ウーパールーパーを飼育していると、一度は「塩浴」という言葉に出会います。
塩浴とは、塩水につけることでウーパールーパーの自然治癒力を高め、ケガや病気の回復を助ける方法です。
ウーパールーパーは自然治癒力が強い生き物なため、塩浴をすることで、多少のケガや病気はすぐに良くなることがあります。
ただし、塩浴は魔法の治療法ではありません。
そこで、ウーパールーパーの正しい塩浴の方法を紹介します。
ウーパールーパーの塩浴のやり方
濃度0.5%の塩水を作り、その中にウーパールーパーを入れるだけです。
ただし、塩の濃度を間違えると、ウーパールーパーが死んでしまうこともあるため、注意しなければなりません。
そこで、正しい塩浴のやり方を紹介します。
濃度0.5%の塩水を作る
塩浴を行う際は、塩分濃度を0.5%にします。
これは、ウーパールーパーの細胞と同じ塩分濃度の水を与えることで、ウーパールーパーの浸透圧調整に必要なエネルギーを使わずに生きられる環境を作るためです。
ウーパールーパーは通常、体に染み込んだ水を排出することで生きています。
しかし、この浸透圧を調整するためには、体内のエネルギーを使い続ける必要があります。
0.5%という塩分濃度は、ウーパールーパーの体に負担をかけず、危険のない塩分濃度のため、必ず守ってください。
なお、塩分濃度が0.5%を超えると、ウーパールーパーにとって致命的となる可能性があります。
逆に、塩分濃度が低ければ問題はありません。
ウーパールーパーの塩浴期間について
塩浴は即効性のあるものではなく、また、長く続けられるものでもありません。
そのため、数時間塩浴をしたからといって体調が良くなるわけではないことを頭に入れておきましょう。
少なくとも2~3日は塩浴をさせ、様子を見ます。
水カビにかかったウーパールーパーは、3日ほどで多少回復するはずです。
また、塩浴をあまり長く続けるのもおすすめできません。
ウーパールーパーの体が塩水でも生きられるように変化する可能性があるためです。
私たちの体が環境に適応するように、ウーパールーパーの体も生息環境に適応します。
そのため、海水での生活に体が適応してしまうと、淡水に戻ったときに体に大きな負担がかかります。
塩浴は長くても2週間くらいにしましょう。
ウーパールーパーの塩浴の注意点
塩浴をする場合、バケツに4リットル程度の塩水を用意します。
しかし、この「4リットル」という水の量は、大人のウーパールーパーにとっては非常に少ない量です。
4リットルだとウンチや尿ですぐに水が汚れてしまうため、最低でも1日1回は水を取り替えます。
水質が悪化すると、ウーパールーパーの回復能力を高める塩浴が逆効果になることもあります。
ただし、あまり水を変えすぎるとウーパールーパーの体に負担がかかるため、塩浴をさせるときは2週間以内に終わらせるようにしましょう。
ウーパールーパーの薬浴の効果
ウーパールーパーの薬湯の主な効果は、細菌感染、病気、寄生虫の治療です。
そのため、基本的には怪我の治療には使えません。
薬浴が必要なほどウーパールーパーが病気で弱っている場合は病院に連れて行った方が良いですが、自宅で治療する場合はグリーンFコールドリキッドを使用できます。
ウーパールーパーは薬浴に弱い
ウーパールーパーは、他の魚に比べて薬浴に弱い生き物です。
そのため、薬浴には細心の注意が必要です。
薬浴は病気の治療に効果的な方法ですが、どのような病気なのかをよく見極め、適切な薬を使用することが大切です。
まず、用法・用量をよく理解し、記載されている量より少量から始めるようにしましょう。
少量から少しずつ薬に慣れていき、問題がなければ規定量を使用します。
適切な薬を使用すれば、ウーパールーパーは元気になるはずです。
ウーパールーパーの塩浴は濃度に注意
塩浴はウーパールーパーを弱らせる可能性がある方法でもあります。
ウーパールーパーに塩浴をさせる場合、
・塩分濃度
・塩浴期間
・水換えの回数
・少しでも不安なときは動物病院に行く
この4つを大切にしましょう。
一般的に、ウーパールーパーは水質を清潔に保ち、餌を控えることで体調不良から回復することが多いと言われています。
これは、ウーパールーパーの強い回復力が、適切な環境下で十分に発揮されるからです。
そのため、薬湯よりも塩浴の方が健康回復に適していると考えられます。
病気が悪化する前に塩浴で治せば、大きな病気は防げる可能性があります。
水質管理や餌やりをきちんとすることで、ウーパールーパーの体調不良はほぼ防げるため、まずは体調不良にならないようにしっかりとケアしてあげましょう。
ウーパールーパーが一日も早く元気になりますように。