フレンチブルドッグがなりやすい病気のひとつに「水頭症」が挙げられます。フレンチブルドッグの水頭症のサイン、原因、症状や治療法を紹介します。
また、フレンチブルドッグの水頭症を予防する方法はあるのかについても解説します。
フレンチブルドッグの水頭症のサイン
フレンチブルドッグの水頭症のサインとして、以下の項目が挙げられます。
●元々頭が大きい
●両目の斜視
●怒りっぽい性格
●異常行動
●発作
●パニック
●手足の麻痺
フレンチブルドッグが水頭症になる原因
フレンチブルドッグが水頭症になる原因と、先天性と後天性の違いについて紹介します。
フレンチブルドッグが水頭症になる原因
フレンチブルドッグの水頭症は、脳せきずい液が脳内に過剰に蓄積し、頭部の内圧があがり、神経が圧迫されることで起こります。
フレンチブルドッグの先天性水頭症とは
フレンチブルドッグの先天的な脳の奇形で、脳せきずい液の循環障害、吸収不全が起こるものです。
先天性水頭症の場合、脳せきずい液が少しずつ脳室に蓄積し、最後は脳を圧迫します。
フレンチブルドッグの後天性水頭症とは
フレンチブルドッグの後天性水頭症は、脳炎や脳の損傷が原因で起こります。
いずれの場合も、水頭症は早期発見と早期治療が大切です。普段から愛ブヒの行動を確認し、病気のサインを見逃さないようにしましょう。
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フレンチブルドッグの水頭症の症状
フレンチブルドッグの水頭症は、脳が圧迫されることで神経症状を起こします。
水頭症になった後には、以下の症状が起こることが多いです。
●痙攣発作
●意識障害
●眼球振とう(勝手に眼球が動く症状)
●筋肉の硬直
これらの症状の原因は、脳せきずい液が過剰に蓄積し、脳を圧迫するためです。
なお、フレンチブルドッグの先天性水頭症は、1歳齢以下、特に生後6ヶ月齢以下で以下の症状が現れます。
・意識障害
・パニック
・発作
・視覚障害
・立ち上がれない
また、見た目の特徴として、頭が横に大きく広がっている、両目の斜視などが挙げられます。
ただし、水頭症の症状が出ない無症候性水頭症も存在するため、100%の診断は難しいことが特徴です。
フレンチブルドッグの水頭症の治療方法
フレンチブルドッグに水頭症のサインが見られる場合、どのような流れで治療を行うのかを紹介します。
フレンチブルドッグ水頭症の診断
フレンチブルドッグの水頭症の診断は、MRI検査や超音波検査を行い、治療へ進みます。
治療を進めてみて、反応を見ながら総合判断することが一般的でです。
フレンチブルドッグの水頭症は診断が困難であり、脳室が拡がっていても水頭症とは診断できません。
脳室が拡がっており、神経症状や異常行動があっても水頭症ではないことがあります。
例えば、頭部と頚部をつなぐ部分の奇形や脊髄空洞症などの病気は、症状や発症時期が水頭症と似ているので、非常に診断が難しいのです。
また、奇形や脊髄空洞症は水頭症と同時に発症しているケースがあり、正確に診断するためにはMRI検査が必須です。
超音波検査は、泉門が開存している(頭のてっぺんの骨が未完全もしくはくっついていない)場合に、脳室の拡大や頭蓋内圧を推測するために行われます。
フレンチブルドッグの水頭症の内科的治療
フレンチブルドッグが水頭症を発症した際には、内科的治療か外科的治療を行います。
まずは脳圧を下げる利尿薬、ステロイド薬などの投薬治療です。
しかし、内科療法は対症療法。
水頭症の症状が重い場合は、外科的治療として手術を行います。
特に、先天性水頭症の治療は可能な限り早期の外科手術が望ましいでしょう。
フレンチブルドッグの水頭症の外科的治療
水頭症の手術は、チューブを使用して脳室に蓄積した脳せきずい液が腹腔内に流れるようにします。
脳圧が上がらないように処置することで、神経症状や脳のダメージも起こさないようにします。
ただし、チューブが詰まる、体が異物反応を起こす、チューブが外れるなどのケースがあり、再手術が必要な場合もあるのです。
また、脳外科手術は大学病院や専門病院でしか行えません。
フレンチブルドッグの水頭症は予防できる?
フレンチブルドッグの水頭症の予防は困難ですが、子犬の段階で頭が横に広くないか、斜視ではないか、動作に異常はないか、怒りっぽくないかを確認する必要があります。
水頭症になりやすい特徴がある場合には、特に注意深く動作を観察しましょう。
フレンチブルドッグの水頭症は早期発見と治療が重要
フレンチブルドッグの水頭症についてまとめると、
●外観的に頭が大きい、斜視、行動異常や神経症状が見られる場合は注意が必要
●超音波検査やMRI診断を行う
●基本的には外科的治療が行われる
万が一フレンチブルドッグに異常が見られる場合には、早めに獣医師の診察を受けましょう。
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