介護が必要になる時期は突然やってきます。
そのとき、介護の知識がなく、何から手をつけていいかわからない人も多いでしょう。
誰もが初めての経験でつまずくものです。
同居する母が介護でわがままを言う場合や、娘に依存する母親の介護をする際に少しでも楽になるためのポイントを紹介します。
ホームヘルパー2級(訪問介護員2級養成研修課程修了)。
訪問・デイサービス・介護施設を見てきた経験あり。
家族の介護経験も活かして記事を作ります。
母が介護でわがままを言う|娘に依存する母親の介護のポイント
娘の母親に対する思いは、きっと 「信頼し合い、大切にしたい 」というものでしょう。
この気持ちはとても大切なものですが、実は母が介護でわがままを言う、娘に依存する母親になってしまう原因でもあります。
そこで、介護で辛い思いを少しでも軽減するポイントを解説します。
介護を頑張りすぎない
「お母さんに最高の介護をしてあげたい」という気持ちに駆られて、多少無理をしてでも介護を頑張りすぎてしまう人がいます。
もちろん親の介護は大切ですが、自分の家族のこと、仕事のこと、そして何より自分の健康のことも考えるべきです。
「家事と介護」「介護と仕事」を完璧に両立させたいという人もいるでしょう。
しかし、正直言って難しいもの。
短期間なら可能かもしれませんが、介護には終わりがありません。
ですから、最初から全力を注いでしまうと、長引けば長引くほど続けられなくなります。
母により良い生活を送ってもらいたいという気持ちはあると思いますが、すべてを一人でやろうとしないでください。
周りの人(家族、兄弟、行政機関の相談員)や介護サービスをうまく利用し、協力を得ることが長く続けるコツです。
介護でつまずかないための第一のポイントは、「何でも自分でやろうとしない」「頑張りすぎない」ことです。
心は熱く、頭は冷静に
介護をしていると、介護されることに慣れてきても、母が介護でわがままを言う、娘に依存する母親になってしまうことがあります。
例えば、「介護するときはもう少し優しくしてほしい」とか、「どうして夕食の支度がまだなの?」と文句を言うかもしれません。
そんなとき、心の底から 「こんなにお母さんを気遣っているのに…… 」という思いが湧き上がってきて、感情的になってしまうかもしれませんが、そんなときこそ冷静に対応してください。
母親は娘の介護に感謝しています。
しかし、介護されていることへの失望や不満をどこにぶつけていいかわからず、娘にぶつけてしまうこともあるでしょう。
そんなときは、冷静に母親の気持ちを受け止め、優しい言葉をかけてあげましょう。
冷静にならないと、母親を殴ってしまったり、怪我をさせてしまうかもしれません。
「自分には起こらない」と思っていても、介護疲れや精神的ストレスが蓄積すれば、誰にでも起こりうることなのです。
介護サービスと上手に付き合う
冷静さを保つためには精神的にリラックスしている必要があります。
そのため、すべての介護を自分で行おうとせず、訪問介護などの在宅介護サービスを上手に利用し、心にゆとりを持つことが大切です。
母が介護でわがままを言う|娘に依存する母親の介護ストレスへの対処法
母が介護でわがままを言う場合や、娘に依存する母親の介護は大変です。
介護ストレスを軽減する方法として、「介護サービスを利用する」という考え方はすでに紹介しました。
ここでは、それ以外に自分でできる介護ストレスへの対処法を紹介します。
不満や怒りを紙に書いて捨てる
介護をしていると、「こんなにやってあげているのに、感謝されるどころか文句を言われる」「介護をしていると自分の時間がない 」など、さまざまな不満や怒りを感じることがあります。
そんな不満や怒りを自分の頭の中だけで考えていると、その思いに囚われてしまい、増幅してしまうことさえあります。
そんなときは、不満や怒りを紙に書き出して、外在化してみよう。
書き出すだけで気持ちが楽になることもありますし、書き出してつぶして捨てることで、イライラや怒りから距離を置くことができます。
介護をしていると、自分の不満や怒りを表現するのが難しくなることがあります。
紙に書き出すのもひとつの方法です。
その場を離れ、深呼吸をする
介護をしていて、お母さんのわがままを聞いて腹が立ったときは、その場を離れて深呼吸をするとよいでしょう。
自分の気持ちや場の空気を変えるために、時間をかけることが大切です。
お母さんには、「ちょっと落ち着くためにここを出ます、5分で戻るから」と、行き先と戻る時間を告げてから帰る。
人の怒りは6秒以上でピークに達すると言われています。
少し距離を置き、深呼吸をして、どう行動するかを考えましょう。
気分転換の方法をたくさん持っておく
人は好きなものに触れたり、好きなことをしたりすることで、気分をリフレッシュすることができます。
ケアをしているときに、すぐに気分を変えられる方法をできるだけ多く持っておくと、ストレスを感じたときに活用できます。
●ハンドクリームに好きな香りをつける
●好きなものを食べる
●好きな飲み物を飲む
●ペットや子供の写真を見る
●好きな芸能人やアイドルの写真を見る
●好きな言葉を読む
●好きな音楽を聴く
最後まで温かい介護を続けるためには、自分自身の心と体を健康に保つことが何よりも大切です。
ケアマネジャーなど介護の専門家に相談しながら、お母さんのわがままに上手に付き合いながら、自分自身の休息も確保できる方法を考えましょう。
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