クレステッドゲッコーも痛風になることを知っていましたか?これは人間にも見られる病気で、クレステッドゲッコーにおいても発生します。
「痛風」とはどのような病気なのか、またどのように予防すればよいのかを解説します。
「痛風」とはどのような病気か?
「痛風」は特に成人男性に多く見られ、母趾の基部に突然耐え難い痛みが生じ、歩行が困難になる病気です。
簡単に言うと、体内に存在する「尿酸」という物質が関節で炎症反応を引き起こし、激しい痛みをもたらす病気です。
痛風の原因としては「尿酸の過剰生成」と「尿酸の排泄の減少」が挙げられています。
痛風の原因となる「尿酸」とは?
「尿酸」とは、生物体を構成する主要な成分は「タンパク質」です。
生物体内では古いものが廃棄され、新しいものに置き換わる(代謝)過程があります。
体内のタンパク質も代謝を通じて古いものを廃棄します。
このとき、窒素はアンモニアに変換されます。
しかし、この窒素の排泄方法は動物の種類によって異なります。
魚類や両生類はアンモニアとして排泄し、哺乳類はさらにそれを尿素に変換します。
そして、鳥類や爬虫類は尿酸の形で排泄します。
爬虫類や鳥類を飼っていると、糞便の中に見られる「白い」部分が尿酸です。
尿酸が過剰に生成されたり、排泄機能に異常が生じると、溶けない尿酸が沈殿して「痛風」を引き起こしたり、カルシウムと結合して「結石」を形成したりします。
クレステッドゲッコーは「脱水症状」に注意
尿酸は水に少量しか溶けないため、体内の水分が減少すると溶ける量が自然に減り、尿酸が沈殿しやすくなります。
そのため、「痛風」は「水分不足」によって引き起こされることが多いようです。
特にクレステッドゲッコーのような爬虫類は水供給装置に気づかず、実際には水を飲む量が少ないことがあります。
このような場合、痛風になりやすいため注意が必要です。
人間とは異なり、爬虫類は体調が悪いことを訴えることができません。
また、爬虫類を治療する獣医クリニックはまだ少なく、病気や治療に関して知られていないことが多いです。
そのため、病気になると手遅れになりがちです。
ペットを定期的に観察し、健康状態に気を配りましょう。