現在犬を飼育している人や、これから飼育する予定の人の中には「犬が虫歯になることはない」と考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、犬も歯のケアを行わなければ、歯疾患の原因である虫歯になります。
犬の虫歯が疑われる場合の症状と、対処法について見ていきましょう。
犬の虫歯が疑われる症状
虫歯であると断定される前の段階で、初期症状がみられるケースが多いです。
そこで、犬が虫歯になっている場合の症状や、虫歯の前兆といえる症状について紹介します。
虫歯の前兆
犬が虫歯になる前の段階で見られる症状には、口臭と歯の色の変化が挙げられます。
基本的に、犬には口臭がありません。
そのため、口臭が気になるのであれば、虫歯だけではなく口腔内の疾患が疑われます。
また、本来犬の歯は白いものですが、茶色や黄色、黒になっている場合は歯石や歯垢が蓄積されているため、放置すれば虫歯になる可能性が高いです。
特に、変色している部分は虫歯になると穴が開くなどの重い症状になる可能性があります。
虫歯になった場合の症状
犬が虫歯になると、歯の表面に穴が開く症状が見られます。
穴が開く場所は、歯の横、歯の上の部分、歯根にも症状が出る場合があるのです。
また、犬が虫歯になると人間の虫歯と同等に痛みを感じるため、餌や水を飲む際にしみることにより食事を摂らなくなったりペースが遅くなったりと変化が見られます。
食事中に痛みがあると、声を発したり頭を振ったりと、痛みをアピールすることもあるでしょう。
犬が虫歯になる原因
犬が虫歯になる原因についてもチェックしておくことで、予防につながります。
主に4つの原因について、具体的な内容を見ていきましょう。
エサの内容
本来、虫歯にはなりにくいはずの犬が虫歯になる原因として挙げられるのは、人間の食べ物をあげているケースとなります。
特に、犬の歯に詰まりやすいものや甘い食べ物などをあげていると、虫歯の原因になるだけではなく内臓疾患にもつながるため注意しましょう。
歯磨きなどのケアをしていない
自然界で生きている犬とは異なり、ドッグフードを食べている犬は歯磨きでフードの汚れを落とさなければ、虫歯の原因となる歯石や歯垢が蓄積します。
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歯周病
シニア犬の場合、8割が歯周病にかかっているといわれています。
歯周病が原因で歯と歯茎の間に隙間ができると、歯根が蓄積しやすくなりなるだけでなく、汚れも除去しにくくなり虫歯につながるでしょう。
歯に傷ついている
固いものをかじるなどして歯が折れたり傷ついたりしている場合、雑菌が侵入して歯の根元や神経に炎症を起こし、虫歯になるケースもあります。
犬が虫歯になった場合の解決法
虫歯になった場合、自宅でケアをするだけでは症状は改善されません。
さらに、自宅で長期間様子を見るなどすれば、症状が悪化する可能性も高いため、可能な限り早く動物病院で診察を診察と治療を受けましょう。
動物病院は、犬の虫歯について専門的な技術や知識を持っている病院ばかりではありません。
反対に、犬の虫歯を治療できる病院は少ない傾向にあります。
そのため、犬の虫歯治療を行える病院か、専門知識を有する獣医師がいる病院かを事前に確認してから病院へ行きましょう。
犬の虫歯の具体的な治療方法
犬の虫歯を治療するためには、主に3つの方法があります。
動物病院で行われる3つの治療について、具体的な治療方法と治療費の目安もチェックしておきましょう。
初期段階の治療
初期段階では、虫歯の部分を削り埋めるという治療が行われます。
全身麻酔で行われるため、短頭種やシニア期の犬は体調を見ながら行なわれる治療です。
費用の目安は、麻酔費用がかかるため3万円程度と高く、全身麻酔を行わずに虫歯を削って埋める治療であれば1万円程度になるケースもあります。
歯の神経を除去する治療
虫歯が、歯の表面だけではなく歯の根元、神経に達している場合には、神経を抜く治療が行われます。
神経を除去する治療は高度な医療技術が必要なため費用も高額になり、目安は5万円程度でしょう。
歯を抜く治療
虫歯が進行し、歯が歯に大きな穴が開いている場合には、抜歯が行われます。
歯1本につき5000円、高いと1万円程が費用の目安です。
虫歯になった場合には動物病院で治療を受けよう
犬の虫歯が疑われる場合は、口臭や歯の色などを確認しましょう。
また、虫歯の痛みによってエサを食べるペースが遅くなるなど、行動にも変化が現れます。
犬の虫歯はエサの内容や歯のケアを行っていないこと、歯周病になっていることが主な原因です。
犬が虫歯になっている可能性がある場合には、歯科治療を行える動物病院を探し、早めに診察を受けましょう。
初期段階であれば歯を削るなどの治療ですが、症状が重くなれば歯の神経を除去する、抜歯をするなど、大きな手術を行うことになります。
日頃から歯のケアを習慣として行い、犬が虫歯にならないよう予防することも大切ですが、気になる症状がある場合には早急に動物病院で診察を受けましょう。
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