ハムスターが目やにで目が開かない|目が赤い・飛び出る|目の病気と治療法

ハムスターが目やにで目が開かない|目が赤い・飛び出る|目の病気と治療法

多くのハムスターは目薬を嫌がり、塗布が難しいことがあります。

大切なハムスターを目の病気から守るために、目の病気についてより深く理解しましょう。

今回は、ハムスターに起こりやすい5つの目の病気について紹介します。

それぞれの具体的な症状、原因、対策などを参考にしてください。

ハムスターの目が白い【白内障】

ハムスターの目が白い場合、白内障の可能性があります。

白内障は主に加齢によって引き起こされます。

治癒はしなくても直接命に関わることはないため、ハムスターが快適に暮らせる環境を整えることが重要です。

症状

白内障になると、次のような症状が見られます。

・目の内部が白く濁る
・目やにが多く出る
・徐々に失明する

暗い部屋で確認すると分かりやすいです。

明るい場所では瞳孔が小さくなり、目のレンズ部分が見えにくくなります。

最近目があまり見えていないようだと感じた場合は、目の中を確認してみてください。

原因

白内障の90%以上は加齢によるものです。

ハムスターは18か月を過ぎるとシニア期に入り、白内障のリスクが高まります。

しかし、遺伝的要因や目の外傷、糖尿病、内臓疾患が原因となる場合もあります。

原因によって治療法が異なるため、必ず病院で適切な診察を受けてください。

治療

残念ながら根本的な治療法はありません。

ハムスターの目は小さく、手術が難しいためです。

また、加齢が原因の場合、医療的な治療もありません。

命に関わる病気ではないので、快適な生活環境を整え、様子を見守りましょう。

対策

ハムスターはもともと視力が悪く、嗅覚や聴覚に頼って生活しています。

そのため、白内障になっても大きな支障はなく、寿命に直接影響を与えることはありません。

ただし、視力が低下するとケージ内で高い場所から落ちたり段差につまずいたりすることがあります。

・二階建てのケージは避け、段差のないレイアウトにする
・ケージの掃除時にハムスターの匂いを残す

匂いが残っていると、ハムスターは嗅覚で自分の縄張りを認識でき、安心感を得られます。

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ハムスターの目やにや涙で目が明かない【結膜炎/角膜炎】

ハムスターが頻繁に目を気にして掻いている場合、結膜炎や角膜炎の可能性があります。

痒みで苦しむ姿は見るのも辛いものです。

原因を速やかに取り除きましょう。

症状

結膜炎や角膜炎の主な症状 ・目やにや涙が多く出る
・目やにで目が開かない
・目を気にして掻く
・瞼の腫れや出血

結膜炎は結膜の炎症、角膜炎は角膜の炎症を指します。

ハムスターは体の異変に敏感な動物なので、注意深く観察すれば早期発見が可能です。

原因

・ケージ内のほこりや細菌が目に入る
・おしっこがついた手で目を擦る
・グルーミング中に目を傷つける
・敷材に対するアレルギー反応

対策

結膜炎や角膜炎は悪化しやすいため、異常を感じたらすぐに病院へ連れて行きましょう。

また、ケージ内の衛生環境が原因である場合が多いので、こまめに掃除を行います。

ただし、敷材を完全に取り替えるとハムスターの匂いが消え、ストレスになるため、敷材の半分を残して掃除するのが良いです。

治療

病院では抗生物質や抗炎症剤の目薬を処方されることが一般的です。

目薬を塗る際は、ハムスターが暴れて怪我をしないよう、しっかりと抑えて動かないようにしましょう。

原因

キャンベルハムスターは遺伝的に緑内障を患いやすいと言われています。

しかし、緑内障の最も一般的な原因は、目の怪我による出血や炎症です。

この場合、虹彩が赤く見えることがあります。

目の怪我の最も一般的な原因は、ハムスター同士の喧嘩や、伸びすぎた爪で目を引っ掻くことです。

対策

目の損傷を引き起こしにくい環境を作ることが重要です。

複数のハムスターを飼うことは喧嘩を引き起こしやすいため避けましょう。

ケージは、怪我が発生しにくい設計にしてください。

長い爪も目に損傷を与える原因となることがあります。

ハムスターが爪を研げる環境を作り、爪が長すぎる場合は獣医で切ってもらいましょう。

治療

緑内障によって失われた視力は回復しません。

治療は、眼圧を下げ進行を止めるために目薬を使用することです。

しかし、薬が効果がない場合、眼球が突出することがあります。

ハムスターの目は小さく、レーザー治療はできないため、眼球を取り除く手術が必要となることがあります。

そのため、緑内障を予防することが何よりも重要です。


ハムスターの目が飛び出る【眼球突出】

実際、ハムスターの目はその身体構造上、突出しやすいです。

その原因と治療方法を見ていきましょう。

症状眼球突出の症状には次のようなものがあります: ・目が膨らんでいる
・目が飛び出る
・目が腫れたり変形したりしている
・涙が出る

また、瞳孔が広がり、目が大きく見えることもあります。

眼球突出は「脱臼した眼球」とも呼ばれています。

ハムスターの目が収まっている骨のくぼみは非常に浅く、まぶたも薄いため、眼球をしっかりと保持することができません。

そのため、小さな衝撃や圧力でも眼球がくぼみから飛び出すことがあります。

原因

ハムスターが高いところから落ちたり、互いに喧嘩をしたりすると強い衝撃を受けます。

また、肥満のハムスターは、目の後ろに蓄積された脂肪によって眼球が押し出されることがあります。

同じ理由で、頭部の腫瘍や歯周病による膿が眼球に圧力をかけることもあります。

さらに、ほかのハムスターと同じケージで飼うことで過度なストレスや興奮も体を緊張させ、眼球突出を引き起こすことがあります。

対策

眼球突出は治療が比較的簡単である一方で、ハムスターが不快に感じて眼球を擦る、あるいは失明するという深刻な病気にもなる可能性があります。

眼球突出を予防する環境作りが重要です。

・複数のハムスターを同じケージで飼わない
・ケージを清潔で安全に保つ
・ハムスターが肥満にならないようにする
虫歯などの口腔疾患を放置しない徹底した予防措置を講じましょう。


万が一、ハムスターに眼球突出が発生した場合は無理に押し込まず、すぐに病院に行ってください。

\\多頭飼いをしている場合はケージを分けましょう//
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治療

眼球に関わることなので、手術は行われないことが多いです。

抗生物質入りの目薬を使用し、炎症が治まるのを待ちます。

炎症が治まれば、眼球は自然に元に戻ります。

ただし、目薬がかなりしみるため、飼い主は辛抱強く続ける必要があります。

感染している場合は膿を排出するために切開が行われ、重症の場合は眼球摘出手術が必要となることもあります。


ハムスターのまぶたが腫れる【マイボーム腺腫】

これはいわゆる「ものもらい」です。

実は、人間と同様に、ハムスターにもものもらいになりやすい体質があります。

症状まぶたが腫れる、目がくっついて開けにくい、まぶたの縁に膿ができるなどが見られます。

原因

マイボーム腺が脂肪で詰まることが原因です。

肥満のハムスターに多く見られ、高カロリーの食事が大きな要因です。

また、ハムスターは人間と同様に角質ができやすいため、再発しやすいです。

対策

マイボーム腺が詰まりやすい高カロリーの食事を改善することが重要です。

高脂肪の食べ物(ひまわりの種など)を避け、低カロリーでバランスの取れた食事を与えましょう。

症状が進行すると失明に繋がることがあるので、早期に病院に相談することをお勧めします。

また、症状が悪化しないようにケージを清潔に保つことも重要です。

細菌が繁殖しやすいトイレを定期的に掃除しましょう。

治療

軽症の場合、抗生物質入りの目薬で炎症を抑えることができます。

これで効果がない場合は、膿を排出するために切開する必要があるかもしれません。

ハムスターの目の異常の治療と予防策を講じよう

ハムスターの目の病気は放置すると悪化することが多いです。

早期に発見できれば、適切な治療を施すことができますので、毎日の健康チェックを習慣にしましょう。

結膜炎や緑内障のように、通常の環境で予防できる病気もあります。

ハムスターが怪我をしないような環境を作り、衛生管理に気を配りましょう。

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