ウーパールーパーを水槽で飼う場合、金魚や熱帯魚を入れたくなることがあります。
基本的に魚との繁殖には向きませんが、ポイントを抑えれば混泳は可能です。
ウーパールーパーと混泳する魚の選び方や、一緒に入れるときの注意点、おすすめの水槽の仲間などを紹介します。
ウーパールーパーと魚の混泳が向かない理由
ウーパールーパーはもともと小魚を食べる食性を持っています。
そのため、ウーパールーパーが魚と混泳すると、魚を食べようとします。
エラが食べられる
ウーパールーパーのエラは、魚の餌に似ています。
そのため、エラは様々な魚に狙われ、食べられてしまうことがあります。
エラは呼吸をするための重要な器官です。
人間の場合、鼻や口がふさがるようなもの。
ウーパールーパーが深刻なダメージを受けることが想像できます。
熱帯魚とは適応温度が違う
熱帯魚と相性が悪いもう一つの理由は、適応温度が違うことです。
ウーパールーパーの適温は15~20度ですが、熱帯魚の適温は24~26度です。
熱帯魚を飼うには水中ヒーターが必要ですが、温度を上げるとウーパールーパーには難しく、食欲が落ちてしまいます。
ウーパールーパーと混泳できない・暮らせない魚の種類
ウーパールーパーと水槽の仲間として一緒に暮らせない、混泳できない魚を紹介します。
金魚
金魚は草食性の強い雑食性です。
小さいうちは一緒に泳ぐことができても、大きくなるにつれてウーパールーパーのエラを食べるようになります。
コリドラス
コリドラスはドジョウの仲間で、アマゾンの水槽の底に生息しています。
ウーパールーパーの食べ残しの処理によさそう、と思う方もいるでしょう。
しかし、ドジョウの仲間はヒレに毒棘を持っているため、もしウーパールーパーに噛まれたら一大事です。
大きすぎて食べられなくても、せわしなく動き回るため、ウーパールーパーにとってはストレスになります。
ウーパールーパーと混泳できる・一緒に暮らせる魚の選び方
上記のデメリットを避ければ、ウーパールーパーと一緒に暮らすことは可能です。
ウーパールーパーが食べられないサイズ、エラを食べないサイズ、低温で飼育できるサイズが理想的です。
しかし、残念ながらこれらの条件をすべて満たす魚はほとんどいません。
通常は温度を上げてウーパールーパーに耐えてもらうことで、熱帯魚と混泳できます。
熱帯魚はエラを食べない
草やコケしか食べない魚は、ウーパールーパーのエラに反応しません。
気をつけなければならないのは、草食性の強い雑食魚はダメということ。
例えば、金魚はダメです。
水面下でのみ活動
ウーパールーパーは水槽の底にいることが多いため、水面下でしか活動しない熱帯魚と接触することはありません。
雑食性であっても、遊泳層が違えば同時に飼育できます。
ただし、この手の魚は飛び出すことが多いので注意が必要です。
ウーパールーパーと相性の良い魚の種類
ウーパールーパーと共生できる熱帯魚を紹介するため、選ぶ際の参考にしてください。
ブッシープレコ
ブッシープレコは熱帯魚水槽のコケ取りとして使われるナマズの一種です。
壁や石に張り付いて藻などを舐め取りますが、その食性からウーパールーパーのヒレをかじることはなく、ウーパールーパーとの混泳も可能です。
ただし、すべてのプレコが混泳できるわけではなく、セルフィンプレコやハイプレコなど貪欲なプレコは体を舐めるため、混泳には向きません。
また、温度を23度くらいになければならない点にも注意が必要です。
チャイニーズ・バタフライ・プレコ、ホンコン・プレコ
外見や食性が前述のプレコに似ているので名前にプレコとついていますが、ドジョウの仲間です。
アマゾン川ではなく中国に生息し、低温にもある程度耐えるので20度前後ならOK。
チョウチョウウオ(パントドン)
アロワナに似た熱帯魚で、水中だけで生活するため、ウーパールーパーと混泳させなくても飼育できます。
アロワナの仲間ですが、10cm強にしかなりません。
また、ウーパールーパーと同じ浮遊性の餌を食べます。
水温は高いほうがよく、問題は25度くらいにしなければなりません。
また、ジャンプすることが多いため、必ずカバーをかけましょう。
淡水カレイ
エサは冷凍ブラッドワームが必要で、普段から冷凍ブラッドワームを与えている人は、クリーナーとしても良いかもしれません。
匂いで底のエサを探すタイプなため、ウーパールーパーのエラを食べることはないでしょう。
ただし、高水温を好み、最低でも25度は必要です。
淡水カレイにはいくつかの種類があり、種類によって飼育難易度が異なるため、飼育はかなり難しいです。
ウーパールーパーと混泳させる際のヒーター選びのポイント
熱帯魚と一緒に入れる場合は、「水中ヒーター」を設置する必要があります。
ウーパールーパーと混泳するためのヒーター選びで注意すべきポイントを紹介します。
温度設定ができるもの
一般的に販売されているヒーターの多くは26度固定ですが、ウーパールーパーは26度で食欲が落ちてしまいます。
20~23度くらいに設定できるタイプを選びましょう。
ヒーターカバー付き
ウーパールーパーはヒーターでやけどをすることがあります。
それを防ぐために、ヒーターカバー付きのヒーターを選びましょう。
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ウーパールーパーは基本的に単独で飼育しよう
ウーパールーパーを飼育しているといろいろと試したくなります。
しかし、熱帯魚の飼育温度はウーパールーパーに負担をかけることは間違いありません。
そのため、ウーパールーパーは単独飼育がベストです。
単独飼育の水槽だけでは物足りない方は、ウーパールーパーと魚の健康を考慮して混泳を検討しましょう。