パートナーの浮気が気になったとき、調査の依頼先は興信所で本当に良いのでしょうか。興信所とはどういうものなのかを解説します。
興信所とは
・興信所とは依頼によって調査業務を行う調査会社のこと
→行動調査や信用調査を行う
・行動調査とは、特定人物の行動を把握するために行う調査のこと
→いつどこに立ち寄って、誰と会ったか、何をしたかなどを調べ報告する。浮気調査が多い
・信用調査とは、結婚相手、雇用相手、取引先などのことを知るための調査
→結婚相手や雇用相手の場合は身元がしっかりしているかを調べる。取引先の場合は、債務超過など、取引上の問題がないかを調べる
興信所と探偵事務所は違う?
興信所と探偵事務所は違うものなのかを、以下の内容で解説します。
・調査目的が違う
・興信所はもともと法人や個人を対象とした信用調査を行っていた
→取引など相手と関係を持っても問題がないかを調べる機関
・企業からの依頼が中心だった
→調べる対象が、相手の資産状況や営業状況
・聞き込みによる調査が中心
→調査員が身元を明かして、聞き取りを行っていた
・探偵は、調査対象の身辺を調査する際、正体を明かさずひそかに探りを入れる
→探偵が元刑事で、刑事時代と同様の調査方法を取っていたため、尾行や張り込みなどを中心とした調べ方をする
・探偵業法の施行以降の違い
探偵業法が施行されて以降の興信所と探偵事務所の違いは名称のみです。
・平成18年に探偵業法が制定される(平成19年6月施行)
→探偵業について定めたもので、条文の中には興信所という言葉はない
・探偵業法第2条では、探偵業務について規定
→探偵は、依頼を受けて調査業務を行う際、尾行や張り込みを行うことを明記している
・探偵業法に基づくと、尾行や張り込みを行えるのは、探偵のみ
→興信所も尾行や張り込みによる調査を行う場合は、探偵業の届出が必要ということになる
平成15年に個人情報保護法が施行される際、「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」が通達されます。
興信所が行う調査業務の対象として、浮気調査について触れられている部分があり、探偵業法の施行以降は、探偵事務所と興信所の違いは名称のみで、業務内容には大きな違いが見られなくなりました。
法律で認められる調査とは?
・興信所は、法律で許される範囲の調査業務を行うことができる
→探偵業法には個人情報保護法の遵守についても触れられている(探偵業法第8条)
・都道府県に対して探偵業の届出をしたうえで調査
→探偵業法で規定のある尾行や張り込みが合法になる
・婚姻歴や学歴、職歴などの調査、異性関係、借金の有無、人柄や評判などについての聞き取り調査は合法
→パートナーの日常的な行動内容の張り込み調査や、従業員の不正を防止するための監視は問題なくできる
・インターネット上で知り合った相手の正確な情報収集
→事件を未然に防ぐための身元調査として聞き取り調査が認められる
法律に違反する調査
・隠しカメラや盗聴器を仕掛けた調査は違法
→持ち主が自宅や自分の家に仕掛ける分には違法ではないが、興信所がターゲットの部屋や車に仕掛けると違法
・依頼主が、興信所を招き入れ、自宅に盗聴器を仕掛ける場合は合法
→不法侵入して盗聴器を仕掛けたり、写真撮影をしたりすると違法になる
・依頼主と調査対象の関係性が明らかで、調査目的がはっきりしている場合は写真撮影や盗聴が合法になる
→卑猥目的や脅迫目的でデータが使用されると違法になる
・差別的な調査は違法
→かつて結婚や就職のために行われていた対象者の出自を調べる調査などが該当
・犯罪や違法行為につながる調査は違法
→ストーカー目的で相手の居所を探る場合などが該当
・他人に成りすまして、建物に侵入するなどの行為も違法
→公共の場で行っても、他人に成りすましたうえでの聞き取り調査は違法になる
興信所や探偵事務所に浮気調査を依頼する流れ
・電話やメールなどで相談日の予約をする
→ホームページなどを通じて、24時間、相談や予約の対応をしているケースもある
・相談のうえ見積もりを受ける
→相談と見積もりに関しては無料で受けられることが多い
・調査についての説明を受け、提示内容に納得したら契約
→契約事項や重要事項についての説明をきちんと受けたうえで契約する
・調査開始後、中間報告を経て、調査結果の報告を受ける
→興信所は調査報告書を作成し、依頼者に報告を行う
興信所や探偵事務所の浮気調査の回数と費用
興信所や探偵事務所が行う浮気調査の回数と費用について解説します。
調査回数
・浮気調査の調査期間は、平均して3~5日
→複数回に分けて調査を行う
・1回あたりの調査時間は5~6時間程度が多い
→1日中張り込みや尾行を行うわけではない
・1回の依頼で、4~6回程度の調査を行うのが一般的
→調査の回数は相談によって減らすことも増やすこともできる
・調査期間や調査回数の最低期間・回数は興信所や探偵事務所によって異なる
→パック料金を設定している場合もある
・調査回数が多いメリット・デメリット
<メリット>
・調査回数が多いと、浮気の証拠をつかみ損なうリスクを減らせる
→浮気の現場に居合わせる確率が高くなるため
・集められる証拠の数を増やせる
→浮気の現場を複数証拠として確認できる可能性が高い
<デメリット>
・費用が高くなる
→調査の実働時間や日数が長くなるため
・結果が出るまでの時間がかかる
→時間をかけても納得のいく結果に至らない可能性もある
・調査回数が少ないメリット・デメリット
<メリット>
・結果が出るまでの時間が短い
→不安に駆られる時間が短くて済む
・費用を最低限に抑えられる
→調査にかかる時間や出動する回数で費用が変わってくるため
<デメリット>
・集められる証拠の数が限られる
→裁判の際、頻繁に会っていたことを示す証拠としては弱い
・有効な証拠をつかめない可能性がある
→証拠が出なかったからといって、たまたま浮気の現場に遭遇しなかっただけという可能性もある
調査で効果を上げるポイント
・帰りが遅い日などから浮気の周期を確認しておく
→曜日や時間などがピンポイントでわかれば、効率良く調査を行える
・浮気の可能性が高いイベント日を調査日に指定する
→誕生日、クリスマス、バレンタインデーなど
・出張日などパートナーが泊まりで出かける日を指定する
→本当に出張しているのか、浮気で外泊しているのかがわかる
・自分を含めた家族が家を留守にする日を指定する
→家にカメラなどを取り付けることは自分でできるため
興信所・探偵事務所を見分ける方法
調査能力の高い興信所・探偵事務所を見分ける方法について解説します。
・使用する調査機材
・浮気調査は、暗い場所で遠くから隠し撮りしなければならいケースが多い
→相手に気付かれてはならないうえに、建物や敷地に不法侵入できないため
・望遠カメラや暗視カメラは必要不可欠
→調査にはどんな機材を使用するのか実物を見せてもらうことが大事
・企業秘密として見せてくれない興信所は、実際には持っていない可能性がある
→機材があるふりを許さないためにも確認をしておいた方が安心
調査能力が高く信頼できる興信所や探偵事務所は、どのような機材を持っているのかを確認させてくれるはずです。
調査能力に自信がある興信所や探偵事務所は、自分たちがどのような機材を駆使して調査をするのか説明してくれることが多いでしょう。
・機材の使用方法の説明をうける
・調査機材は使用できて初めて威力を発揮する
→依頼者に見せて安心させるために、実際には使う予定のない機材を用意している可能性がある
・いくら良い機材を持っていても、使える技術力がなければ意味がない
→調査員が教育されているかも確認できる
・説明してもらうことで、どの程度機材を使いなれているかが判断できる
→任せても良いかどうかの判断がしやすくなる
・説明を頼んだときの反応や説明の仕方を確認する
→機材についてよくわからない依頼者にどのような言葉を使って説明するかというところも確認できる
・調査機材の使用を約束する
興信所や探偵事務所が持っている機材を見せてもらっても、実際に使ってもらえなければ意味がありません。
たとえば、暗視カメラを持っているのに、暗くて写真を撮れなかったという言い訳をさせてはいけないのです。
カメラの望遠機能がどれくらいの距離からの撮影が可能なのかを確認したうえで、使用の約束をしてもらいましょう。調査対象者に見つからないで撮影できる範囲も把握できます。
また、調査で必要な場面では確実に使ってもらえるように念押しします。
調査力の高い興信所や探偵事務所では、調査で必要な場面で必要な機材を使用するのは当然なことなので、断られることはありません。
依頼者側の不安な気持ちを察して、受け入れてくれるかどうかもチェックのしどころです。
浮気調査におすすめの興信所・探偵事務所とは?
浮気調査を依頼するのに適した興信所・探偵事務所の特徴について解説します。
・浮気調査の実績がある
・興信所や探偵事務所が行う調査業務は多岐に渡る
→浮気調査はその一部
・企業向けの調査を中心に行っている興信所は少なくない
→浮気調査の実績はほとんどないという場合もある
・浮気調査にはノウハウが必要
→浮気をする人の心理や特有の行動を熟知している方が証拠を押さえられる可能性が高い
・実績がない興信所や探偵事務所は、浮気調査に十分な人数を動員しない場合もある
→動員される調査員のスキルにも不安がある
・価格設定が明確
・浮気調査は、調査日に必ず浮気現場を押さえられるという保証がない
→実際に浮気をしていなければ、証拠は出ない
・価格設定があいまいな場合、最終的にいくら支払うことになるかわからない
→どれだけ費用がかかるかわからなければ不安で浮気調査の依頼ができない
・調査にかかる費用の基準がはっきりしていて、リーズナブルなことが重要
→現実的に支払える価格なのかも大事なポイントになる
・時間単位なら、実際の実働時間に応じた支払いになる
→1回あたりの金額なら、実働時間が何時間なのか、日数単位なら、1日何時間で計算するのかなどを確認する必要がある
・費用は後払い
・先に料金を支払っておいても、後で追加料金を請求されるケースがある
→勝手に追加の調査をしておいて、追加調査で証拠をつかんだように装い料金を追加請求される心配がある
・支払った金額と調査内容があまりにもかけ離れている場合は納得できない
→実際の調査内容を見てから料金を支払える形が良い
・しっかり見積もりをしたうえで、料金を後払いにする
→追加料金なしで、必要な調査のみを行う
・興信所の独断で行った不要な調査
→契約内容と違えば、支払う必要がない
・弁護士や警察OBとの協力している
・証拠を間違った形で活用すると、違法で逆に訴えられる心配がある
→合法的に証拠を活用するためにも専門家の知識が必要になる
・弁護士や警察OBとの協力関係のある興信所や探偵事務所は、違法な証拠集めをする心配がない
→訴えられる側になる心配が少ない分安心
・弁護士と情報が共有されていれば、裁判になった際に、どのような証拠がどれだけ必要かがわかる
→効率の良い調査と書類集めができる
・明確な調査報告書
・興信所や探偵事務所が提示する調査報告書には決まった書式がない
→どのような形で、報告してくれるのかを確認する必要がある
・調査能力の有無は、調査報告書の詳細さやわかりやすさに現れる
→日時の書き方や、場所の記載方法までサンプルを見せてもらって確認しておくと良い
・浮気調査は、報告書に写真だけでなく、DVDも添えて提出するケースも多い
→サンプルを確認することで、どの程度のボリュームの報告を受けられるのかをおおよそ掴める
・調査後のアフターフォロー
・浮気調査は結果が出れば終わりではない
→浮気調査の結果をもとにどのように動くかが問題になる
・弁護士など専門家との協力関係がある興信所や探偵事務所では、アフターフォローも期待できる
→離婚する場合と、離婚しない場合では証拠の活かし方が異なるため、専門家のアドバイスは重要
・調査によって得た証拠を、合法的かつ有効に使用する方法を教えてもらえる
→調査結果を無駄にしなくて済む
浮気調査に強い興信所・探偵事務所に依頼しよう
浮気調査を依頼するなら、浮気調査の実績やノウハウを持っている興信所・探偵事務所に依頼する必要があるでしょう。