チンチラのフンが柔らかい!下痢が続く原因は?緑色の臭いウンチは要注意

チンチラのフンが柔らかい!下痢が続く原因は?緑色の臭いウンチは要注意

飼い主がチンチラの健康管理をするうえで大切なことのひとつは、毎日ウンチの状態をチェックすることです。

厳密には草食動物であるチンチラのウンチは、役目を終えた難消化性の食物繊維でできており、一部の腸内微生物も含まれて排泄されます。

しかし、チンチラのフンが柔らかい、軟便や下痢が続く、緑色で臭いウンチがでる場合は要注意です。

そこで、チンチラのフンをチェックする際に注意することを紹介します。


チンチラの正常なうんち・フンとはどんなもの?

チンチラのフンは、ほぼ真っ黒からやや茶色がかったこげ茶色で、形はタイ米のような非常に細長い楕円形をしています。

大きさは約1cmになります。
出た直後は比較的硬く、多少押しても崩れません。

ちなみに、中身を切ってみると、断面は草の繊維がぎっしり詰まったような感じです。

大きさや色、品質がこれと異なる場合は異常の可能性があります。

原因1:温度差・暑さ寒さ

チンチラのフンは、気をつけていてもちょっとした温度差や湿度差で数日間便がゆるくなることがあります。

健康状態は申し分なく、よく食べ、水も飲み、排尿も正常でも、フンが柔らかくなることがあります。

人間でも、クーラーの効いた部屋で急にお腹が冷えたり、寝ている間にお腹が出て、冷やすとお腹が少し緩くなったりすることがあるでしょう。

それに近い状況と考えればわかりやすいと思います。

特に寒くなるとフンがゆるくなるというのは、湿度や体感温度が下がり、チンチラは「環境が変わった」と感じるためです。

気温ばかりを気にしてエアコンをかけっぱなしにするのではなく、フンの状態を確認してエアコンを止めるとよいでしょう。

環境を変えれば体調はすぐに回復することが多いのですが、環境を変えても体調が戻らず、下痢になってしまう場合は別の原因が考えられますので、病院へ行きましょう。

原因2:食べ物・おやつ

次に食事が原因の場合です。これには様々な原因があります。

●食べ物やおやつが腐っていた・傷んでいた
●炭水化物を含む食べ物(レーズン、ゴジベリー、果物、ラクトバイト、ナッツなど)しか与えていなかった
●乾燥させずに湿った野菜や果物を与えすぎていた
●ペレットや牧草などを変えて食材が変わった

このような原因があります。

まず、チンチラは甘いので炭水化物の入った食べ物が大好きです。

しかし、これらのおやつを食べるとウンチがゆるくなるところがあります。

個体差があり、全く変化がない子もいれば、すぐに変化が見られる子もいます。

おやつを与えてお腹がゆるくなったら、すぐにやめましょう。

水っぽい野菜や果物を与えすぎず、市販の野菜をよく乾燥させて与えてください。

原因3:水が冷たすぎる

熱いお湯でやけどするよりはマシかもしれませんが、人間もかき氷やアイスクリームなど冷たいものを食べるとウンチが緩くなります。

しかも、部屋が冷えすぎていたら尚更です。

水に関しては、冷蔵庫で冷やした水は与えず、いつも人肌より少し冷たく感じる程度の水道水を与えましょう。

それよりも冷たいとお腹が痛くなり、それよりも温かいとあまり飲まなくなるからです。

原因4:感染

ジアルジア、クリプトスポリジウム、緑膿菌、腸炎エルシニア、肺炎クレブシエラ、リステリア症、サナダムシ、イースト菌

このうち寄生虫はジアルジア、クリプトスポリジウム、ナナサナダムシで、ジアルジアとナナサナダムシの治療は病院で駆虫薬をもらって投与します。この駆虫薬は食欲不振を起こすことがあるため、必ず獣医師の指示に従って、薬を飲んだ後の犬の経過をよく観察してください。

下痢をすると脱水症状になるため、点滴などの治療も行います。

その他の細菌については、点滴治療やチンチラにも安全な抗生物質で腸内環境の維持に努めます。

薬を与えなかったり、人間の判断で放っておくと、便がゆるゆるからすぐに下痢に変わってしまうため、見落とさないように注意しましょう。

また、感染症の中には人間に感染するものもあります。緩いウンチを見かけたら、必ずマスクを着用し、十分な洗浄、手洗い、消毒薬でうがいをしましょう。


原因5: 誤飲・誤食

誤飲・誤食によっても下痢を起こすことがあります。

原因6:ストレス

チンチラは、ちょっとしたストレスや環境の変化でフンがゆるくなりやすい過敏性腸症候群の子がいます。

例えば、道路工事や水道工事で夜中に音がしたり、新しい家族(人間や動物)が増えたり、引っ越しをしたり。

チンチラは外的ストレスに弱いことが多いのです。

このような場合は、ケージの周りに毛布を敷いて暗い場所にしてみたり、落ち着ける隠れ家を用意してあげましょう。

また、新しくペットを迎えた場合は、すぐに会わせるのではなく、徐々に先住チンチラの様子を見るようにしましょう。

さらに、新しいチンチラが加わった場合、ストレスがかかるのは新しいチンチラよりも先住チンチラの方です。


チンチラが軟便や下痢で病院に行くときの注意点

便が軟便になり、病院に行く必要がある場合、夜間は便がヌルヌル、テカテカしているケースが多いので、乾燥しないようにラップに包んで病院へ行きます。

通院の場合、ウンチが小さなケージに入って出てくる場合もあるので、それを獣医師に見せます。

獣医師が検査をして、菌なのか虫なのか、ストレスなのか何なのかを判断してくれます。

ラップに包んでおかないと、水分が抜けてパサパサになり、判断できなくなります。

また、いつから便がゆるくなったのか、その時何を食べていたのかを必ずメモしておきましょう。

具体的な動画があれば、それを見せるのも効果的です。

どうしてもスムーズな便が出ないようであれば、便が潰れている様子を写真や動画に撮って視覚的に伝えることも忘れずに。

チンチラのフンが緑色で柔らかい・臭い場合

ゆるい便が続き、緑色の軟便になったら、下痢がチェックポイントかもしれません。

中の草の成分がドロドロになって出てきたり、細菌や虫によって腸内環境が完全に破壊されているケースが多いようです。

こうなると坂道を転げ落ちるように気分が悪くなりますので、すぐに病院に連れて行ってください。脱水症状で亡くなる子もいます。


チンチラのフン・うんちは健康のバロメーター

チンチラが下痢になる前に病院に連れて行くことはとても大切です。

しかし、病院に連れて行くまでの間、少しでも環境を改善できるかどうか、フンが柔らかくなる、下痢や軟便になる原因を考えてみましょう。

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