フランスのブルゴーニュ地方にある「エポワス村」が原産のエポワスチーズは、ウォッシュチーズの一種です。
薄いオレンジ色が特徴であり、中は綺麗な白のミルキーなチーズです。
ウォッシュチーズの中でも日本ではあまり馴染みのないチーズですが、どの様な歴史を持つチーズなのか、香りの特徴なども併せて見て行きましょう。
エポワスチーズの歴史と作り方
エポワスチーズは16世紀には作られていたとされており、非常に歴史が古いチーズです。
もともと修道院で作られており、その後19世紀にパリなどの都市部に伝わっていったとされています。
エポワスチーズは、熟成方法に特徴があります。
通常のウォッシュチーズは、表面を塩水で洗います。
これは「ウォッシュ」チーズの名前の由来ですが、エポワスチーズの場合は塩水とブルゴーニュ地方の葡萄を使用したお酒でチーズを洗います。
熟成段階で加えらる葡萄のお酒によって、独特の風味を感じる事ができるチーズです。
エポワスチーズは独特な香りが特徴
エポワスチーズの特徴は、熟成段階のお酒にあります。
このお酒で洗いながら熟成させるという工程によって、非常に独特な香りを放つことになります。
良い表現をされることのない香りですが、その香りは表面だけに付着したものです。
中のチーズは、ミルキーな甘みと濃厚な味を楽しめます。
噛むと、表面の独特な香りと中身のクリーミーな甘みが合わさり、他にはない味わいのチーズを楽しむことができます。
表面の香りに耐える事ができないという場合は、表面をそぎ落としても良いでしょう。
エポワスチーズを洗う際に使用する葡萄の地酒はマールと呼ばれます。
マールは市販されているため、エポワスチーズと共に味わうことがおすすめです。
ワインとも合いますが、エポワスチーズと同様にブルゴーニュ産のワインが良いでしょう。
調和しながら互いの味をしっかりと感じる事もできます。
エポワスチーズは保存方法を意識する
エポワスチーズは、日本国内では小売りされており、比較的入手しやすいチーズです。
リーズナブルな価格で販売されていることはないため、ゆっくりと楽しみたいと考える方が多いです。
しかし、保存方法は意識をする必要があります。
表面を全て削ってしまうと、すぐに乾燥してしまい食べる事ができなくなります。
さらに、表面の香りは非常に強いため、冷蔵庫に入れた際に他の食品に匂いが移ります。
1度に食べず、保存をするときには密閉容器に入れ、他の食品に付かないように保存をしましょう。
食べる際には、パンや野菜と一緒におつまみや一品として楽しみます。
エポワスチーズ自体の味が強いため、合わせる食材はシンプルな味のものが良いでしょう。
エポワスチーズは匂いが特徴
葡萄の地酒であるマールを使用して熟成させるエポワスチーズは、強い匂いが特徴です。
独特の香りは、クセになる方もいれば受け付けないという方もいるため、まずはチャレンジしてみると良いでしょう。
もしも食べる事ができないと感じた場合、表面を削り、中身のチーズを加熱するなどアレンジを加えると食べやすくなります。
もしくはお肉など味の強い食材と合わせると、食材の引き立て役になってくれるでしょう。
様々なアレンジを楽しめる点も魅力のチーズです。