大規模修繕工事では、マンション周辺に足場が組まれ、工事関係者の出入りも多いため、空き巣が侵入しやすい状況です。
また、防犯の注意喚起をしても、防犯意識が低いために戸締まりをしない人もいます。
そのため、大規模修繕工事を行う際には、事前に様々な空き巣対策を行っておくことが重要です。
そこで今回は、マンション大規模修繕で空き巣被害が起こる原因や、防犯対策を紹介します。
マンション大規模修繕で空き巣被害が起こる原因
マンション大規模修繕中、なぜ空き巣被害が増えるのでしょうか。
大規模修繕工事の内容から分かる、空き巣被害が起こりやすい原因を解説します。
足場があり部屋に侵入しやすい
マンションの大規模修繕工事を開始すると、マンションの周囲に足場が組まれ、施工業者の工事担当者が足場を移動して作業を行います。
補修工事の多くは、外壁の塗装や補修、バルコニー、屋上の防水工事で、建物の上階での作業には足場が必要です。
足場は工事関係者が上階で作業しやすいように必要不可欠なものですが、言い換えれば足場を使えば誰でも簡単に外から上階へ上がることができます。
高層階の居住者からすれば、バルコニーから侵入されるとは想像していないため、大規模修繕工事の際に狙われやすいでしょう。
また、夜間は足場を伝って歩いていても目立ちにくく、外部から姿を発見される可能性は低いです。
マンションの大規模修繕工事を行う際には、入念な空き巣対策が必要であることを、まずは理解しておきましょう。
足場はシートに覆われており外から見えにくい
シートは、外壁工事前の高圧洗浄で洗浄水が飛散するのを防いだり、外壁塗装で塗料が飛散するのを防いだりするためのものです。
そのため、足場を組む際には必ず防水シートを設置します。
大規模修繕工事では足場の周囲はシートで覆われ、侵入しているところを周囲に観られにくいため、被害が発生します。
特に工事終了後の夜間は、足場に侵入して移動しても周囲に気づかれにくいといえるでしょう。
上層階の自宅は防犯意識が低い
マンションの大規模修繕工事を開始すると、窓やベランダの外で足場を移動させる工事関係者の姿も見られるため、防犯意識を持って補助場を付ける、施錠を徹底するなどの対策をとる人も多いです。
しかし、マンションの上層階に住む居住者の日頃の防犯意識は低い傾向にあり、大規模修繕工事が始まっても、外壁の窓が施錠されていないケースも珍しくありません。
開放感を求めて上層階を選んでおり、防犯意識が低いのも無理はないともいえます。
しかし、防犯意識が低いままでは空き巣に狙われやすくなるため、防犯意識を高めるための意識改革が重要です。
そのため、事前に意識して自主的に防犯対策を行えるようにしましょう。
オートロックを解除している
大規模修繕工事では、工事関係者が多数出入りするため、マンション入口のオートロックを解除し、工事をスムーズに進めることが多いです。
オートロックが解除されると、不審者でも簡単にマンション内に侵入できてしまいますか。
大規模修繕工事を行う際には、防犯意識を高めて玄関の戸締まりを徹底させなければ、空き巣に狙われることになります。
マンション大規模修繕の空き巣対策をしないことのリスク
故意または明らかな過失があれば管理者の責任が問われますが、故意がなければ管理者の責任は問われません。
つまり、管理組合やオーナーが適切な防犯対策を講じ、防犯に注意するよう居住者に周知していれば、責任を問われることはないのです。
しかし、大規模修繕工事のスケジュールを居住者に知らせず、防犯対策も講じなかった場合は、管理組合やオーナーが訴えられる可能性があります。
例えば、管理組合やオーナーが居住者に知らせずに大規模修繕工事に着手し、居住者が窓を開けて外出した後、足場から空き巣が侵入して盗難が発生した場合などです。
また、管理組合やオーナーの大規模修繕工事の進め方や騒音などの問題への対応に、居住者が不信感を抱くこともあります。
居住者が不信感を抱くなかで空き巣や盗難が発生すれば、居住者は感情的になり、訴訟に発展する可能性も0%ではありません。
そのため、大規模修繕工事に着手する際には、居住者への丁寧な説明が特に重要です。
そのうえで、適切な防犯対策を講じましょう。