愛らしい見た目と穏やかな性格で人気のフレンチブルドッグ。
しかし、その独特な頭の形や遺伝的な要因から、実は「水頭症」という病気にかかりやすい犬種でもあります。
水頭症は放置すると命に関わることもある怖い病気ですが、早期発見と適切な治療で症状を抑えることができます。
この記事では、フレンチブルドッグの水頭症について、サイン・原因・症状・治療法・予防のポイントを詳しく解説します。
フレンチブルドッグの水頭症のサイン
水頭症は進行性の病気で、初期症状に気づきにくいことがあります。
しかし、早期に気づくことで重症化を防げる可能性があります。ここでは、飼い主が日常生活で気づきやすいサインを紹介します。
水頭症の主な兆候
フレンチブルドッグの水頭症のサインには次のような特徴があります。頭がやや大きく感じられる、目が斜めに向く(斜視)、落ち着きがなく攻撃的な性格になる、突然のパニック行動や発作、手足の麻痺などです。
特に、普段と違う行動や神経系の異常が見られる場合は、早めに動物病院で検査を受けましょう。
フレンチブルドッグが水頭症になる原因
水頭症は「脳せきずい液」という体液が脳内に過剰に溜まることで起こります。
では、なぜこの液体が過剰に蓄積してしまうのでしょうか。ここでは、先天性と後天性の違いも含めて解説します。
水頭症のメカニズム
フレンチブルドッグでは、脳せきずい液の流れや吸収がうまくいかなくなり、頭の内部で圧力が高まります。
これにより神経が圧迫され、発作や視覚障害などの症状が現れます。
先天性水頭症
生まれつき脳の形成に異常があり、脳せきずい液の循環がうまくいかない状態を指します。
特に生後6か月未満の子犬で多く見られ、徐々に脳室が拡張し、脳を圧迫していきます。
後天性水頭症
こちらは、脳炎や外傷、腫瘍などの影響で脳せきずい液の流れが妨げられるタイプです。
成犬でも発症する可能性があり、急に症状が進むこともあります。
フレンチブルドッグの水頭症の症状
水頭症が進行すると、脳への圧力が強まり、さまざまな神経症状が現れます。以下は主な症状とその背景です。
代表的な症状と特徴
痙攣発作、意識の混濁、眼球が勝手に動く(眼球振とう)、体の硬直、歩行困難などが代表的な症状です。
先天性のケースでは生後数か月で発症することが多く、異常行動やパニックも見られます。
また、見た目の特徴として、頭が丸く大きく見える、目が外側を向いているといった変化もあります。
とはいえ、症状が出ない「無症候性水頭症」も存在するため、外見だけで判断するのは危険です。
フレンチブルドッグの水頭症の治療法
水頭症と診断された場合は、症状の進行度に応じて内科的または外科的な治療を行います。
診断方法
まずはMRI検査や超音波検査で脳の状態を詳しく確認します。水頭症は類似症状を持つ疾患(脊髄空洞症や奇形など)と区別が難しいため、正確な診断が重要です。
MRI検査により、脳室の拡張や圧迫の程度を把握します。
内科的治療
軽症の場合は、脳圧を下げるための利尿薬やステロイドなどを投与して経過を観察します。ただし、これらは根本治療ではなくあくまで対症療法です。症状の進行が見られる場合は、次に紹介する外科的治療が検討されます。
外科的治療(シャント手術)
手術では、脳室に溜まった脳せきずい液をチューブで腹腔へ逃がす「脳室腹腔シャント術」を行います。これにより脳圧が下がり、神経へのダメージを防ぎます。
ただし、チューブの詰まりや体の拒絶反応などの合併症が起きるリスクもあり、再手術が必要になることもあります。
脳外科手術は、大学病院や専門施設での対応が一般的です。
フレンチブルドッグの水頭症を予防するには?
水頭症を完全に防ぐことは難しいものの、発症リスクを下げることは可能です。
日常的な観察が最も重要
子犬期から頭の形や行動の異常がないかをこまめにチェックしましょう。頭が異常に大きい、目の焦点が合わない、急に怒りっぽくなったなどの変化は、早期受診のサインです。
また、過度な繁殖や遺伝的背景を持つ個体からの繁殖を避けることも、水頭症を減らすために大切な取り組みです。
まとめ:早期発見と治療でフレンチブルドッグを守る
フレンチブルドッグの水頭症は、早期発見と適切な治療によって進行を抑えることができます。
いつもと違う行動や表情、歩き方に気づいたら、迷わず動物病院へ。MRI検査で正確に診断し、早い段階で治療を始めることで、愛犬が快適に過ごせる時間を大きく延ばせます。
家族の一員であるフレンチブルドッグの健康を守るために、今日からできる観察とケアを始めましょう。