父がADHD×ASD|子供に遺伝(伝染)|生きるためにとった手段|毒親サバイバー

父がADHD×ASD|子供に遺伝(伝染)|生きるためにとった手段|毒親サバイバー

私の父は、ADHD・ASDの症状が強い人間です。

確定診断を受けていないようなので、幼少期の経験によるADHDに酷似した発達トラウマ障害の可能性もありますが、いずれにせよADHD・ASDの特徴を持つ人間です。

そんな人間の子供として育ち、自身もADHD・ASDの特徴に苦しむ筆者の体験談と、たどり着いた結論をお話しします。

筆者:ユキ

虐待・毒親サバイバー。
未経験者への「情報の提供」よりも、同じ思いをしている方との「共有」に重きを置いています。

ADHDやASDについて

ADHD・ASDは先天性、後天性があり、後天性は幼少期の身体的、精神的虐待、家庭機能不全が原因になることがあります。

虐待は、子どもの脳を損傷させ、正常な発達ができない可能性があります。

虐待を受けた期間や月齢によって、脳の損傷個所が異なることが分かっています。

3歳~5歳:記憶を司る海馬
9歳~10歳:左右の半球をつないでいる脳梁

結果として以下のような症状が現れます。

・衝動性が高い
・キレやすく乱暴
・非行に走る
・依存する
・虚言癖
・コミュニケーションを取れない
・曖昧な言葉の表現が理解できない

ADHDは物事の感覚、情報処理の仕方が一般の方とは異なり、嘘をついている自覚がないまま嘘をつきます。

喜びや達成感を覚える機能が低下しているため、強い刺激や快楽を求め、犯罪に走ることもあります。

さらに、行間を読めないうえ、言葉をそのままの意味で捉えるため、場面に合わせた会話ができません。

虚言壁は、言葉の意味を理解できないことが原因のため本人は嘘をついている自覚がない、否定されることを避けたい、注目されたいなどが理由です。

また、暴言を聞いて育った子供は、ASDのような症状が出ます。

幼少期に暴言を聞かされ続けると、自分の精神を守ろうとして「理解力を鈍らせる」ためです。

そのため、虐待を受けて育った子供は脳の海馬が萎縮しており、認知機能の低下が起こることが分かっています。

加えて、虐待や不適切な教育を受けた方は、以下の症状が現れることが多いです。

  • 人に頼れない
  • 協調性がない
  • 警戒心が強い
  • 攻撃的
  • イライラしやすい
  • 逃避的かつ無気力
  • 一貫性に欠ける

社会に対応できない、対人関係を築けない方が多いことが分かっています。

また、毒親育ちは、「全て1人でやらなければ」と考え、人に頼れない傾向があります。

理由は、幼少期に常に両親が不機嫌であり、劣悪な家庭で育つと、「親に頼ること」を諦めるためです。

そして、「1人で生きるための能力と心」を身に着けようとします。

しかし、身につくものは自己犠牲や極度の我慢など、自分を苦しめるものばかりです。



父のADHD・ASD症状

まず、父は恐らくADHD・ASDの確定診断は受けていません。

そのため、ADHD・ASDなのか、幼少期の経験による「ADHD・ASDに酷似した症状」なのかは不明です。

ADHDの症状は個人差がありますが、父の場合は以下が当てはまる症状です。

・衝動性が高い
・キレやすく乱暴
・攻撃的
・人に頼れない
・協調性がない
・虚言癖
・コミュニケーションを取れない
・曖昧な言葉の表現が理解できない

そもそもADHDやASDは似ているものの異なる障害で、ほかにも色々な症状がありますが、私は専門医ではないため詳しいことは省きます。

しかし、父の場合、上記以外にADHDやASDを代表する症状がありません。

そのため、後天性である可能性が極めて高いと考えています。

相手の気持ちを理解できないため、言ってはいけないことを言い、周囲から距離を取られています。

例えば、
●親が亡くなった相手に対して「なんで死んだの?」と躊躇いもなく聞く
●「ボーナスいくら?」「その仕事いくらだったの?」など具体的な収入を聞く
●難しい資格試験に挑む人に対して「1回で受からなきゃ終わりだ」と言う
●母が作った食事に対して「なんか臭い。腐ってんじゃないの?」と言う

ちなみに、これは氷山の一角のそのまた一角の、そのまた一角の、そのまた一角くらいです。

「デリカシーがない」では済まないようなことを躊躇いもなく言いますし、やります。

●義母の葬儀に愛人を参列させる
●「自宅で宗教の集会をする」と言って家族を追い出し、その集会には愛人も出席
などなど。

なお、対人トラブルは極めて多いです。

単語の意味を理解できても、文章としての意味を理解できないためです。

メールでも口頭でも、相手が言っていることを正しく理解できず、自分の考えも伝えられないため、大きな誤解が生じ、仕事がらみでトラブルを起こしまくっています。

コミュニケーション能力極めて低いのに、人と関わる仕事ばかり転々としていることも原因のひとつです。

自己分析を一切せず、すべて誰かのせいや何かのせいするという考え方が滲み出た人生です。

自己分析をしていれば自分の特性(欠点)に気付き、自分に合う仕事を選びます。

そして、治療を検討するはずです。

色々な仕事を転々とするなかで、何度か父が仕事相手と話しているところを見ましたが、本当に驚くほど会話ができていませんでした。

トラブルに巻き込まれた方が不憫でなりません。

そして、かなりキレやすく、外でも家でも暴言や暴力など攻撃性が高いため、「あなたはADHDやASDの可能性があるから病院に行ってみな」と助言してくれる人もいないのです。

唯一助言できるとすれば母ですが、実際には「あなたは変だよ!」としか言わず、障害の可能性など1ミリも考えていないようです。

「もしかしたら障害かも」と少し思ったとしても、自分の夫が障害を持っていることなど絶対に認めない、そんな事実は許さない人なので、助言なんてするわけもないですがね。


父の障害が子供に与えた影響

私もADHD・ASDに酷似した症状を持っています。

なお、重度の自己愛パーソナリティである母からも精神的虐待を受けていました。
(母の話は別の記事で書かせていただきます)

70~80%の確率で遺伝するといわれている障害ですが、私の場合は恐らく先天性ではなく、家庭環境が原因の脳機能障害、つまり後天性です。

私の場合は、
①コミュニケーションを取れない
②イライラしやすい
③無気力
④人に頼れない
⑤曖昧な言葉の表現が理解できない 
です。

いつか病院で診断を受けようと思っていますが、今は別件の治療中でお金もないので、後回しです。


ADHD・ASD(の可能性)で限界を感じる

ここでは、「④コミュニケーションを取れない」についてのみお話しします。

私は、昔から普通の人のようにコミュニケーションを取れませんでした。

メールでも口頭でも相手が言っていることは理解できるため、父のような対人トラブルを起こしたことはありませんし、これからもないでしょう。

しかし、相手が言っていることが瞬時に処理できず、ワンテンポ遅れてしまいます。

ものっすごく集中していれば何とか会話ができますが、ものっすごく疲れます。

普通の方で言うと、「しっかりと食事を味わい、相手と会話をしながら、中学の数学のテストを満点取る気で解く」って感じですかね。

多くの方がやっている「友人や恋人と楽しく食事をする」は、私にとってこのような状況です。

頑張ってやってきましたが、うまくできていない時もあったでしょうし、倒れそうなくらい疲れるし、20代後半からは体力的に丸1日も持たなくなりました。

ツーテンポ、スリーテンポ遅れるようになり、会話をするときには相手と目を合わせることすらできなくなりました。

何とか学校や社会でやっていくために死ぬ気で集中し、努力をしてきました。

今までは本当に「普通の人」に見えていたと思いますが、もう限界だと感じました。


障害があろうがなかろが許されない虐待

障害が先天性だろうが後天性だろうが、何にしろ両親がしてきたことは許されません。

後天性であれば尚更です。

先天性の障害そのものは仕方がないですが虐待を受ける所以はありませんし、後天性であればなぜ障害を負わされなければならないのか、いずれにせよ理不尽でしかありません。

ADHD・ASDの治療を後回しにしても生きられる理由

私の人生は、今までもこれからも家庭環境の悪影響を受け続けたまま進んでいきます。

しかし、これ以上両親に人生を壊されたくありません。

そこで、自分が少しでも生きやすくするための方法を考えました。

コミュニケーションをとることができないのであれば、取らなくてよい生活をすることから始めました。

ADHD・ASD(それに酷似した症状)を抱えて生きるために、最初に私がやったことは、出来る限り自分を孤立させることでした。

まずは、接客業のアルバイトを辞めました。

時給がいいのでやっていましたが、そもそも接客業は全く好きではなかったというのもあります。

マニュアル以外の会話をすることが困難になり、職場の人間関係にも疲弊するため、人と関わらないアルバイトに変えました。

恋人とごく親しい友人以外の連絡先は消し、自分の連絡先を変えました。

大人になると、ライフスタイルの違いから、頻繁に遊びに行くことはなくなります。

しかし、たまに誘われるのも避けようと思い、ほとんどの人と縁を切りました。

人に誘われれば嬉しいし、行きたい気持ちがあります。

でも、コミュニケーションを取る機能がどんどん低下しているため、テンポよく会話ができないうえに、相手の目も見られないのです。

誰かと一緒にいることが嫌いなわけではありません。

寂しさ、悲しさ、こんな人生になった虚しさ、両親への憎しみは消えません。

先にも書きましたが、私の場合はADHD・ASD(それに酷似した症状)の治療を後回しにしています。

しかし、ADHD・ASDの症状は、専門病院に通えば緩和できる可能性があることが分かっています。

ADHDやASDの可能性があるかもしれない方は、少しでも生きやすくするためにも、クリニックに相談してみてください。

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