クレステッドゲッコーを飼っていると、ある日ふと色が変わっていて驚くことがあります。
明るかった体色が真っ黒に見えたり、逆に白っぽくなったり。
こうした変色には一見不思議に思える理由が潜んでいます。
この記事では、クレステッドゲッコーが黒くなる・白くなる色の変化の原因を詳しく解説し、飼育に必要な知識を深めていきます。
クレステッドゲッコーが黒くなるのはなぜか?
クレステッドゲッコーの体色が黒っぽく見えるとき、それは決して病気や異常とは限りません。
実際には、環境や感情によって自然に起こる現象なのです。
黒くなるのは夜行性ゆえの保護反応
夜になるとクレステッドゲッコーの体は色が濃くなり、まるで「真っ黒」な個体のように見えることがあります。
これは夜行性動物としての本能的な反応です。
暗闇に同化し、外敵から身を守るために色素が濃くなるのです。
この現象は「フェージング」と呼ばれ、日中の薄い色合いとのコントラストでよりはっきりと変化が分かります。
ストレスや環境変化による一時的な変色
クレステッドゲッコーが黒くなるもう一つの理由は、ストレスや不安によるものです。
ケージの温度が急激に変化したり、引っ越しや掃除などで環境が乱れると、一時的に体色が濃くなることがあります。
これは人間でいえば顔色が変わるようなもので、時間が経てば元に戻るのが普通です。
湿度や気温が影響する色のトーン
湿度が高いとき、または温度が下がる夜間に体色が黒くなるのは、気候への順応反応です。
クレステッドゲッコーは爬虫類の中でも感受性が高いため、微妙な環境の変化にも敏感に反応します。
飼育環境のバランスが取れているかどうかを知る一つの指標にもなります。
\\クレスは湿度の影響を受けやすいため、温度だけでなく湿度の管理も重要です。//
\\の色が変わるタイミングは温度変化と密接に関係しています。自動で保温器具をON/OFFできるサーモスタットがあれば、安定した飼育環境をキープできます。 //
クレステッドゲッコーの真っ黒になとき注意すべき状態とは?
色が黒くなるのが自然な変化である一方で、「真っ黒」な状態が長く続く場合には注意が必要です。
健康状態を損なっている兆候の可能性もあるため、見逃さない観察力が求められます。
体調不良や脱水のサインとしての黒化
脱水症状を起こしているとき、または免疫力が低下しているとき、クレステッドゲッコーは色を濃くして元気のない様子を見せることがあります。
目に覇気がない、動きが鈍い、食欲がないといった変化が見られたら、体色の変化とともに体調もチェックしましょう。
ケージの問題が反映されるケース
湿度管理が不適切だったり、ケージが清潔に保たれていないと、クレステッドゲッコーは不快感を抱き、それが黒っぽい体色として現れることがあります。
定期的な霧吹きや清掃を怠っていないか、生活環境を見直すことも重要です。
継続的な黒化は動物病院への相談も視野に
変色が数日続き、他にも体重の減少や下痢などの症状がある場合は、自己判断で様子を見るよりも、爬虫類を扱う動物病院での診察を検討しましょう。
色の変化は、体の異常を知らせる自然なアラームでもあります。
クレステッドゲッコーが白くなる理由を解説
黒くなるのとは反対に、クレステッドゲッコーが真っ白に近い色になることもあります。
これは一見健康的に見えるかもしれませんが、やはり背景には明確な原因があります。
白くなるのは脱皮の予兆であることが多い
最も一般的な理由は「脱皮前」の状態です。
皮膚の内側から新しい皮が準備され、表面の色が白っぽく見えるのです。
体が乾いたように白く粉を吹いて見えることもありますが、これは正常な生理現象です。
光の反射や背景の色に影響されることも
クレステッドゲッコーの体は光を受けて色が変化する特性があり、明るい場所や白い壁を背景にしたとき、体がより明るく、白く見えることがあります。
特に日中に照明が当たる位置で見たときには、色のトーンが大きく変わって見えるのです。
体調低下による白化には要注意
黒くなるのと同様に、真っ白になる変色がずっと続くようであれば、注意が必要です。
特に動きが鈍い、拒食、排泄異常などが見られるときは、健康状態が崩れているサインとして捉えるべきです。
脱皮不全のリスクもあるため、湿度管理ができているか再確認しましょう。
日常的な観察が異変の早期発見につながる
毎日の世話の中で体色の変化に気づくことは、病気の予防に直結します。
普段の色合いを記録しておくと、変化があったときにすぐに気づくことができます。
また、光や温度、湿度など、日々の環境データも一緒に残しておくと、より明確に原因を絞り込むことができるでしょう。
「黒」と「白」は対極だがどちらも自然の一部
黒くなる、白くなるといった現象は、驚かずに受け入れて観察することが大切です。
クレステッドゲッコー本来の習性や生理現象に基づいていることを理解すれば、慌てることはありません。
クレステッドゲッコーの色の変化を見逃さないために
クレステッドゲッコーの「黒くなる」「白くなる」といった色の変化は、ただの見た目の違いではなく、健康状態や環境への反応を示す大切なサインです。
夜行性という特性や、感情、体調、湿度、光の加減など、あらゆる要素が複雑に絡み合って体色に表れています。
飼い主さんとして大切なのは、日常的な観察を怠らず、個体の色の「いつも」と「違う」を見分ける力を養うことです。
色の変化に対する正しい理解があれば、病気の予兆にも素早く対応できるようになり、結果としてクレステッドゲッコーの寿命や生活の質を高めることができるでしょう。