チンチラの脱毛!毛が生えない原因はカビ(真菌症)?脱毛の症状と原因

チンチラの脱毛!毛が生えない原因はカビ(真菌症)?脱毛の症状と原因

ふわふわの毛が特徴のチンチラは、皮膚トラブルも多いです。

抜け毛、フケ、かゆみなどは他の動物と同じようによく見られます。

また、チンチラ特有の皮膚病もあります。

そのため、チンチラの皮膚病を調べる際には、チンチラの生態や性質を知る必要があります。

そこで、チンチラが脱毛する原因、チンチラによく見られる皮膚病についてお話します。


チンチラ脱毛の原因1:ファースリップ(毛滑り)

まずは、毛すべりです。

チンチラはシャイで獲物を狙う動物です。

例えば、飼い主が突然チンチラをつかんだり、他のチンチラがチンチラに噛みつくなど乱暴な扱いをしたり、飼い主が誤ってチンチラを踏んでしまったりすると、チンチラにとっては急に怖い事態になります。

そして、毛が大量に抜ける(脱毛する)こともあります。

この現象をファースリップ、ヘア・スリップと言います。

その理由のひとつは、トカゲが尻尾を切るように、敵から逃れる手段として髪を放っておいたり、神経系や内分泌系の急激なアンバランスによって髪が抜け落ちたりするためです。

正確なメカニズムは不明ですが、少なくとも急性ストレス時によく見られる症状のようです。

治療期間

自然治癒(生え揃うまで約3ヶ月)

チンチラ脱毛の原因2:毛を噛む・毛を抜く

毛を噛む、毛を抜くという行為です。

原因は様々ですが、同居しているチンチラがむしったり噛んだりする場合もあります。

ただし、噛んだり毛を抜きすぎると脱毛症になることがあります。

ペットを飼い始めたばかりだと接触が多すぎたり、ペットに近づきすぎて警戒してしまったり、何かが付着して気になったりすると、むしる癖がついてしまうこともあります。

肩甲骨周り、手足、側腹部など、自分で噛みやすい場所に発生しやすいでしょう。

毛を噛むチンチラには、副腎や甲状腺などの臓器の異常がよく観察されます。

お互いの原因は不明ですが、ストレス解消や薬を飲ませたはずなのに毛を噛むのをやめない場合や、回復が思わしくない場合は、別の原因が考えられます。

病院で相談しましょう。

治療期間

抗生物質を水に混ぜて2週間ほど与える


チンチラ脱毛の原因3:ケガ

人間でもそうですが、どこかに転んでケガをすると、回復するまで毛が生えてこないことがありますよね。

これはチンチラにも言えることですが、ここからさらに深刻な皮膚病につながることもあるので、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

治療期間

抗生物質(経口投与)2週間(通院3回)

チンチラ脱毛の原因4:ストレス

毛を噛んだり抜いたりする場合は、自分から毛を抜くパターンでした。

しかし、かゆみがないのに毛を抜くパターンもあります。

治療期間

自然治癒(毛が生え揃うまで約1ヶ月)

チンチラ脱毛の原因5: 皮膚糸状菌症(真菌症)

「真菌症」と呼ばれるカビによる脱毛。

チンチラの皮膚病でも多いパターンです。

真菌(皮膚糸状菌、カビ)が皮膚に感染して起こります。

その多くは白癬菌(はくせんきん)という真菌が原因で、人間にも感染します。

真菌は土壌などの環境中に自然に存在するため、無症状のチンチラでも検出されることがあります。

通常、人はカビに悩まされることなく生活していますが、子供やチンチラ、ストレスを抱えている子、免疫力が低下した時などに症状として現れやすいでしょう。

主に目、鼻、口、耳、足の周りに脱毛やフケが見られますが、進行すると炎症により赤みを帯び目立つようになります。

治療期間

軟膏(1ヶ所3週間程度、治癒・換毛期まで毛は生えない)

チンチラが真菌症で脱毛したら?

真菌症はかなりしつこいカビ菌です。

清潔第一で治療をしましょう。

【ポイント】
・週に1回程度、次亜塩素酸を薄めたものでケージやハウスを洗う
・砂は毎回新しいものに取り替える(お風呂も洗う)
・ケージをハイターで洗う
・布製品はすべて捨てる(敷物は捨てる)
・木製品はすべて捨てる(真菌症はキノコの一種なので、木に根付くことがある)
・酢と水を混ぜたもので毎日ケージを掃除する
・エサ、水、砂を毎日取り替える(砂に小さじ半分の硫黄を混ぜて砂浴びを毎日行う)

今あるものを捨てて、ケージを丁寧に掃除することが肝心です。

かかりつけの獣医師の言うことを聞くのが一番ですが、徹底しないと菌が死にません。

もし真菌症と言われても、予備知識があれば早期の完治が期待できるため、確認してみましょう。


チンチラが脱毛したら原因別の治療をしよう

チンチラが脱毛した場合、まずは原因を特定することが大切です。

チンチラの脱毛で多いのは、皮膚糸状菌症(真菌症)です。

脱毛の原因が分からない場合は、動物病院で検査を受け、原因別の治療を受けましょう。

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