終わらせる覚悟と終わりの瞬間
私は、彼にこうメッセージを送りました。
「友達以上に好きでした。でも、あなたが私に興味がないことは分かってる。良いパートナーを見つけて、幸せになってね。さよなら。」
うん、けっこう勇気が要りました。けど、何かをちゃんと終わらせるには、ちゃんと「終わり」を告げなきゃいけない。これはそのための一歩でした。
すると翌日、彼から返信が。
「ミスリードするつもりはなかったんだ。ただ、年齢差があるから妹のようにしか見られなかった。でも、君の友達はいつでもここにいる。連絡したければ、いつでもして。」
……え？ 妹？？
彼が私のアプリ上のプロフィール年齢を、「本気で」信じていた・・・・。
ちなみにその年齢、実年齢より15歳も若く設定してました。
いや、ジョークですよ？
普通に考えたら気づくでしょ、ってレベルの差ですよ。
サバ読むなら、３～４歳くらいでしょ。写真の時点で、見た目や雰囲気でも、絶対に分かるレベル。
しかも、深い感情論のほか、ビジネスの話までしてるんですよ。そんな”女の子”いますか？
……なのに彼は、見事に信じ込んでいたようです。
彼が非常に長い間、世間から離れて生きていたことが非常によくわかります。
爆弾投下
彼の「年齢差があるから妹にしか見えなかった」発言を読んだ瞬間、もうこれは言わなきゃダメだな、と確信。
私は、爆笑している絵文字を付けて、こうメッセージを送りました。
「ねえ……あなた、本当に私があの年齢だと思ってたの！？（爆）あなたは会う前に私の無加工の写真を見たし、実際に会っているし、とっくに気付いていると思っていたよ！！(笑)」
と、実年齢をカミングアウト。
華麗なるシカトを炸裂
10ヶ月間、1日も欠かさず届いていた彼からのメッセージが、そこでピタッと止まりました。
沈黙の重み……
彼の中で、
「自分がコントロールできる若い女の子」
「まだまだ若くて世間知らずだから、マッチングアプリで気に入る子がいなかったら、この子を使って永住権を取ろう」
「”年齢があるから妹のようにしか見えない”と言った手前、”いや、気付いてたし！”などとは絶対に言えないぜ・・・」
彼の計画が崩れたのです。
そしてプライドが高いため「まじかよ～(笑)まぁ、いいや（だって付き合うわけじゃないし）」と、笑って流すこともできなかったのでしょう。
彼が華麗なるシカトをキメている間、私はしっかりと自分の気持ちと向き合い、2日後に最後のメッセージを送りました。
長文メッセージを送信
英語で、感情を整理しながら、できるだけ誠実に。
私は彼にとって「友人を“維持”する相手」でした。私は「友人関係を育てたかった」だけ。そこに大きなズレがありました。それでも伝えたかったんです。これが私なりのケジメでした。
私は、ちゃんと伝えたかった。
感情的にならず、彼を責めもせず、でも逃げずに、
私が感じていた違和感の正体と、彼が自分の中でずっと見ないふりをしてきたものに、少しでも気づくきっかけになればと思って。
長文のメッセージは、単なる「さよなら」ではありませんでした。
彼の心に届いてほしいという願いを込めて書いた、真剣な対話の試みでした。
彼が、自分を見つめ直すきっかけになれば。
もし彼が、誰かと本当の関係を築きたいと思うなら——あのメッセージが、ほんの小さな灯になれば、と。
返ってきたのは、あまりにもかみ合わない返事
私が伝えたかった核心に触れることはなく、ただひたすら「疲れている」「翻訳が面倒」「職場がストレス」——
「自分には責任がない」という内容と、自己防衛と現状維持の言い訳が並んでいました。
会話に翻訳が必要かどうか以前に、大事にしたい人とは自然と話したくなるものだということは、彼には理解できないようでした。
私のメッセージの内容を考えれば、返信をしてくること自体が不思議だったと思います。
何も返さないか、時間をかけてじっくり考えるか、あるいはもっと違った形で真剣に返すか……いずれにしても「即座に自己弁護を並べる」なんてことは、普通はしません。
つまり彼は、自分を変えるつもりも、向き合うつもりもない。
きっと、誰かと「一緒に」感情を育てていく経験を、これまでの人生であまり持ってこなかったのだと思います。
それはもう、誰かが外からどうにかできるものではありません。
私の役目は、ここまでだったのだと思います。
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