クレステッドゲッコーに多い代謝性骨疾患とクル病の違いは?予防法と判断ポイント

クレステッドゲッコーに多い代謝性骨疾患とクル病の違いは?予防法と判断ポイント

クレステッドゲッコーは、丈夫そうに見える外見とは裏腹に、飼育環境や栄養バランスによって体調を大きく崩すことがある繊細な生き物です。

特に注意すべきなのが、カルシウム代謝の異常によって発症する「代謝性骨疾患(MBD)」と「クル病」です。

これらの病気は見た目や症状がよく似ており、混同されやすいのですが、根本的な原因や進行の仕方に違いがあります。

本記事では、クレステッドゲッコーの健康を守るために、MBDとクル病の違い、それぞれの予防と対処の方法をお伝えしていきます。

クレステッドゲッコーに発症する代謝性骨疾患(MBD)とは

クレステッドゲッコーの飼育において、最もよく知られる病気のひとつが「代謝性骨疾患(Metabolic Bone Disease/MBD)」です。

MBDは主に、カルシウムとリンのバランスが崩れたり、ビタミンD3の欠乏によって引き起こされます。

発症の初期段階では気づきにくいことが多いため、早期の理解と予防が重要となります。

代謝性骨疾患が引き起こす症状とは

MBDにかかったクレステッドゲッコーは、まず手足の震えや関節の腫れといった症状を見せ始めます。

やがて骨がもろくなり、尾や背骨が曲がる、顎の骨が柔らかくなるといった外見上の変化も現れるようになります。

重症になると自力で動くことが難しくなり、餌を食べる行動すら困難になります。

これらの症状は、飼い主さんが毎日観察していないと見過ごされやすいものです。

MBDの主な原因は栄養と光の管理不足

代謝性骨疾患の主因は、食事に含まれるカルシウム不足や、カルシウムとリンの比率が崩れていること、そしてビタミンD3の欠乏です。

D3は紫外線を浴びることで体内合成されるため、UVBライトの設置が欠かせません

また、カルシウムサプリメントの使用も有効ですが、与えすぎると逆に体内のミネラルバランスを壊すことがあるため、適量とタイミングが重要です。

クル病とMBDの違いを理解することの重要性

クル病という言葉は、MBDとしばしば同一視されがちですが、本来は別の概念です。

正確な違いを理解することで、治療の方向性や予防策がより的確になります。

クレステッドゲッコーに限らず、爬虫類全体の飼育においても知識として重要です。

クル病とは何か?

クル病とは、成長期の個体に限定されて発症する病気で、ビタミンD3欠乏による骨の石灰化障害が主な症状です。

簡単に言えば、骨が成長過程でうまく固まらずに柔らかいまま変形してしまう状態です。

脚が曲がってしまったり、背骨がうねるようになったりするため、外見的な変化が顕著です。

症状としてはMBDに酷似していますが、クル病は基本的に若齢期にしか起こりません。

代謝性骨疾患はあらゆる年齢で起こりうる

MBDは成長期に限らず、成体でも発症します。

むしろ、長期的にカルシウムやD3が不足していた場合に発症することが多く、慢性的な栄養失調のサインとして現れます。

このため、MBDのほうが長期的な管理不足を反映した疾患といえるでしょう。


クレステッドゲッコーのMBDをどう見抜くか

代謝性骨疾患は、進行するまで症状が目に見えにくいため、初期発見の難しさが課題となります。

しかし、よく観察すれば、小さな異常から異変を見つけることが可能です。

ここでは、MBDの初期症状や見分け方について紹介します。

活動量や食欲の低下に注目

MBDの兆候としてまず現れるのが、クレステッドゲッコーの活動量の減少や、餌を食べる意欲の低下です。

エサに飛びつかなくなったり、登る動作を嫌がるようになった場合は、骨や筋肉に異常が出始めている可能性があります。

こうした変化は見過ごされやすいものですが、日々の記録をつけていれば早期に発見できるケースも多いです。

骨格の変形は中期以降のサイン

見た目で判断できるレベルになると、顎がたわんでいる、背中が湾曲している、足先が不自然にねじれているといった目に見える骨格の異常が出てきます。

この段階に至る前に異常に気づくことが理想ですが、見た目で分かる場合はすでにMBDが進行している可能性が高く、早急な治療が必要です。


MBDの治療と回復に必要な取り組み

MBDを発症してしまった場合、すぐに完治することは期待できません。

回復には時間がかかりますが、適切な栄養補給と環境改善により、症状の進行を止め、改善を目指すことは可能です。

カルシウムとビタミンD3の補給

まずは、カルシウムを多く含むサプリメントを餌にまぶして与え、不足したミネラルを体内に補います

ビタミンD3も同時に摂取させることで、カルシウムの吸収率が高まります。

ただし、ビタミンD3は過剰摂取により中毒を起こすこともあるため、必ず適切な量を守りましょう。

飼育環境の見直しとストレス管理

紫外線ライトの見直し、温度管理、湿度調整、レイアウトの工夫などを含め、環境全体を健康重視に整えることが必要です。

活動スペースが狭かったり、シェルターが足りないといったストレス要因も、回復の妨げになるため見逃さないようにしましょう。

予防こそが最大の治療である理由

MBDやクル病のような代謝系の疾患は、発症してからでは取り返しのつかない後遺症を残すことがあります。

だからこそ、予防の徹底が何よりも重要です。

飼い主さんがすべき日常管理を改めて見直してみましょう。

バランスの取れた給餌と光管理

飼育に慣れてくると、同じ餌ばかり与えてしまうことがありますが、多様な栄養源をバランスよく提供することが重要です。

また、日中のUVB照射時間を適切に設定し、自然に近い光環境を意識することで、体内のビタミンD3合成が促されます。

成長期と成体で異なる対応が必要

クレステッドゲッコーは成長期にカルシウムをより多く必要としますが、成体になってもMBDを発症することがあります。

つまり、成長期のみに気を配ればよいわけではなく、一生を通じた健康管理が求められるのです。

MBDとクル病の違いを理解し、正しく向き合う

クレステッドゲッコーにとって「代謝性骨疾患(MBD)」や「クル病」は決して珍しい病気ではなく、適切な知識と管理がなければ誰にでも起こりうるリスクです。

両者の違いを正しく理解し、それぞれに合った予防策を講じることで、こうした病気を未然に防ぐことができます。

毎日の観察と環境整備、栄養バランスを意識した給餌、それらがクレステッドゲッコーの長寿と健康につながる最善の方法です。

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