クレステッドゲッコーは冬の時期やクーラーが効いた室内では保温が必須です。
しかし、パネルヒーターだけではだめなのか、やけどをする可能性はないのかなど、不安や疑問を抱くこともあるでしょう。
クレステッドゲッコーの保温には、暖突をおすすめします。
この記事では、クレステッドゲッコーに暖突がおすすめの理由と、やけどをさせないための最適な設置方法を紹介します。
クレステッドゲッコーの最適な高さは?火傷しないように調整
クレステッドゲッコーに使える保温器具にはいろいろな種類があります。
ケージの下に設置するパネルヒーターや電球タイプの保温器具があります。
パネルヒーターだけで温度管理ができればいいのですが、冬の寒い時期や朝の寒い時間帯は室温が下がります。
寒い季節はパネルヒーターに加えて保温器具を用意しなければなりません。
涼しくなってきて、クレステッドゲッコーの体に触れて冷たい場合には注意が必要です。
クレステッドゲッコーに暖突がおすすめの理由
クレステッドゲッコーに暖突をおすすめできる理由と、暖突のメリットは以下の通りです。
●特殊加工で火傷の心配がない
●保温電球と違い、電球が焼ける心配がない
●スプレーボトルで噴霧しても割れない(保温電球は割れる可能性がある)
ダントは保温電球と違い、火傷の心配がないので、立体的に動く生体に適しています。
よく比較される電球は火傷の危険性があるため、立体的に動く生物には向きません。
クレステッドゲッコーに暖突がおすすめの理由①:場所を取らない
暖突は、クレステッドゲッコーの飼育ケージの上部に設置したり、飼育ケージの側面に設置することができます。
ワッシャーとネジで固定するので、アイデア次第でいろいろな場所に設置できます。
また、ラックに水槽や飼育ケージを並べて爬虫類をたくさん飼育している方にもおすすめです。
ネジとワッシャーで固定するので、ラックへの設置はもちろん、大型の暖突を使えばラック内全体を暖めることもできます。
メタルラック、暖突、断熱材を用意すれば、温室を自作できます。
暖突は大型サイズもあるので、クレステッドゲッコー以外にも爬虫類をたくさん飼う方や大きな温室を作る方におすすめです。
クレステッドゲッコーに暖突がおすすめの理由②: 経済的
暖突は、保温庫などの断熱器具に比べて電気代が安いです。
保温電球に比べ、約3分の1の電気代で室温を安定させることができます。
電気代が3分の1になるなら暖突のほうがいいと考える人は多いです。
100Wの電球型蛍光灯を1日24時間使った場合、1kWあたり25円として月1800円かかりますが、32Wの暖突を24時間使えば月576円。
電気代だけでなく、電球と違って交換の必要がないため、クレステッドゲッコーの飼育コストも抑えられ経済的です。
クレステッドゲッコーに暖突がおすすめの理由③:安心して使える
ヒートバルブの表面温度は約100度なので、クレステッドゲッコーが飛び乗ると火傷してしまいます。
暖突の表面温度も100度以上ありますが、特殊な布で覆われているため、触っても温かい程度で火傷することはありません。
そのため、壁に住むヤモリや樹上性のカエルが暖突の上に飛び乗っても火傷はしません。
クレステッドゲッコーが熱球に触れて火傷することもないので、安全性を重視するなら暖突がおすすめです。
冬など乾燥する季節は火事を心配する人もいます。
ヒートランプの場合、表面が高温になるため、燃えやすいものが触れると引火する恐れがあります。
暖突の場合は、表面に特殊な布を使用しているため、火事の心配はありません。
クレステッドゲッコーの保温球は設置距離によって温度が変わる
保温球は、クレステッドゲッコーには欠かせないアイテムです。
しかし、ライトの設置位置やクレステッドゲッコーとの距離によって温度が変化するため、何も考えずに設置してしまうと、近すぎると火傷をしてしまったり、遠すぎると保温が全くできなかったりします。
そのため、距離によって使用するライトの温度がどの程度変化するのかを知っておくことが大切です。
温度勾配が重要な理由
飼育ケージなどにバスキングライトを設置し、バスキングスポットを作ることはとても重要です。
しかし、バスキングスポット内に高さを作り、ライトからの距離を調整することで温度勾配を作ることができます。
ここからは、この温度勾配が爬虫類の飼育に重要な理由を紹介していきます。
自由な温度管理でストレスのない飼育ができる
クレステッドゲッコーの飼育を始めたばかりの初心者は、バスキングスポットに高さを持たせて温度勾配を作ることの重要性を理解していないことが多いです。
しかし、クレステッドゲッコーは人間のように体温を安定させることができないため、暑くなりすぎてしまうことがあります。
その対策として温度勾配を作ることで、クレステッドゲッコーはいつでも好きなときに体を温めることができ、暑すぎると感じたら、ひなたぼっこの外で休んで体温を調整することができます。
温度勾配を作ることは非常に重要です。
クレステッドゲッコーは自分のペースでひなたぼっこができるので、飼育中のストレスが軽減されるのは大きなポイントです。
ただし、クレステッドゲッコーの体高を考慮して温度勾配を作らないと、電球に触れたり、近づきすぎてやけどをしたりすることがあるので、その点に注意しながら温度勾配を作るようにしましょう。
バスキングストーンの有用性
温度勾配を作るために、石を置くことが多いのですが、ここではバスキングストーンをおすすめします。
さまざまなタイプがありますが、以下の基準で選ぶと選びやすいでしょう。
●安定感があり、置いてもぐらつかない
●レイアウトの邪魔にならない
●爬虫類が座る部分に凹凸がない
置いたときにぐらつくものはNGです。
ケージの大きさに比べて大きすぎると、温度勾配をつけるのが難しくなります。
表面に凹凸のあるものを使えば温度勾配を作ることはできますが、クレステッドゲッコーのお腹を温めようとしても均一に温められないことに加え、ケガをする可能性もあるため注意が必要です。
バスキングストーンのように爬虫類が座る上部に平らな部分がある石を選びましょう。
ひなたぼっこの距離と温度
多くのバスキングライトは、電球の大きさやワット数によって温度が変わり、製品によって多少の違いはありますが、大まかな目安を知っておくと設置距離を検討しやすくなります。
ここからは、バスキングライトのワット数による温度を考えていきます。
25Wから150Wまでの温度の目安
一般的に爬虫類用のバスキングライトは25~150Wの電球が多く、ケージの大きさにもよりますが、爬虫類との距離を10~50cm程度にする傾向が強いようです。
まず、それぞれの電球がそれぞれの距離で出すおおよその温度を見てみましょう。
●25W=爬虫類との距離が10cmなら35℃、50cmなら24
●50W=10cmで50℃以上、50cmで25
●100W=10cmで50℃以上、50cmで26℃
●150W=10cmで50℃以上、50cmで27℃
50W以上の場合、約10cmの距離ですべて50℃以上。
50W以上のライトを使用する場合は、爬虫類にとって危険な温度になる可能性がありますので、十分な距離をとるようにしてください。
クレステッドゲッコーがやけどしないように距離を調節しよう
クレステッドゲッコーを飼育する際に重要なアイテムである保温級ですが、爬虫類との距離を考えないとうまく温まらなかったり、近すぎると火傷の危険性があります。
そのため、爬虫類に適した温度になるように置き場所を考える必要があります。
また、バスキングストーンなどで温度勾配をつけることでストレスを軽減することもできます。
クレステッドゲッコーの飼育でバスキングライトの設置に悩んだら、ぜひこの記事を参考に温度を保ってくださいね★