種類によって大きく異なる
一言でハムスターといっても、その種類は実に多いです。
例えば、ゴールデンハムスターとジュンガリアンハムスターは性格が全く違うと言われています。
有名な性格の種類を簡単にまとめてみましょう。
ただし、これは一般論なので個体差があります。
全ての子に当てはまるわけではありませんのでご注意ください。
ゴールデンハムスター/キンクマハムスター
ゴールデンハムスターは比較的穏やかで優しく、知能が高いと言われています。
その中でもキンクマハムスターはさらに優しいと言われています。
人になつきやすく、ちょっとしたことなら噛んだりしないため、世話がしやすく人気があります。
ジャンガリアンハムスター
ジャンガリアンハムスターは穏やかで慣れやすいと言われていますが、ゴールデンハムスターに比べると少し頑固な傾向があります。
噛み癖のある子や怒りっぽい子もいるため、噛まれないように注意しましょう。
ロボロフスキーハムスター
ハムスターの中ではとても小さく、ペット用ハムスターの中では最小サイズです。
知能は高いのですが、臆病でなつきにくいため、小ささを愛でるためのハムスターと考えたほうがよいでしょう。
気になる食べ物などを噛んで確認する習性があるため、不用意に触ると噛まれる可能性があります。
ハムスターとチンチラには共通点が多い
ハムスターは圧倒的に安価で飼育しやすいというメリットがありますが、寿命はチンチラの8分の1程度しかありません。
また、チンチラとハムスターを一緒に遊ばせることは、お互いのストレスになるため、できないと考えた方が無難です。
くれぐれも一緒に遊ぶことを目的とした飼育はしないようにして、適切な方法で飼育をしましょう。
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