ペットショップでの犬や猫をはじめとした、生体購入を批判する人が増えています。
しかし、他人が保護猫や保護犬を迎えることを強要する権利はありません。
そこで、保護猫や保護犬を迎えるよう強要されたときの対処法と、強要する人の心理について解説します。
保護猫や保護犬を引き取るよう強要する人の特徴
まずは、「保護猫や保護犬を迎えろ」、「ペットショップで買うな」と強要する人の特徴を見ていきましょう。
強要する人は無知な可能性が高い
保護猫や保護犬を迎えるよう強要する人は、保護することのハードルの高さを知らない可能性があります。
保護猫や保護犬を迎えるための条件は施設によって異なりますが、
●単身世帯NG
●高齢者NG
●子供が居る、もしくは産まれる可能性がある家庭はNG
●1日8時間以上一緒に居なければいけない
など、施設によって異なるほか、上記以外にも様々な条件があります。
条件を厳しくしているのは、「再度捨てられることを予防するため」というのがメインの理由でしょう。
しかし、条件を1つでも満たせなければ、保護猫や保護犬を引き取れないのです。
そのため、どうしてもペットを飼いたいためペットショップやブリーダーから購入するほかないという方も非常に多いです。
知識はあっても視野が狭い
「保護猫や保護犬を引き取るのはハードルが高いものだ」と理解していながら強要する人は、視野が狭い可能性が高いです。
犬や猫をはじめ、ペットを飼うのには時間も労力もお金もかかります。
楽しいことばかりではなく、大きな責任も伴います。
経済的にも精神的にも、良くも悪くも自分や家族の生活に大きくかかわるのです。
そのため、他人が飼うペットの種類や迎え方を強要する権利などありません。
強要する以上は、経済的・精神的にサポートをしてくれるのでしょうか?
強要してきた人が「生活のサポートまでしますよ」というのであれば良いですが、そうではないのであれば他人の生活に口を出すようなものです。
視野が狭いだけではなく、ペットを飼う大変さを理解していない、むしろ無責任な人だともいえます。
そのような人の言うことなど聞く必要はありません。
ペット産業について理解していない
生体の購入を禁止すれば、可哀そうな動物は減るでしょう。
保護猫や保護犬の引き取りを強要する人は、1日も早く
・生体の「購入」は一切できないようにする
・厳しい条件をクリアした人だけがペットを飼えるようになる
・最終的には保護される動物はゼロにする
などを望んでいるということです。
しかし、ペット産業は拡大しています。
保護猫や保護犬の引き取りを強要する人が望むことが全て現実になれば、少なくとも以下の職業の人達は職を失います。
●動物病院の獣医師
●動物病院の看護師
●動物介護士
●保護施設従業員
●ブリーダー
●トリマー
●各施設の清掃員
●ペットフード販売企業の従業員
●ペット飼育アイテム販売企業の従業員
●飼育アイテム製造下請け工場の従業員
●ペット用薬剤開発・販売企業の従業員
●ペットショップ従業員
少なくみても、上記の職業が挙げられます。
これらの職業の人達が職を失い、その家族も路頭に迷ったとき、責任をとれるわけがありません。
ペット業界の拡大を甘く見ている、もしくは視野が狭くて全く理解できていないということです。
保護猫や保護犬を引き取るよう言われたときの対処法
保護猫や保護犬を引き取るよう強要するような人は、無知か視野が狭いか、無責任な人です。
無視をするのが得策ですが、どうしても無視をできない場合には以下の文言で返してみましょう。
「子供が居る人に対し、『自分たちで作らずに養護施設から可哀そうな子供を引き取れ』と言えますか?言っていることはほとんど同じですよ。ペットを飼うことは生活に大きく関わることですから。」
「保護猫や保護犬を引き取るための条件を教えてください。すごく厳しいらしいですし、地域や施設によっても違うらしいですから。強要するなら教えてくださいね。」
「保護猫や保護犬を引き取って虐待する人もいます。ペットショップだろうがブリーダーからだろうが、重要なのは正しい飼い方をしているか、愛情をもっているかです」
「あなたは本当に正しい飼い方をしていますか?保護施設の動物の写真を見たことがありますが、施設にいる動物のほうが、スタッフに可愛がられて幸せそうな顔をしていましたよ。」
「飼い主ではなくペットショップやブリーダーに文句を言いましょう。署名でもすれば良いのでは?自分は署名しませんけどね。」
面と向かって強要するようなことを言われたときには、このような言葉で返してみましょう。
保護猫や保護犬を引き取れと言う人は無視しよう
保護したから偉いなどと勘違いをしている人も多いですが、あくまでも選択肢のひとつであって偉いわけではありません。
保護猫や保護犬、ペットショップやブリーダーからの購入でも、大切なことは正しい飼い方をして生涯愛することです。
最悪の場合、経済的・精神的な余裕を捨ててでも愛せる子と出会うことが重要です。
厳しい飼育条件をクリアできるのであれば、保護猫や保護犬の引き取りを視野に入れても良いでしょう。
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