彼から久しぶりの「追いメッセージ」
私が彼に送った最後のメッセージは、決して軽いものではませんでした。
単なる気持ちの吐露ではなく、彼自身が抱えている問題点に対して、誠実に向き合ってほしいという願いと、ほんの少しの希望を込めた内容でした。
それは私にとって、最後の心からのメッセージであり、彼の人生に少しでも良い影響を与えられたらという思いすらありました。
しかし、それに対して彼から返ってきたのは、徹底した自己防衛、言い訳・・・そして極めつけに、文章の最後には――
「今返事してるけど、いつもと同じ内容だ…。週末はすごく疲れてて、6時ごろ帰宅したのにほとんどすぐ寝ちゃったよ。月曜と火曜もほとんど寝てた。
それに、来月はほとんど○○駅の英会話教室に派遣されることになりそうで、移動距離があるから、もっと時間がなくなると思う。」
……はぁ??
そして数日、私は返信をしませんでした。というか、できませんでした。
そんな中で、1週間後に彼から届いた”追いメッセージ”は、
「最後のメッセージに返事がないけど…大丈夫?」
……いや、普通それ送ってくる?!
あの内容の直後に“心配風”メッセージを送ってくる彼の無神経さに、もはや笑うしかませんでした。
まるで「自分の近況は伝えたから、そっちは元気?」くらいのテンションです。
何も伝わっていなかったんだな――と、静かに思いました。
「私の中で彼が格下げされていった」瞬間
私が彼に感じていた「特別さ」や「信頼」は、最後のやりとりで、音を立てて崩れていきました。
それは、怒りでも失望でもなく、もっと静かな、確かな「感情の終わり」でした。
■感情に向き合う姿勢のなさ
彼は、感情を持って語りかけてくる相手にどう向き合えばいいのか分からないようでした。
深い話を避け、言い訳と近況報告だけを送りつづけるその態度に、「向き合う意思がない」ことが見えた。
私は、彼が少しでも自分を見つめ直すきっかけになればと願い、真剣な言葉を送った。
でも彼は、自分を守ることで精一杯でした。自己防衛に徹し、他者の感情を受け取る気などなかったのです。
■メッセージの“内容”より“タイミング”を気にする彼
私が返信をしなかったことに対して「大丈夫?」と尋ねてきた彼は、私の言葉の“中身”よりも、“いつ返ってくるか”しか見ていないようでした。
それは、「自分が気になっているのは相手の心ではなく、自分の不安や予定のバランス」という証拠でもある。
このとき私ははっきりと理解しました。
彼は、他者との関係に“誠実な対話”を求めていないのです。
そこにあるのは、「やり取りが続いている」ことへの安心感や、「気まずくならない距離感」を保つための最低限の対応だけ。
■そして、私は静かに「彼を手放した」
彼は、変わる気がありませんでした。
私の言葉を受け取る気もありませんでした。
そしてそれを、悪気なくやってのけてしまえる人でした。
だからこそ、私はやっと心の底から、「彼とは、もう終わった」と思えたのです。
自分の冷静な目線を取り戻してきた経緯
初めのうちは、彼とやり取りしていること自体が楽しくて、私はどんどんのめり込んでいきました。
しかし、回数を重ねるごとに、心の中で少しずつ違和感が広がっていったのです。
最初はただの小さな違和感だと思っていました。でも、だんだんとその違和感が大きくなり、無視できなくなっていったのです。
メッセージの内容が薄くなり、彼との会話が義務感のように感じられるようになったのです。
やり取りが続くことが当然のようになり、会っているときも、なんだか心が空っぽで、どこか冷めた目線で彼を見ている自分がいました。
前まではあんなに楽しかった会話が、少し苦痛に感じることもありました。
私が無理に自分を奮い立たせていることに気づくと、次第に心の中で「なんでこんなことをしているんだろう?」という疑問が浮かんできたのです。
このまま流されているだけでは、「私が傷つくだけだ」と感じるようになり、ようやく冷静に自分の気持ちと向き合うことができたのでした。
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