コンテチーズとは何か、厳しい基準や味の特徴、栄養素などを紹介します。
コンテチーズとは
非常に多くのチーズを作っているフランスでも、最大の消費量となるハードチーズがコンテチーズです。
コンテ地方から付けられた名前です。
コンテ地方には、コンテチーズの他にも有名なチーズがあります。
モン・ドールと呼ばれるチーズであり、コンテチーズと同じエリアで採取した生乳を使用しています。
モン・ドールの生産、販売は期間限定であり、期間外で採取された生乳を使用したチーズがコンテチーズと呼ばれます。
コンテチーズの味は徹底管理されている
コンテチーズの味は、気候や自然環境によって決まります。
そのため、同じ作り方で生産をしたとしても、コンテ地方で作られたチーズでなければコンテチーズの味を出すことはできません。
コンテ地方ではない場所で作られるチーズは、コンテチーズであるとは認められないという事です。
コンテチーズには本物の印が押されているため、一目で分かります。
コンテチーズは、原材料となる生乳を出してくれる牛が食べた牧草、食べる季節によっても味が異なるといわれるほど繊細です。
季節を変えて味わい、好みの時期を探るという楽しみ方もできます。
コンテチーズの作り方
コンテチーズは、味の保護はされているものの作り方は他のチーズと変わりません。
生乳に酵素を混ぜた後、チーズのもととなる部分と水分が分離するため、水分を抜きます。
塩を付けて型で形成し、さらに表面を拭いたら熟成させます。
コンテチーズの熟成期間は、最低でも4か月です。
小まめに塩を塗り、反転させて形を整えるという作業を行います。
熟成したコンテチーズは、専門家による審査が行われます。
味、香り、見た目などを20点満点で評価され、12点以上で合格です。
点数によってラベルが付けられ、12~13点のチーズはブラウンラベル、14点以上がグリーンラベルです。
コンテチーズを購入する際には、ラベルの色も確認をしましょう。
万が一11点以下の点数となってしまった場合には、プロセスチーズの材料となります。
コンテチーズの栄養
コンテチーズには、質の良いタンパク質が豊富に含まれます。
質の善し悪しは、アミノ酸によって決まります。
タンパク質を形成する物質であるアミノ酸の、バランスが良いかどうかという事です。
コンテチーズに含まれるタンパク質は、消化されやすいため体中に運ばれるまでの時間も短くなります。
チーズにはカルシウムも含まれています。
チーズを含めた乳製品のカルシウムは、タンパク質と結合する事によって消化が良いという点が特徴です。
コンテチーズは、コンテ地方の厳しい冬を超えるための栄養だけではなく、長期保存が可能な食品として古くから重宝されていました。
現在はチーズ以外にも保存食が存在していますが、コンテチーズなどの伝統あるチーズはフランスの経済を支えるものの1つとなっています。
そのままでも美味しいコンテチーズ
コンテチーズは、長期間熟成させるタイプのチーズです。
しかし、ゴーダチーズなどと同様に独特の香りではなく、食べやすい点が特徴です。
季節によって香りなども異なるため、他の食品と一緒に食べるのではなく、コンテチーズ単体で食べる事がおすすめです。
飲み物はワインが合いますが、ミルクにも合うため、子供でも楽しめるチーズであるといえるでしょう。