アマガエル(ニホンアマガエル)の皮膚から分泌される物質には毒性があります。
万が一目に入ると炎症を起こし、失明の危険性もあるのではと噂されています。
しかし、アマガエルは心配する種類の毒性は持っていません。
そこで、アマガエルにはどのような毒性があるのか、本当に強い毒性があるのかを解説します。
アマガエルに毒性はあるが心配不要
「毒性」というと危険な印象を持ちますが、人間にとって危険な毒性とは、攻撃性があること・強い毒性を持っていることの2点を満たす毒です。
アマガエルの毒性は、攻撃性がなく、極めて強くもありません。
そのため、アマガエルの毒性は過度に心配するものではないのです。
アマガエルの毒性は防御型
毒性がある動物は、攻撃性の毒と防御性の毒に分かれます。
攻撃性の毒を持つ動物とは、毒グモ、毒ヘビが挙げられます。
いずれも餌を狩る際に毒を利用することが特徴です。
アマガエルのような防御性の毒とは、自分の身を守るために毒を分泌することを指します。
カエルであれば、色が美しいヒキガエル、ヤドクガエルなどが挙げられます。
また、防御性の毒は、何から自分の身を守るのかによって毒性の強度が変わります。
アマガエルは防御型の毒がありますが、細菌から身を守るために皮膚から分泌しているだけです。
殺菌をする程度の毒であることからも、人間の命を脅かすレベルではないことが分かります。
アマガエルの毒性はタンパク質
アマガエルは、皮膚から抗菌ペプチドといった抗菌性タンパク質を分泌します。
抗菌ペプチドは、人間も分泌します。
ペプチドは微生物の細胞膜の表面に引き付けられて、細胞の表面に穴を形成します。
微生物に穴が空くと、数秒で死滅します。
ただし、人間の細胞は通常であれば抗菌ペプチドで破壊されることはありませんが、アマガエルの抗菌ペプチドは人間の細胞を破壊する可能性があります。
なぜ同じ抗菌ペプチドなのにも関わらず、人間の細胞を破壊するのかは、現段階では解明されていません。
アマガエルの毒性の影響を受けるとどうなる?
アマガエルの毒性は非常に弱いため、素手でアマガエルを触っても危険はありません。
ただし、アマガエルの毒性は人間の細胞を破壊する可能性があるため、アマガエルに触れた後は以下のような行為に注意が必要です。
●傷口を触る
基本的には、アマガエルに触れた手で目を触っただけで失明することはありません。
ただし、元々重大な疾患を抱えていると、可能性は0%ではないです。
アマガエルに触れた後の対処法
アマガエルの毒性は、人間が失明したり命にかかわったりするレベルの強いものではありません。
ただし、アマガエルに触れた後は以下のことを徹底しましょう。
●粘膜を触らない
●皮膚に傷があるときはバンドエイドを貼っておく
触れた後に手を洗うのは、アマガエル以外の動物でも同じです。
アマガエルだけではなく、人間の健康に悪影響を及ぼす菌は沢山あるため、動物や植物に触れた後は必ず手を洗いましょう。
アマガエルの毒性は非常に弱いですが、細菌や寄生虫がいる可能性もあるため、手を洗うことが大切です。
アマガエルの毒性は弱い!触れた後に手洗いをしよう
アマガエルは他のカエルと比較すると毒性がありますが、極めて弱いものであり、攻撃性がある毒性でもありません。
ただし、ほかの動物や植物と同じように細菌が付着していることがあるため、触れた後はすぐに手を洗い、傷や粘膜は触らないようにします。
アマガエルはペットとして飼育しやすい種類のため、毒性の不安を解消して飼育にチャレンジしてみてください。
⇒⇒【こちらの記事もオススメ】
アマガエルのお腹が膨らむ風船病とは?原因と対処法