「うちの犬は元気だから健康診断は必要ない」と思っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。しかし、犬は体調の不調を言葉で伝えることができません。
見た目が元気でも、実は内臓や血液に異常が隠れているケースもあります。
犬の健康診断は、病気の早期発見や予防のために欠かせないものです。
とはいえ、検査の内容や費用は動物病院によって違うため、どれくらいの金額を見ておけばよいのか気になる方も多いでしょう。
この記事では、犬の健康診断で行われる主な検査項目と費用の目安、さらにワクチン接種とあわせて行うべき理由まで詳しく解説します。
犬の健康診断の費用と検査項目
犬の健康診断は、年齢や体調、病院によって内容が異なりますが、一般的には7つの基本検査で構成されています。
費用は地域によって差があり、都市部のほうがやや高い傾向です。これは土地代や人件費が医療費に反映されているためです。
また、検査項目ごとの費用に加え、初診料または再診料として1,000円前後かかるのが一般的です。では、実際の検査内容を順に見ていきましょう。
検査項目① 体重測定
体重測定は、最も基本的なチェック項目です。健康診断の際は必ず実施されますが、別途料金はかかりません。
定期的に体重を測ることで、肥満や急激な体重減少を早期に発見できます。特にシニア犬は代謝が落ちて体重が変動しやすいため、毎回の記録が大切です。
検査項目② 体温測定
体温測定も無料で行われることが多い検査です。犬の平熱は成犬で37.5~38.5℃、子犬で38~39℃ほどが目安です。
平熱より高い場合は感染症や炎症の可能性があり、逆に低い場合はショック症状や貧血が疑われることもあります。小さな変化でも、定期的に把握しておくことが大切です。
検査項目③ 検便
犬の健康診断で欠かせないのが検便です。便の硬さや色、臭いのほか、顕微鏡で寄生虫や細菌を調べます。
検査の際は、2時間以内に出た便を持参するのが理想です。古い便では正確な結果が得られない場合があります。
寄生虫の有無だけでなく、腸内環境の乱れを把握することもでき、費用は700〜900円程度が目安です。
検査項目④ 血液検査
血液検査では、内臓機能や貧血、感染症などの有無を確認します。採血料は700円前後、生化学検査料は約4,600円が相場です。
また、オプションでフィラリアやウイルス、寄生虫などを調べる場合は、さらに追加料金がかかることがあります。
輸血に備えて血液型を調べる検査もあり、費用は5,000円前後です。血液検査は病気の早期発見に非常に役立つため、年1回の受診をおすすめします。
検査項目⑤ 尿検査
尿検査では、腎臓や膀胱などの泌尿器系の健康状態を調べます。尿採取料が1,100円~1,500円、検査料が約1,400円が目安です。
糖尿病や腎不全、膀胱炎の早期発見につながるため、シニア犬や持病がある犬は定期的に受けるとよいでしょう。
検査項目⑥ エックス線(レントゲン)検査
エックス線検査は、骨格や内臓の異常、消化管内の異物などを確認するための検査です。一般的な撮影費用は約3,900円、尿管や膀胱を詳しく調べる尿路造影検査は約7,100円、消化管造影は約7,900円です。
特に誤飲や骨折が疑われる場合は、エックス線検査によって早期の治療方針を立てることができます。
検査項目⑦ 心電図検査
心電図検査では、不整脈や心肥大、冠状動脈疾患などの異常を調べます。検査費用は約2,500円程度です。心臓病は初期症状が分かりにくいため、定期的に確認することが大切です。
動物病院のホームページに費用が掲載されていない理由
健康診断を検討する際、「費用が分からない」と感じた方も多いのではないでしょうか。実は、動物病院のホームページでは検査費用を掲載できない決まりがあります。
これは獣医療法施行規則によって、費用を広告する行為が禁止されているためです。もし自由に価格を掲載してしまうと、動物病院間で価格競争が起こり、結果的に医療の質が下がってしまう恐れがあります。
そのため、検査や治療の費用は電話や窓口で直接確認するのが基本です。病院によって検査内容や設備も異なるため、あらかじめ見積もりを取って比較すると安心です。
犬の健康診断と一緒に受けておきたいワクチン
健康診断と同じく、ワクチン接種も愛犬の健康を守るために欠かせません。診断と同時に受けておくことで、病気の予防効果がさらに高まります。

犬がワクチンを接種すべき理由
混合ワクチンは、犬がかかりやすい感染症に対する免疫を作るために行います。特にジステンパーウイルスやパルボウイルスは命に関わる感染症で、ワクチンで防ぐことが可能です。
母犬から受け継ぐ免疫(受動免疫)は時間とともに低下するため、生後2か月前後でワクチンを受けることが重要です。
混合ワクチンの費用と接種タイミング
ワクチンの種類によって費用は異なりますが、5~6種混合が5,000~7,500円、8~10種混合が5,000~10,000円程度です。
接種タイミングは、生後6~8週に1回目、2~4週間隔で2回目、生後16週以降に3回目を接種します。その後は年1回の追加接種が推奨されています。
まとめ:健康診断とワクチンで愛犬の健康を守ろう
犬の健康診断は、病気の早期発見や予防のための大切なステップです。血液や尿、便、エックス線などの検査によって、目に見えない異常を早期に見つけることができます。
また、健康診断のタイミングでワクチンも一緒に受けると、感染症のリスクを減らし、より安心して生活できます。
若い犬でも年1回、シニア犬は年2回の健康診断が理想です。愛犬の小さな変化を見逃さず、定期的な検査とワクチン接種で、長く健康に過ごせる毎日を守りましょう。
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