寝たきりの家族を在宅で介護していると、皮膚のトラブルは避けて通れません。
特に、体位を安定させたり医療的ケアを行ったりする際に使用する粘着パッドは便利な反面、かぶれが発生しやすい器具でもあります。
皮膚が弱っている高齢者にとって、かぶれは小さなトラブルでは済まないことも多く、悪化すると痛みが強くなるだけでなく、感染症のリスクも高まります。
そのため、粘着パッドによる肌トラブルを防ぐためには、正しい使い方と日々のケアが欠かせません。
本記事では、寝たきりの方に粘着パッドを使用する際に起こりやすいかぶれの原因や、在宅介護で実践できる対策をわかりやすく解説していきます。
ホームヘルパー2級(訪問介護員2級養成研修課程修了)。
訪問・デイサービス・介護施設を見てきた経験あり。
家族の介護経験も活かして記事を作ります。
寝たきりの方に粘着パッドを使うと起こりやすいかぶれの原因と対策を知る
寝たきりの方は皮膚が弱く、粘着パッドが肌に触れることで刺激が起きやすくなります。
ここでは、どうしてかぶれが起きるのか、その原因を理解しながら、予防するための基本的な考え方を紹介します。
皮膚が弱くなる理由と粘着パッドが刺激を与える仕組みを知る
寝たきりの状態が続くと、筋肉量の減少や血行の悪化により皮膚が薄く弱くなり、外部からの刺激にとても敏感になります。
粘着パッドは固定力があるため便利ですが、剥がす際の摩擦や粘着剤そのものの刺激が肌に負担をかけることになります。
特に高齢者は再生力も低下しているため、赤みやかゆみが出るだけでなく、軽い刺激でも一気に悪化することがあります。
こうした背景を理解することで、肌を守るための丁寧な扱いが欠かせない理由が見えてきます。
皮膚の乾燥がかぶれを悪化させるため日々の保湿が重要になる
高齢者の皮膚は乾燥しやすく、乾燥した状態で粘着パッドを貼ると刺激が増し、かぶれが悪化しやすくなります。
そのため、日常的に保湿ケアを行い、皮膚の柔らかさを保つことが重要です。
しかし、保湿剤を塗りすぎるとパッドが剥がれてしまうこともあるため、量を調整しながら使用する必要があります。
粘着パッドを用いる部分は薄く塗る、貼る前に時間をおいて肌になじませるなど、工夫をすることで、かぶれ予防と安全な固定の両立が可能になります。
かぶれを早期に見つけるために定期的な観察を行う
寝たきりの方は自分で痛みやかゆみを訴えにくいことが多く、介護者が変化に気づくことが非常に大切です。
かぶれは初期段階で対応するほど改善が早く、悪化を防ぐことができます。
そのため、パッドの交換時には必ず皮膚の色や温度、湿り気などを観察し、少しでも赤みがある場合は刺激が強すぎないか確認するようにしましょう。
早期発見によって、重症化を防ぎ肌トラブルを最小限に抑えることができるのです。
粘着パッドによるかぶれを防ぐための具体的な対策とケア方法
原因を理解したうえで、ここからは粘着パッドによるかぶれを防ぐために実践できる具体的なケア方法を紹介します。
日常の小さな工夫が積み重なることで、肌トラブルは大きく減らすことができます。
皮膚を守るスキンバリアを使用して刺激を減らす
粘着パッドを貼る前にスキンバリアを使用することで、パッドとの直接的な接触を和らげることができます。
スキンバリアは皮膚表面に薄い膜を作り、摩擦や粘着剤の刺激から肌を守ってくれるため、かぶれ予防に効果的です。
特に寝たきりの方は皮膚が弱いため、こうしたアイテムを上手に活用することで、肌をしっかり保護しながら安全に固定できるようになります。
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低刺激の粘着パッドを選び、肌への負担を最小限にする
粘着パッドにはさまざまな種類がありますが、柔らかい素材で作られたものや弱粘着タイプのものを選ぶと、皮膚への負担が少なくなります。
とくに在宅介護では、医療機関ほど頻繁に交換できないことも多いため、肌に優しい素材を選ぶことはとても重要です。
商品によって粘着力や素材が異なるため、試してみて合うものを選ぶことが大切で、本人の肌質に合わせた選択がかぶれを防ぐ鍵になります。
貼り直しを繰り返さず、一度で正しい位置に貼る工夫をする
粘着パッドを貼り直すたびに皮膚への刺激が増し、かぶれの原因となります。
そのため、貼る位置を最初に確認し、一度で貼り直しの少ない工夫をすることが大切です。
どうしても位置がずれてしまう場合は、目印をつける、介助者が二人で協力するなど、作業の精度を高める方法を取り入れると良いでしょう。
貼り直しが減るだけで、肌への刺激が大幅に軽減されトラブル予防につながることを理解しておくことが重要です。
かぶれが起こったときの適切な対応と悪化を防ぐためのポイント
かぶれが起きてしまった場合は、早めの対応で重症化を防ぐことができます。
ここでは、トラブル発生後の適切な対処と、悪化を防ぐために意識したいポイントを説明します。
赤みが出たらすぐに粘着パッドの使用を一時的に控える
かぶれが疑われる場合は、まず粘着パッドの使用を一度中止することが重要です。
皮膚が赤くなった状態で粘着剤の刺激を続けてしまうと、炎症が悪化する可能性があります。
使用を止めることで刺激が減り、皮膚が回復しやすい環境をつくることができます。
こうした判断が早いほど、肌の再生を妨げずに改善に向かいやすくなるのです。
皮膚を清潔に保ち、余分な湿気を避けて回復を促す
かぶれは湿気が多いほど悪化する傾向があるため、患部を清潔に保ち、余分な水分や汗をしっかり取り除くことが大切です。
入浴や清拭の際に優しく洗い、こすらずに水分をふき取ることで、皮膚への負担を最小限にすることができます。
湿気を避けることができれば、皮膚が自然に回復していく力を引き出すサポートになります。
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症状が強い場合は医療機関に相談し専門的なケアを受ける
赤みが広がっている、膿が出ている、痛みが強いなど、明らかに症状が悪化している場合は、医療機関に相談することが必要です。
専門の医師が適切な処置を行い、必要であれば薬を処方してくれます。
在宅介護では判断が難しいことも多いため、迷ったときは早めに相談することが、大きなトラブルを防ぎ安心して介護を続けるためのポイントです。
粘着パッドによるかぶれ対策は日々の積み重ねが重要
寝たきりの方に粘着パッドを使用する際に起こるかぶれは、適切なケアを積み重ねることで予防も改善も可能です。
肌を守るためには、日常的な観察や保湿、スキンバリアの利用、肌に優しいパッド選びなど、多くの工夫が役立ちます。
また、かぶれが起こってしまった場合でも早めに対応することで、悪化を防ぎ回復を早めることができます。
在宅介護では不安も多いですが、丁寧なケアを重ねることで寝たきりの家族の肌を守り、安心できる介護環境をつくることができます。
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