しらすなどの小魚に豊富な栄養が含まれていることはよく知られていますが、それでは具体的にどのような成分が摂取できるのかは知っているでしょうか。この記事ではしらすに含まれる栄養成分に期待できる効果効能や、栄養を活かすためのレシピなどについて紹介します。
しらすの概要
・本来、しらすとは体が透き通っている稚魚を総称する言葉だが、一般的にはイワシの仲間、特にカタクチイワシの稚魚を指している場合が多い
・よく似た魚に小女子(こうなご)や白魚(しらうお)などがいる
・非常に傷みやすいことで知られており、水揚げ後すぐに茹でた釜揚げしらすが主に市場に出回っている
・冷凍技術が発達した現代においては、急速冷凍された生しらすを通販で取り寄せることもできる
・釜茹でしてから乾燥させたしらすは、しらす干し・ちりめん・たたみイワシといったように、乾燥具合によって呼称が変わる
・骨を含む全体を丸ごと食べられることから、カルシウムを多く摂取できる食材として知られている
栄養のあるしらすに期待できる効果・効能
しらすの栄養価は高く、食べることでさまざまな効果効能を得られることが期待できます。ここからはしらすの栄養に期待できる効果効能についてみていきましょう。
・骨や歯に期待できる効果
・しらすに豊富に含まれるカルシウムは骨や歯を構成する成分であり、多く摂取することでお年寄りの骨粗しょう症の予防や子どもの成長の促進に役立つ
・しらすにはビタミンDも豊富に含まれている
・ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあるため、相乗効果でさらに骨や歯を丈夫にしてくれる
・肌に期待できる効果
・しらすには不溶性たんぱく質のエラスチンや、必須アミノ酸のメチオニンが多く含まれている
・エラスチンはコラーゲンと一緒に皮膚のハリを保っている成分で、摂取することで美肌効果が期待できる
・肌の細胞を作るタンパク質であるケラチンを構成しているメチオニンの摂取によって、肌の老化防止効果が期待できる
・しらす干しには、皮膚からの皮脂分泌量をコントロールする働きがあり、美肌にも効果的だといわれている核酸が多く含まれている
・神経への効果
・しらすに特に多く含まれている栄養成分としてビタミンB12が挙げられる
・ビタミンB12にはDNAの生成を助け、神経や血液細胞の健康を維持するという働きがある
・ビタミンB12の働きによって、自律神経失調症や不眠症などが改善する可能性がある
・体力低下や疲労を引き起こす貧血の予防にも効果的
・血栓症を予防する効果
・しらすにはセレンと呼ばれる必須微量元素が豊富に含まれている
・セレンには、血圧に関与するホルモンに作用して血管を拡張し、血液の凝固を予防する働きがあるとされている
・脳梗塞などの血栓症の予防効果が期待できる
・ビタミンEの数十倍の抗酸化力が認められており、アンチエイジング効果もあるといわれている
しらすの栄養を摂取するためのおすすめレシピ
しらすの豊富な栄養をさらに活かすためのおすすめレシピを2つみていきましょう。
・くるみとしらすのふりかけ
くるみのビタミンEとしらすのタンパク質・ビタミンB群を一緒に摂取することで、代謝アップ効果が期待できるレシピです。
・材料
ニンニク:1片、パクチー:15g、くるみ:20g、しらす:30g、ごま油:大さじ1、みりん:大さじ1、ナンプラー:小さじ2、レモン汁:大さじ2分の1
・作り方
1.ニンニクとパクチー、くるみを粗くみじん切りする
2.ごま油を熱したフライパンにニンニクとくるみ、しらすを入れて炒め、香りが出てきたらパクチーを加えてしんなりするまで炒める
3.さらにみりん・ナンプラー・レモン汁を加えて水気がなくなるまで炒めれば完成
・豆腐としらすのぽん酢和え
酢に含まれるクエン酸がしらすに含まれるカルシウムの吸収を助けてくれるレシピです。
・材料
木綿豆腐:100g、トマト:1個、しらす:30g、ぽん酢:大さじ2、オリーブオイル:大さじ2分の1
・作り方
1.キッチンペーパーに包んだ豆腐を電子レンジ(600W)で3分加熱する
2.冷ました豆腐とトマトを一口大に切る
3.すべての材料を混ぜれば完成
しらすの栄養で健康ケアをしよう
カルシウムやタンパク質、ビタミンB群など、しらすには数多くの栄養成分が含まれており、積極的に食べることでさまざまな健康効果が期待できます。そして、他の食材と組み合わせることで相乗効果が得られる場合もあるので色々と試してみるとよいでしょう。