スクワットといった筋トレを行う際に、フォームを意識していても呼吸に注力している人は少ないのではないでしょうか。正しい呼吸法でスクワットを行うことによって、効率よく、かつ安全に筋トレを行えます。
さらに、お腹の筋肉にアプローチできることが特徴です。そこで、スクワットを行う際の正しい呼吸法や効果、メリット、無呼吸で行った場合の注意点について解説します。
なぜ呼吸が大事なのか
スクワットを行う際には、フォームと同様に呼吸法を意識することが重要です。しかし、なぜ呼吸法が重要視されているのでしょうか。正しい呼吸でスクワットをすべき理由と、呼吸の関係性と重要性について紹介します。
体幹が安定する
スクワットを正しい呼吸法で行うことによって腹圧が高くなり、体幹が安定することが挙げられます。
体幹にアプローチできることによってインナーマッスルが鍛えられ、体の表面だけではなく内側の筋トレ効果も得られることがメリットです。
一般的なスクワットと比較してバーベルやダンベルを使ったスクワットを行うと背中や腰の筋肉が痛む可能性がありますが、スクワットの動きに合わせて正しい呼吸法でトレーニングを行うことで体幹を安定させられます。
結果、体の痛みも怪我のリスクも軽減できるのです。
腹圧が上がり筋トレ効果高まる
正しい呼吸法でスクワットをすると、下腹部の筋肉が使われます。そのため、腹筋と同等の刺激を得られるため、 腹部周辺の筋肉が引き締まる効果が期待できることが特徴です。
アフターバーン効果が狙える
正しい呼吸法で行うことで、アフターバーン効果を得られることがメリットです。アフターバーン効果とは、筋トレをした後に多くのカロリーが消費される状態を指します。
アフターバーン効果が起こる理由は、ダメージを受けた筋肉が回復する際に体内の物質が動き、カロリーが消費されるためです。
アフターバーン効果を最大限に得られる筋トレは、大きな筋肉に刺激を与えるスクワット だといえるでしょう。
スクワットの呼吸法
呼吸方法として、腹式呼吸と腹圧呼吸の2種類が挙げられます。スクワットをする際の呼吸法について、違いを含めて詳しく確認しておきましょう。
腹圧呼吸と腹式呼吸
腹圧呼吸はヨガでも行われている呼吸法であり、息を吐く時や吸う時にお腹の中の圧力を意識し、お腹周辺を固い状態にします。力を入れた状態のまま息をしっかりと吐くことが特徴です。
腹式呼吸は圧力を高くすることによって体の中心である体幹が安定し、背筋が伸びて中枢神経からスピーディーに指令が伝わるので、動きに無駄がなくなります。
さらに、酸素を摂取できることによって細胞を修復する機能が促進され、筋肉のダメージや体の疲労の回復促進効果も得られることがメリットです。
そのため、スクワットをする際に疲れにくく多くの回数を行えたり、ハードなスクワット行えたり、怪我の予防効果につながったりといったメリットも得られます。
一方、腹式呼吸は正しい姿勢で鼻から息を吸い、腹部に空気を蓄積するようにして腹部を膨らませる方法です。
口から息を吐きますが、吸う際の倍程度の時間をかけてゆっくりと吐きます。
腹圧呼吸は圧力を高めてお腹を固くする方法であり、腹式呼吸は空気でお腹を膨らませることをイメージする方法であるといった違いがあるのです。
スクワットは腹圧呼吸
アスリートではなく一般の人がダイエット効果や引き締め効果などを期待して自宅で行うケースが多く、非常にポピュラーなスクワットは、実は体や筋肉を痛めやすく正しい方法で行わなければリスクの大きなトレーニングでもあります。
誤った方法でトレーニングをすると、腰に大きな負担がかかる可能性が高いです。
スクワットをする際には、腰を下げるタイミングで息を吸い、腹部に空気を溜めた姿勢で体を下げます。空気を吐き出す際に腹筋の収縮が起こり、腹圧が高くなることが特徴です。
腹圧が高くなることで体幹の安定につながり、腰に負担がかからない正しいフォームでトレーニングを行えます。腹圧を意識することは正しいフォームでスクワットをすることや、怪我の予防のためにも重要視しなければならないポイントだといえるでしょう。
スクワットの呼吸の注意点
正しい呼吸方法を理解して実践しながら、さらに細かな重要なポイントを押さえてトレーニングを行いましょう。
細かな動作を全て意識することは困難であるため、特に重要視すべき3つのポイントについて紹介します。
スクワットをしてスクワットに集中していると無呼吸になる、呼吸のタイミングが逆になる、筋肉を意識しすぎて正しい呼吸法を忘れてしまうといったことが少なくありません。
そのため、「息を吐くこと」を意識しましょう。
さらに、息を吸っている際には筋肉が緩んでいる状態であるため、力を入れるのは吐く時の方が良いといえます。
呼吸が逆になることで筋肉に負荷かからず筋トレの効果が下がったり、正しいフォームではなくなり腰や関節に負担がかかり怪我をしたりする可能性が高いです。
呼吸を逆にしない
浅い呼吸では腹圧が高くならないため、深く呼吸をすることが重要です。
ゆっくりと鼻から息を吸い、ゆっくりと口から吐く方法はヨガでも取り入れられています。鼻から息を吸う際にお腹の下を膨らませるようにして、口から吐く際にお腹をへこませましょう。
呼吸法だけではなく、自分の腹部の動きも意識します。
より筋肉に負担をかけたい場合には、腹部にしっかりと力を入れて行うことで腹筋を鍛えることにもつながり、腹部の引き締め効果が期待できることがメリットです。息を吸うよりも息を吐ききることを意識しましょう。
また、腹式呼吸をすることでリラックス効果を得られるといったこともメリットです。腹式呼吸はスクワットを行うときだけではなく、生活の中にでも意識すると良いでしょう。
腹圧をかける
スクワットをする際に正しい呼吸法で行っていても、フォームが崩れてしまうと筋肉に負荷がかかりません。そこで、スクワットの正しい方法について解説します。
姿勢を意識する
スクワットは、正しい呼吸法と合わせて新フォームで行うことが重要です。スクワットの正しいやり方を再確認しておきましょう。
1、最初に足は肩幅よりも少し広く開き、つま先を前に向けた状態で、体重はつま先に乗せるのではなく足の裏全体にかけるようなイメージです。
2、両手を前に出して、目線を正面に向けます。姿勢と視線はそのままの状態で腰を落としましょう。
3、床と太ももが平行になる位置で止めて、元の体勢に戻ります。
基本的なスクワットの方法で重要なことは体重をつま先やかかとといった一部にかけないことです。足の裏全体に体重をかけて、背筋を伸ばして行いましょう。
*スクワットの正しい姿勢
スクワットのフォームは、膝やお尻の位置が重要です。例えば、膝を曲げた際に膝が内側に向いていたり、踵が浮いたり、重心がつま先やかかにかかっていたりしないよう注意しましょう。
また、肩幅よりも足の幅が狭かったり、お尻が出ていたりすると頭が落ちるため注意が必要です。ほかにも、顎が上がり目線が正面ではなく上を向かないように意識します。
*スクワットの間違った姿勢
スクワットのフォームに集中していると、呼吸が止まる可能性が高いです。フォームも重要ですが、スクワットの効果を得るためには呼吸を止めないことが非常に重要だといえます。
スクワットを行う際には、呼吸と正しいフォームを維持しましょう。
無呼吸のデメリット
呼吸で酸素を取り込むことは、スクワットだけではなくどの種類の筋トレでも不可欠なことであり、無呼吸で行わないように注意が必要です。無呼吸で行うことのデメリットについて解説します。
バルサルバ効果
息を吸い込んだ後に全て吐き出せていない状態は、腹部に空気がたまり膨れている状態であるといえます。
腹部が膨れている状態のままスクワットを継続すると血圧が上昇し、血液が循環しなくなることが特徴です。
血液が循環せずに立ちくらみやめまいを起こし、危険な場合もあるため注意しなければなりません。
一般的なスクワットを行っている場合でも危険ですが、バーベルスクワットをしていた際には非常に危険であり、大きな事故につながる場合もあります。
安全に行うためにも、息を吸い込んだ後はしっかりとすべて吐いてからスクワットを継続しましょう。立ち上がる際には、息を全て吐いた状態であることを確認してからスクワットを行うことも重要です。
体内エネルギーの過剰消費
体のエネルギー源である酸素は、どの種類のスクワットと行う際にも必要です。
無呼吸になると体に酸素が取り込まれず、エネルギーを消耗する量が増え、数回スクワットをするだけでも疲れてしまい、筋トレを継続できません。
スクワットは長時間行うことが重要ではないものの、ある程度の回数は行わなければならないため、呼吸が止まった状態では回数を行えずスクワットで効率的に効果を得られない可能性があります。
力んで筋トレの効果が下がる
筋トレをする際には、筋肉を収縮させることによって大きな効果が得られるため、筋肉が硬い状態では効果が半減します。
しっかりと息を吸って吐くというタイミングを合わせて筋肉を収縮させることで、より高い効果を得られるでしょう。
腰や肩・首を痛めるリスク
力むと必然的に筋肉が硬くなりますが、それぞれの部位に腰や肩、首と、それぞれの筋肉や関節に力が入りすぎて硬い状態になり、関節や筋肉を痛めてしまう可能性があります。
筋肉を痛めてしまえば継続的にスクワットを行えないため、効果が半減することにつながるでしょう。
呼吸が苦しくなってきたら?
スクワットをしていて呼吸が苦しくなってきたということは、ある程度の回数を行って心拍数が上がっている状態、もしくは呼吸が乱れている可能性があります。
呼吸が苦しくなってきた時こそ、呼吸を意識して正しい方法に整えることによってペースを取り戻せるでしょう。
さらに、心拍数が上がっているのであれば大きな負荷がかかっている状態であるため、継続するか休憩して1度呼吸を整えてから再開するのかを判断することも重要です。
スクワットは呼吸で有酸素運動になる
一般的にスクワットを行う際は無酸素運動ですが、呼吸を意識して行い、やり方を工夫することによって有酸素運動になることが特徴です。
目的に応じてスクワット方法を変更する必要がありますが、有酸素運動にするための方法を確認しておきましょう。
ハーフスクワット
ハーフスクワットのセットポジションは、肩幅の広さに足を開いてつま先を前に向けた状態にします。
1、手を前に伸ばすもしくは頭の後ろで組みます。
2、胸を張って目線を前に向けたまま膝を曲げます。その際、腰を反らないように意識すること、膝を曲げる際は膝が直角になる直前で止めることがポイントです。
3、腰を下げた時より早く立ち上がります。
ハーフスクワットの回数は 15回を目安に3セット行い、途中の休憩は1分程度が目安です。ハーフスクワットと一般的なスクワットには若干の違いがあり、一般的なスクワットは太ももが床と平行になる状態もしくはさらに深く膝を曲げて行います。
膝を曲げるほど筋肉に負荷をかけられるというイメージを持つ人も多いですが、慣れていない初心者があまり深く膝を曲げると腰に大きな負担がかかるため注意が必要です。
一方のハーフスクワットは太ももが平行になる直前で止めて、元の状態に戻します。深く膝を曲げないことによって一般的なスクワットと比較すると膝関節への負担は少ないでしょう。
ただし、ハーフスクワットは膝を曲げた状態から姿勢を戻す際にハムストリングと大殿筋が100%活性化しないため、想像よりは膝に負担がかかります。一般的なスクワットと比較すると負荷はかからないものの、回数の調整やスクワットをする前のストレッチは欠かさずに行いましょう。
時間をかけてスクワットを行う
有酸素運動は、体や筋肉への負担が少なく時間をかけて行う運動です。スクワットをする際にも、スピーディーに動くのではなく長い時間をかけて筋トレをすることによって、有酸素運動の効果が期待できるでしょう。
一般的なウォーキングといった運動も20分以上行うことで有酸素運動の効果が得られるため、スクワット1日3セット、20分を上限として時間かけて行う方法が効果的です。
一方、短い時間で筋肉に大きな負担をかける運動は無酸素運動であり、筋肉にアプローチすることが重要視されるので十分に空気を取り入れて行うことが一般的です。
スクワットを行っている途中で呼吸を止めると酸素を取り込めず無酸素運動となってしまい、筋肉が動くだけになるため効率的ではありません。
無酸素運動にならないよう呼吸法を意識して行うことが、有酸素運動の効果を得るためのポイントだといえるでしょう。
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まとめ
スクワットは単純な動きで、広いスペースがなくても行えるため自宅でも実践できる筋トレです。正しい呼吸法で筋トレをすることで脂肪の燃焼や筋力向上といった様々な効果が期待でき、全身の引き締め、ダイエット効果を得ることにもつながります。
呼吸法と正しいフォームの2点を意識しながら、十分な効果を得られるよう正しい呼吸法と正しいフォームでスクワットを行いましょう。