サボテンは手入れが簡単で人気のある室内植物ですが、厳しい環境に適応しているため、他の植物より強いと思われがちですが、病気になることもあります。
他の植物と同じように、サボテンも病気になると黒くなる・茶色くなったなど、変色することがあります。
ここでは、サボテンが白、黒、茶色に変色したときの原因と治療法を紹介します。
サボテンが黒くなる・茶色くなった|主な原因
サボテンが病気になる原因は、変色の色によってある程度特定することができます。
変色した部分の状態によって治療法が異なります。
サボテンの変色は病気が原因で枯れかけているサインです。
変色した部分を観察し、その原因に合った手入れを行うことが重要です。
変色の色ごとに、何をすべきか見ていきましょう。
黒
サボテンの根元が暗く柔らかくなっている場合、それは黒斑病の可能性があります。
黒斑病
病原菌が気孔や害虫による傷から侵入して発生します。
一度感染すると治療方法がなく、放置すると他のサボテンにも広がるため、最終的には処分するしかありません。
– 治療法: 予防として、植え替え時にオルトランなどの殺虫剤を使い、通気性の悪い場所や日光の不足する場所に置かないようにしましょう。
すす病
棘の根元にすすのようなカビが現れることがあります。
これはカイガラムシやアブラムシなどの害虫の排泄物や分泌物を栄養源として発生するカビです。
– 治療法: カビ除去剤を使ってカビを取り除き、害虫を駆除し、殺虫剤を使いましょう。
不自然な黒い点
高温多湿や排水性の悪い土壌でサボテンが育てられていると、黒斑病が発生しやすくなります。
– 治療法: 水やりの頻度を見直し、排水性の良い土に植え替えます。
茶色
サボテンが茶色くなった場合は、変色部分の状態によって異なります。
葉焼け(乾燥)
サボテンが薄い茶色になり完全に乾燥している場合、強い日光に長時間さらされたか、水分不足が原因です。
– 治療法: 水やりの頻度を見直し、室内から屋外に移動させる際は、日光に徐々に慣らしていくようにしましょう。
根腐れ
サボテンの根元が茶色で、柔らかくぐにゃっとした感じがする場合、それは根腐れです。
– 治療法: 腐った部分を切り取って緑の部分を乾燥させ、再度植え替えて形を整えます。
根腐れは通気性が悪く、日光不足、排水性の悪い土壌で育てられていると発生しやすくなります。
– 予防法: 日当たりが良く、風通しの良い場所に移動させるか、排水性の良い土に植え替えます。
白
サボテンの表面に白いものが見られる場合(棘の毛ではない白い物質)、それはうどんこ病やカイガラムシの可能性があります。
うどんこ病
うどんこ病はカビが原因です。
日光不足や、排水が悪い土壌に植えられたために湿気が多すぎる、または通気性が悪い環境で発生します。
– 治療法: 薬剤をスプレーし、植え替えや場所を変えることで環境を改善します。
カイガラムシ
通気性が悪く、日光が足りないことが原因です。
成虫はピンセットや歯ブラシで取り除き、幼虫には薬剤をスプレーします。
葉焼け
白く乾燥した葉は、葉焼けが原因かもしれません。
厳密には病気ではありませんが、見た目が悪くなります。
– 治療法: 冬や雨季を室内で過ごした後、急に直射日光にさらすと葉焼けしやすいので、徐々に日光に慣らしていきましょう。
また、強い日差しを避けるために、夏の間は白いチーズクロスで葉を軽く遮ると良いです。
赤
サボテンに赤い斑点が現れることがあります。
これは「さび病」と呼ばれる病気が原因で、真菌(カビ)の一種が感染して引き起こされます。
さび病
非常に伝染性が高く、赤い点から胞子が飛び散って他の植物に広がります。
感染が見つかった場合は、早めに対処することが重要です。
さび病の予防と対処法:
– サボテンを湿気が多く通気性の悪い環境に置かないようにしましょう。
– 感染が見つかった場合は、殺虫剤をスプレーし、新しい乾いた土に植え替えて再発を防ぎます。
まとめ
サボテンは丈夫な植物と考えられがちですが、適切に手入れしないと病気になります。
サボテンが病気になると、その変色や変色した部分の状態から原因を特定できます。
白く変色した場合はうどんこ病やカイガラムシ、黒く変色した場合は黒斑病、茶色に変色した場合は葉焼けや根腐れが原因であることが多いです。
早期に対処することで、サボテンを健康に保ちましょう。