ミドリムシとクロレラとスピルリナの違いは?スーパーフードとして注目される理由

                                                                  藻類は、栄養豊富な食品として健康食品などに利用されています。しかし、種類が多すぎて違いがわからない人も多いのではないでしょうか。そこで、スーパーフードとしての注目度が高い3種の藻類について、違いを解説します。

スーパーフードとして藻類が話題

スーパーフードという言葉が使われるようになったのは、1980年代のカナダとアメリカです。カナダやアメリカの医師や専門家のあいだで、ほかの食品と比較をして有効成分が多く含まれる食品が「スーパーフード」と呼ばれました。スーパーフードとは、ミネラル、ビタミン、アミノ酸、クロロフィルなどの栄養素を多く含む食品を指す言葉であり、特定の食品に使われるものではありません。

少量で効率よく栄養や健康成分を補える食品で、主に植物由来の食品が挙げられます。また、植物のほかにもクロレラ、スピルリナ、ミドリムシといった藻類も、スーパーフードにあてはまるのです。サプリメントと食品の中間ともいえる存在として、人間が食べられることを認められた植物・藻類であることもポイントとなります。

ミドリムシとクロレラとスピルリナは同じもの?

ミドリムシとクロレラとスピルリナは、小型の藻類の一種という共通点があります。3種類とも、各種のビタミン・ミネラル、タンパク質などの栄養を豊富に含むスーパーフードです。人間が健康に生きるための栄養素の多くを補えますが、同じ藻類でも種別は異なり、含まれている栄養素も違います。例えば、クロレラの細胞壁は固いため、ミドリムシと比較をすると70%程しか消化・吸収されません。
また、スピルリナはミドリムシと同等の消化・吸収率と栄養素を含みますが、ミドリムシが持つ「パラミロン」が含まれないことが大きく異なります。

ミドリムシの特徴

ミドリムシは、世界中に100種類以上も存在しており、会社ごとに保有するミドリムシのサイズや栄養素は異なります。ミドリムシの中でも、栄養成分が豊富な「ユーグレナグラシリス」は、研究が進められており注目を集めている種類です。ユーグレナグラシリスは、植物だけではなく動物の栄養素も併せ持ち、ビタミンやミネラル、アミノ酸、パラミロンなど59種類の栄養を含みます。

DHAのような動物由来の栄養素も含まれるほか、栄養素を消化・吸収しやすいことも特徴です。一般的に、植物には人間の体では消化しにくい「細胞壁」が存在しており、食品から摂取した栄養素が体内で消化される確率は4割程度となります。しかし、ミドリムシを覆う細胞は「細胞膜」のみであり、果物や野菜と比較をすると効率よく消化・吸収できるのです。

また、最大の特徴は、ミドリムシにだけに含まれる「パラミロン」と呼ばれる成分であるといえるでしょう。光合成で生成される糖を効率的に貯めるための成分であり、パラミンの表面にはミクロサイズの穴があいています。表面の穴が、人間の体内に不要なコレステロールなどを吸着するのです。加えて、食物繊維にも似た性質があり、体内に吸収されることなく排出されます。食物繊維の成分を持つことから、過剰摂取によって下痢や腹痛を起こす可能性があるため、摂取する際には目安量を守ることも大切です。

クロレラの特徴

クロレラとは、約20億年前に誕生した地球上の植物の原点ともいわれる藻であり、約20種類が存在しています。
また、クロレラ自体は緑色の非常に小さな丸い形をしており、直径は3~8μm(ミクロン)と、人間の赤血球と同じサイズです。約20億年も生き残ってきた理由は繁殖力の強さであり、1つの細胞は20〜24時間で4つの細胞に分裂するため、ほかの植物と比較をすると光合成の能力が数十倍にもなります。

細胞の増殖と光合成によって、質のよいクロロフィル、タンパク質などの栄養素を豊富に含んでいるのです。クロレラの半分はタンパク質でできており、炭水化物が20%、人間の体内に必要な8種類の必須アミノ酸も含まれます。種類ごとに栄養素は異なりますが、いずれの種類も栄養素が豊富であることは同じです。クロレラは、水中では90%が水分で構成された状態ですが、乾燥させると栄養素が濃縮されるため、スーパーフードとしての効力を持ちます。

スピルリナの特徴

スピルリナは約35億年前から地球に存在しており、ラテン語で「ねじれる」「らせん」という意味があるように、らせん形をした濃緑色の藻です。緑黄色野菜が持つカロテン、ビタミン、ミネラル、ゼアキサンチン、フィコシアニンなどの豊富な栄養素を含み、消化・吸収に優れています。高温、高塩分、高アルカリと藻類が育つには厳しい環境のもとで繁殖することが特徴です。

また、良質なタンパク質を含んでいることも特徴であり、含有量は大豆が約35%であるのに対し、スピルリナは60~70%も含まれています。藻類の中でも、60~70%ものタンパク質を含むものは珍しく、スピルリナがスーパーフードであるとされる理由の1つでしょう。
さらに、スピルリナのタンパク質には、リジン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、メチオニン、バリン、トリプトファン、スレオニンの8種類の必須アミノ酸が含まれています。8種類の必須アミノ酸は体内で生成できない種類であり、食品から摂取するほかありません。