部屋にトイレを作ることができれば、介護の負担を少し軽減できます。
部屋にトイレを作るためには、ポータブルトイレの使用がおすすめです。
そこで、部屋にトイレを作るためのポータブルトイレの機能と種類、部屋にトイレを作るメリット、おすすめのポータブルトイレを紹介します。
ホームヘルパー2級(訪問介護員2級養成研修課程修了)。
訪問・デイサービス・介護施設を見てきた経験あり。
家族の介護経験も活かして記事を作ります。
介護で部屋にトイレを作る|ポータブルトイレの機能
ポータブルトイレの機能は種類によって異なります。
一般的なトイレと同じように、シートヒーターや脱臭機能が付いたものなど様々なタイプがあります。
ここでは、ポータブルトイレの機能について紹介します。
シャワー洗浄機能
シャワーでおしりを洗える機能がついたタイプ。
拭きにくいお尻も清潔に保てるので、肌トラブルの予防にもなります。
温水のシャワーもあります。
シート高さ調節機能
体格や体調に合わせて座面の高さを調節できるタイプ。
ベッドサイドに置いて使用する場合、ベッドと座面の高さを同じくらいに合わせると移乗しやすくなります。
アームレスト
座る姿勢をサポートするアームレスト。
移乗の邪魔にならないよう、持ち上げたり取り外したりできる可動式タイプもあります。
ソフト便座
排泄に時間がかかったり、お尻が薄い方には、ソフト便座があります。
暖房機能
便座暖房機能付きタイプ。
冬でも暖かく、便座の冷たさによるショックが少ないので安心。
脱臭機能・ラッピングタイプ
脱臭機能付きタイプと、排泄物をラップで密閉できるラッピングタイプ。
ベッドサイドなど室内で使用するため、気になりがちなポータブルトイレの臭いを抑えることができます。
水洗式
汚物を水で流せる水洗式のポータブルトイレもあります。
使用後の後始末が不要なため、介護の負担を軽減できるが、設置にスペースと工事が必要です。
部屋にトイレを作るための介護用トイレ選びのポイント
ポータブルトイレを選ぶ際のポイントを6つ紹介します。
設置場所を決める
部屋にトイレを作る場所を事前に決めておきましょう。
部屋のどこに設置するのが便利かを考えることが大切です、 ベッドからポータブルトイレへの移乗のしやすさ、介助のしやすさなどを考慮して、部屋のどこに設置するのが便利かを考えることが大切です。
設置場所が決まれば、必要な機能をイメージし、そのスペースに合ったポータブルトイレを選ぶことができます。
トイレ介助が必要な場合でも、プライバシーを確保するためにパーテーションなどの仕切りの設置を検討しましょう。
座面や肘掛けの高さ、便座の大きさを考える
ポータブルトイレは、その人の身長や体格に合ったものを選びましょう。
高さや便座の大きさが適切でないと、ゆったりと座ることができず、排泄時にストレスを感じてしまいます。
背もたれの有無
排便に時間がかかる場合、背もたれがあると身体的負担が軽減されます。
不自然な姿勢を長時間続ける必要がないので、落ち着いて排便できます。
安定性を考慮する
軽量のポータブルトイレは持ち運びが楽ですが、安定性に欠けます。
足腰が弱っていたり、座位を保つのが困難な方が使用すると転倒の危険性があるので、安定性を考慮して重いタイプを選びましょう。
便器の下に蹴込みスペースがあれば、立ち上がるときに足を便器側に引っ張ることができ、姿勢が安定します。
パーツを取り外して調整できるかどうか
肘掛けや跳ね上げが取り外し可能なタイプは、排便時の負担が軽減されます。
肘掛けや跳ね上げが取り外せるタイプは、移乗がしやすく介助の負担も軽減できます。
高さ調節機能が付いているトイレなら、利用者の体調の変化に合わせて高さを調節できるので便利です。
機能を選ぶ
前述したように、ポータブルトイレには暖房機能や脱臭機能などさまざまな機能があります。
利用者の体調やニーズに合わせて機能を選びましょう。
部屋にトイレを作る際のトイレの使い方と処理方法
ポータブルトイレは、自分で排泄できるか、介助が必要かによって使い方が異なります。
自分で排泄できる場合の使用方法
1. ベッドから起き上がり、手すりやひじ掛けで体を支えながらポータブルトイレまで移動
2. ズボンと下着を脱ぎ、ポータブルトイレに座る
3. 排泄後、体を拭き、立ち上がって下着とズボンを引き上げる
4. ポータブルトイレからベッドに戻る
介助が必要な場合の使用方法
利用者の身体状況、体格、居室環境により移乗方法は異なります。
1. ベッドに浅く腰掛けてもらう
2.利用者が立ち上がり、ポータブルトイレまで移動できるように支援
3.ズボンと下着を脱がせる間、手すりなどにつかまり、体を安定させる
4.利用者を支え、ゆっくりとポータブルトイレに座らせる
5.排泄後、性器をきれいに拭く
6.介護者の首に両腕を回してもらうか、手すりにつかまって腰を持ち上げ、ズボンと下着を脱がせる
7.ベッドに移動するときは、本人を支える
ポータブルトイレの処理方法
1.排泄物は便座の下のバケツに入れる
2.トイレを使い終わったらバケツを外し、排泄物をトイレに流す
バケツの底にトイレットペーパーや流せるペーパータオルを敷いておくと、汚れにくく処理しやすいです。
バケツの中はお風呂のシャワーを使って洗うことが多いですが、どうしても嫌な場合は、トイレ用ブラシと洗剤で汚れを落とし、ペットボトルなど別の容器に入れて水ですすぎ、トイレに流します。
ポータブルトイレを使用する際に気になるのが臭いです。
できれば排泄物は処理し、バケツは毎回よく洗いましょう。
塩素系漂白剤を使えば、臭いや黄ばみを落とすことができます。
排泄物が飛び散り、シートや肘掛けに付着して臭いの原因になることもあるので、バケツ以外の場所も定期的に掃除するようにします。
また、トイレの消臭剤を使用するのもよいでしょう。
また、以下のような排泄物を処理しやすいトイレや便利グッズを利用することも、介護の負担軽減につながります。
介護で部屋にトイレを作る!おすすめポータブルトイレ3選
ここからは、介護で部屋にトイレを作る際におすすめの、ポータブルトイレを紹介します。
アイリスオーヤマ | ポータブルトイレ |TP-420V
部屋のどこにでも簡単に設置できるアイリスオーヤマのポータブルトイレ。
機能的で使いやすいシンプルなデザインが特徴で、ペーパーホルダーも付いています。
銀イオン抗菌加工でカビが生えにくく、衛生的に使えます。
iimono117 | ポータブルトイレ
広くゆったりとした便座と、立ち上がりをサポートする手すり付きのポータブルトイレ。
手すりを外せば、ベッドからトイレへの移動も簡単。
座面の高さは42cmから55cmまで、使う人に合わせて調節できます。
サンルック | 水洗式ポータブルトイレ|SR-PT4521
便座横のピストンポンプを引き上げたり押したりすることで便器を洗浄できるので、いつも清潔で快適。
本物の便器に近い楕円形の便座なので、違和感なく使用できます。
側面の排水レバーが排水タンクを密閉し、使用後のイヤなニオイ漏れを防ぎます。
介護で部屋にトイレを作るとふたんを軽減できる
足腰の弱った高齢者にとって、ベッドからポータブルトイレへの移動や衣服の着脱は大変な労力を要します。
深夜や早朝など覚醒しきっていない時間帯にトイレを使用する場合、不安定な姿勢を保つことが難しく、転倒の危険性がある。
部屋が暗いと危険性が増すので、部屋の照明にも配慮することが大切です。
足が滑らないように滑り止めマットが必要な場合もあります。
支えが必要な人には、手すりや体重をかけられるテーブルも置きましょう。
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