【ホームヘルパー監修】義両親の介護の断り方6パターン!介護義務はない?話し合いのコツ

【ホームヘルパー監修】義両親の介護の断り方6パターン!介護義務はない?話し合いのコツ

介護は肉体的にも精神的にも経済的にも大きな負担を強いる深刻な問題です。

たまたま長男の家に嫁ぎ、義両親の介護をすることになった場合、揉めることなく断りたいと考える方も多いでしょう。

そこで、義両親の介護の断り方、話し合う際のコツを紹介します。

監修者:まみ

ホームヘルパー2級(訪問介護員2級養成研修課程修了)。
訪問・デイサービス・介護施設を見てきた経験あり。
家族の介護経験も活かして記事を作ります。

義両親の介護義務はない

実は、「妻には介護をする義務はない」というのが答えなのです。

民法877条によれば、親の介護義務は、同居の有無にかかわらず、直系血族(子や孫)や兄弟姉妹には配偶者に厳しく課せられています。

しかし、配偶者同士は協力し合うことが求められます。

例えば、夫が親の介護で大変な思いをしているのであれば、直接的・間接的にサポートするのが一般的でしょう。

しかし、配偶者が義両親の介護に「絶対に参加しなければならない」と考えるのは間違った解釈です。

つまり、「嫁として同居しているのだから、義理の親が面倒を見るのは当然だ」とか、「親として、嫁の面倒を見る余裕はない」といった一般的な発言は、民法的にはまったく関係のない意見です。


義両親の介護の断り方

義両親の介護をどう断るか、いくつかのポイントがあります。

ここでは、義両親の介護の断り方をいくつかのパターンで紹介します。

自身が言いやすい断り方を見つけてみてくださいね。

①丁寧に断る

嫁にとって義両親の介護は大きな負担です。

実の子ではないからこそ、介護委員会には介護と配慮が欠かせません。

義両親の介護を断る場合は、その理由を丁寧に説明し、義両親や他の義兄妹の機嫌を損ねないように注意しましょう。

②夫に断らせる

介護を押し付けられているのが息子の嫁(特に長男の嫁)であっても、嫁は部外者であり他人です。

“義父や義母の面倒は見られない”と口にしたら、義理の兄弟姉妹との関係は一気に悪化します。

さらに、将来の相続問題もややこしくなるかもしれません。

一番よいのは、夫にあなたの気持ちを伝え、断ってもらうことです。

介護ができない具体的な理由を挙げて断りましょう。

義両親の介護を断る際には、曖昧な表現ではなく、具体的な理由を述べた方がよいでしょう。

例えば
“仕事や家事が忙しい”
“介護の経験も知識もない”

など、具体的な理由を述べることで、義両親や他の義兄弟にも理解してもらいやすくなります。


③代替案を提示して断る

義両親の介護を断る場合は、代替案を提示して断るのがよいでしょう。

具体的な例としては、

「仕事や家事が忙しくて、なかなか介護ができません。

デイサービスや老人ホームを利用できないか一緒に考えてみませんか?」
「介護の経験も知識もないので不安です。

介護士やヘルパーにサポートしてもらいながら介護をするのはどうですか?」

義両親の介護や日常生活をサポートする方法を提案することで、義両親や義兄弟は安心できます。

④義理の兄弟姉妹を巻き込む

義理の兄弟姉妹は、親の介護から少しでも逃れようとします。

結果、息子のお嫁さんであるあなたは、義理の両親の面倒を見ざるを得ません。

・長男の嫁としてできること
・義理の兄弟姉妹にできること

これを明確にしておくことをお勧めします。

⑤介護だけに条件をつける

“お義母さんの面倒を見る代わりに、この家を遺産としてもらえないか”と条件を提示しましょう。

今まで老親の介護を強要しようとしていた義兄弟も、相続で損をするとわかると、急に黙り込んでしまうかもしれません。


⑥妻が介護の限界に達したとき、どうするかを決めておく

特に長男の嫁であれば、義両親の介護について知らないふりはできません。

そこで、最初だけでも義両親の面倒をできるだけ見るように頑張ってみてはいかがでしょうか。

・買い物
・病院付き添い

もちろん、嫁であるあなたにも仕事や家事がありますから、簡単ではないでしょう。

ただ、まずは長男である夫をどう支えていくかを考えましょう。

また、ゴールが見えているからこそ、義両親の介護(簡単なサポート)を頑張れることがあります。

義両親の介護の限界に達したら老人ホームに入居

介護能力が限界に達したとき、どうすればよいかを夫や他の義兄弟によく話し合ってもらいましょう。

やるべきことは、義理の両親をどう説得して老人ホームに入居させるかを決めることです。

妻の介護力が限界に達し、老人ホームの話が出たとき、義両親は老人ホームへの入所を拒否する可能性が高いです。

そして、親の介護をしていない他の義理の兄弟から「老人ホームには入ってほしくない」と涙ながらに訴えられるかもしれません。

実の子供たちは「親を老人ホームに入れるのはかわいそうだ」などと言い始めることが多いです。

そこから義両親と老人ホームへの入居について話し合うには相当な時間がかかり、平行線が続いて結論が出ないのではないでしょうか。

だからこそ、最初の段階で、「妻が介護の限界に達したら、老人ホームへの入居に同意する」と話し合って決めておくことが大切です。


義両親の介護義務はない!上手な断り方で自分の生活を守ろう

長男の嫁は、義両親の介護を頼まれることが多いです。

この記事を参考に、介護を拒否する意思を夫や義両親に強く伝えてください。

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