ハイドロカルチャーには肥料が必要。どんな肥料を与えたらよいのか、適した与え方や注意点について解説します。
ハイドロカルチャーに与える肥料とは
水で育てるという性質上、水に溶いて使える肥料が向いています。
有機肥料は水が腐りやすいが、化学肥料は水が腐りにくいという特徴を持っており、ハイドロカルチャーのような水耕栽培には、化学肥料の液肥が適しているでしょう。
ハイドロカルチャーに肥料を与える方法
・ハイドロカルチャー用の肥料は薄める必要がないので楽に与えられる
・土用の肥料(液肥)を使う場合は500倍ほどに希釈する
・肥料を与えるのは4〜10月の成長する時期で、この間は2週間〜1カ月置きに与える(与える頻度は植物の成長を見て加減する)
・冬は枯れやすくなるので肥料は与えない
ハイドロカルチャーで肥料を与える際の注意点
ハイドロカルチャーで肥料を与える際に注意したいのは肥料の与えすぎ。加減を間違えるとどうなるのか、パキラを例に紹介します
【例】
・肥料を与えすぎてしまうと根の周囲の肥料濃度が高くなり、それを薄めるためにパキラ自身が水分を排出しようとする(結果的に枯れる原因になる)
・元気がない場合は根が傷んでいることもあるため、通常より薄めた肥料を与えて様子を見る
・含まれている成分に違いがあるので、土用の肥料ではなく水耕栽培用の肥料を使うようにする
肥料の加減が難しい場合の対処法
・イオン交換樹脂栄養剤を使用してみる
・イオン交換樹脂剤は水質の浄化を行ってくれるものですが、「イオン交換樹脂栄養剤」なら養分を少しずつ排出してくれるため、自分で加減しながら肥料を与える手間を省くことができる
・「イオン交換樹脂栄養剤」の効果はおよそ3カ月間
・「イオン交換樹脂栄養剤」は底に敷いて使い、肥料との併用はしない(栄養過多になってしまう)
ハイドロカルチャーに適した肥料を使用する
ハイドロカルチャーは「イオン交換樹脂栄養剤」を使うか液肥を与えるという方法があります。栄養過多にならないよう、適した肥料を選んで適切に与えましょう。
ハイドロカルチャーにカビが生える原因とは?対処法と予防策
ハイドロカルチャーでも、場合によってはカビが生えてしまうこともあります。植え込み材にカビが生える原因と対処法、カビが生えないための予防策について解説します。
ハイドロカルチャーのカビの原因
・カビが生える原因の多くは水の与えすぎによるもの
・水を満杯にすることで風通しが悪くなり、カビが発生しやすくなる
・水の与えすぎに注意し、風通しのよい場所に置く(ただし、直射日光は避ける)
植え込み材にカビが生えたら?
ハイドロカルチャーでカビが生えやすいのはハイドロボールなどの植え込み材。植え込み材はハイドロボール、ハイドロコーンなどの名称がありますが、これは商品名のことで正式な名称は「レカトン」と呼びます。
ハイドロカルチャーで生えるのは主に白カビで、ふわふわ浮いているのが特徴。植え込み材に発生しやすいので、見つけたら取り除いておきましょう。(植え込み材を洗い、乾かす)
白くても粉状のものであれば、カビではなく肥料が結晶化したもので無害です。
カビが生えたら植物へ影響する?
植え込み材にカビが生えただけであれば、植物への心配は少ないです。
早めに発見して適切にカビを除去しておけば、植物が枯れる可能性は低く、引き続き楽しめるでしょう。
ただし、カビを放置しておくと植物にも広がっていく可能性が高まるので、早めの対処が重要です。
植え込み材のカビ予防しよう
ハイドロカルチャーの植え込み材にカビが生えないよう、竹酢液を使って防止する方法があります。
竹酢液は孟宗竹(もうそうだけ)でできた炭を原料としており、殺菌効果と消臭効果、防虫などが期待できるものです。
竹酢液を水で薄め、スプレーをしておくだけで簡単に予防ができます。竹酢液を使う以外にも、水の与えすぎに注意し、風通しのよい場所に置くこともカビの発生を抑える方法です。
ハイドロカルチャーのカビは、まず生えないように予防が大切。生えてしまった場合も慌てず早めに対処をしましょう。